【熊本名物だけ】焚き火で作る“野営ソロ飯”10選|阿蘇の風をそのまま味わうレシピ集

キャンプ飯

阿蘇の外輪山の稜線が、ゆっくりと金色に染まっていく。
標高900mの空気は少し冷たく、頬を撫でる風には火山の匂いがほんのり混じる。タープの下で揺れるランタンの灯りが、今日一日の終わりを静かに告げていた。

僕は20年以上キャンプを続け、世界中のフィールドを見てきたけれど、
“焚き火の前で食べる地元の名物”ほど心を震わせるものはそう多くない。
火を囲む時間は、人を自由にする――。その真理を、阿蘇の夜はいつも思い出させてくれる。

焚き火台から立ち上る煙を眺めながら、クーラーボックスの蓋を開ける。
そこには、熊本のキャンプ場取材を重ねてきた僕が「野営向き」と太鼓判を押す名物たちが並んでいた。

繊細な甘みを持つ馬刺し。ツーンとした辛味がクセになる辛子蓮根。
天草の潮をまとったプリプリのタコ。
そして、南関あげ、高菜、豆腐の味噌漬け――いずれも熊本の暮らしと歴史が息づく、力強い食材たちだ。

「今夜は、この土地の名物だけで、ひとりの野営飯を完成させよう。」

スキレットを焚き火に乗せた瞬間、油が弾け、名物たちが音を立てて目を覚ます。
アウトドアメーカー時代に何百ものフィールドで料理をしてきた経験から断言できる。
熊本の名物は、焚き火との相性が異常にいい。 手をかけすぎなくても、素材そのものが「旅の味」に変わってくれる。

やがて、パチパチとはぜる薪の音が、心の奥のざわめきを一つずつ溶かしていく。
そのそばには、熊本の名物で作った“ひとり飯”が湯気を立てている。

このページでは、僕が現地で実際に試し、
「ソロキャンプでも絶対につくりやすい」と確信したレシピだけを選んだ。
阿蘇の夜風を感じるような、野営の時間を少しだけ豊かにする一皿を、ここから一緒に描いていこう。

  1. 熊本の名物で楽しむソロキャンプ飯の魅力
    1. 火の国・熊本の郷土料理ざっくり解説(馬刺し・辛子蓮根・天草の海の幸)
    2. 野営・ソロキャンプに向く熊本食材の選び方
    3. 阿蘇・天草キャンプ旅なら“道中で名物を仕入れる”のが正解
  2. 熊本の名物だけで作る“野営ソロ飯”レシピ10選
    1. 1.馬刺しの“阿蘇風ユッケ丼”|切って乗せるだけのソロキャンプ飯
      1. よく友だちに聞かれること(馬刺しユッケ丼編)
    2. 2.馬刺しの炙り“にぎり風”|焚き火で香りをまとわせるご褒美一皿
      1. よく友だちに聞かれること(馬刺し炙りにぎり編)
    3. 3.辛子蓮根チーズホットサンド|ツーンととろける焚き火トースト
      1. よく友だちに聞かれること(辛子蓮根チーズホットサンド編)
    4. 4.カリカリ辛子蓮根スティック|ビールが止まらないおつまみソロ飯
      1. よく友だちに聞かれること(カリカリ辛子蓮根スティック編)
    5. 5.天草タコとニンニクの焚き火アヒージョ
      1. よく友だちに聞かれること(天草タコの焚き火アヒージョ編)
    6. 6.天草の小魚で“磯の香りペペロンパスタ”
      1. よく友だちに聞かれること(磯の香りペペロンパスタ編)
    7. 7.阿蘇高菜めし風・フライパン炒飯|ソロキャンプ版B級グルメ
      1. よく友だちに聞かれること(阿蘇高菜めし風チャーハン編)
    8. 8.南関あげと地元野菜の“焚き火だし味噌スープ”
      1. よく友だちに聞かれること(南関あげの焚き火味噌スープ編)
    9. 9.豆腐の味噌漬け“山うに風”ディップとクラッカー
      1. よく友だちに聞かれること(豆腐の味噌漬けディップ編)
    10. 10.熊本名物全部のせ“欲張りごった煮スキレット”
      1. よく友だちに聞かれること(欲張りごった煮スキレット編)
  3. 熊本名物ソロ飯をもっと楽しむコツ
    1. 馬刺しをキャンプに持ち込むときの保存・衛生の注意点
    2. 常温保存できる熊本の“保存系名物”で荷物を軽くする
    3. 阿蘇・天草のキャンプ場と“名物仕入れスポット”のざっくりガイド
      1. よく友だちに聞かれること(熊本名物ソロ飯の“運用編”)
  4. よくある質問(FAQ)
    1. Q. 熊本の馬刺しをソロキャンプで食べるとき、一番気をつけるポイントは?
    2. Q. 辛子蓮根ってキャンプで温め直してもおいしいの? 揚げ直しは必要?
    3. Q. 南関あげや豆腐の味噌漬けはどこで買えばいい? ネット通販と現地調達の違いは?
    4. Q. 熊本名物ソロ飯レシピは自宅キッチンでも再現できる? 焚き火なしでもOK?
  5. まとめ|焚き火のそばで“熊本の記憶”を味わう
  6. あわせて読みたい熊本キャンプ関連記事
  7. 情報ソース・参考リンク
  8. 注意書き(必ずお読みください)

熊本の名物で楽しむソロキャンプ飯の魅力

火の国・熊本の郷土料理ざっくり解説(馬刺し・辛子蓮根・天草の海の幸)

まずは、今回の主役となる「熊本の名物」たちを、キャンプ目線でざっくり整理しておきましょう。どれも僕が阿蘇や天草を取材キャンプしてきて、実際に「これは野営向きだわ…」と確信したラインナップです。

  • 馬刺し
    熊本といえばやっぱりこれ。農林水産省「うちの郷土料理~馬刺し(熊本県)」でも、熊本は馬肉生産量日本一で、馬刺しが代表的な郷土料理と紹介されています。
    低脂肪・高タンパクで鉄分や亜鉛などのミネラルも豊富な“万能アウトドアタンパク質”。甘口醤油+おろし生姜のスタイルが定番で、正直、白ご飯がいくらあっても足りません。
    僕は阿蘇のキャンプ場で、馬刺し+温かいご飯+卵黄で「簡易ユッケ丼」を作ったことがあるんですが、あれは本当に帰りたくなくなる破壊力でした。
  • 辛子蓮根
    れんこんの穴に辛子味噌を詰めて衣をつけて揚げた、インパクト抜群の郷土料理。作り方や特徴は、農林水産省「にっぽん伝統食図鑑~からし蓮根」できちんと解説されています。ツーンとくる辛味とシャキシャキ食感が、とにかくクセになる。
    さらに面白いのがストーリーで、農林水産省「熊本県の伝統食を知る」によると、元々は病弱だった肥後藩主・細川忠利公のために考案された「門外不出の秘伝料理」だったんですよね。400年クラスの歴史を持つおつまみを、焚き火の前でかじるって…ロマンしかないです。
  • 天草の海産物
    熊本の南西に広がる天草エリアは、熊本県公式観光サイトでも「豊かな海産物のおいしさ」で紹介されている、ガチの海グルメエリア。タコ、車エビ、小魚、干物…「海の幸の詰め合わせセットか?」ってくらい何でも揃います。
    僕がよくやるのは、天草の物産館でゆでダコと干物を仕入れて、その日の夜にアヒージョと炙り干物。オイル煮にしたタコをつまみながら、干物を焚き火の端で炙ると、もうそれだけで優勝です。
  • 南関あげ
    熊本県南関町発祥の、カリカリに乾燥した油揚げ。「南関あげってなに?」という人は、老舗メーカー塩山食品公式サイト「南関あげとは」を見るとイメージ湧きやすいです。一般的な油揚げと違って水分を極限まで飛ばしてあるので、常温で約3ヶ月保存できるのが特徴。
    キャンプで味噌汁に入れると、信じられないくらい出汁を吸ってふわっふわになります。真冬の阿蘇で、南関あげたっぷりの味噌汁を飲んだとき、「あ、これは絶対にまた持ってくる食材だ」と確信しました。
  • 高菜漬け・高菜めし
    阿蘇といえば阿蘇高菜。農林水産省「阿蘇高菜漬け」でも、阿蘇の寒冷な気候と火山灰土壌が育てる伝統野菜として紹介されています。
    高菜漬けを刻んで炒めご飯にした「高菜めし」は、阿蘇のB級グルメとしても有名。個人的には、ベーコンと一緒に炒める“キャンプ版高菜チャーハン”が大好きで、阿蘇に行くとほぼ毎回やってます。ピリッとした辛味と酸味が、ソロキャンプの寂しさを「ちょうどいい孤独」に変えてくれるんですよ。
  • 豆腐の味噌漬け(山うにとうふなど)
    豆腐の味噌漬けをここまでブラッシュアップしたか…と唸らされたのが、五木村発祥の「山うにとうふ」。五木屋本舗公式サイトによると、800年ほど受け継がれてきた豆腐の味噌漬けで、ウニを思わせる濃厚なコクが特徴です。
    クラッカーにのせるだけで“キャンプバー”が始まるレベル。ウイスキーや日本酒と合わせると危険なほど進みます。僕は天草での取材キャンプのとき、これと燻製ナッツだけで夜が終わりました。

ざっと見ても分かる通り、どれも「ご飯が進む」「酒が進む」系の強い食材ばかり。
この名物たちをソロキャンプの焚き火と組み合わせれば、調理時間は短くても、ちゃんと“旅の記憶”になる夜ご飯がつくれます。


野営・ソロキャンプに向く熊本食材の選び方

ここは、20年以上ソロキャンプや野営をやってきた僕の“現場感”を乗せておきます。
ソロキャンプで扱いやすいかどうかは、だいたい次の3つで判断すると失敗が減ります。

  • 保冷が必要かどうか(クーラーボックス前提か)
  • 賞味期限・保存性(常温でどれくらい持つか)
  • 調理の手間(カット済みか/味付け済みか/そのまま食べられるか)

冷蔵・要冷蔵の名物(クーラーボックス前提組)

  • 馬刺し(冷凍またはチルド、生食用)
  • 天草の海産物(ゆでタコ、刺身、エビなど)
  • 辛子蓮根(未開封である程度日持ちするけれど、基本は要冷蔵)

このあたりは「その日のうちに食べ切る前提」のご褒美枠ですね。
特に馬刺しは、生食するなら保冷とタイムマネジメントが絶対条件。僕は基本的に、現地のスーパーや精肉店で夕方に買って、その日の夜に全部食べきる運用にしています。

常温・保存が利きやすい名物(バックパックキャンプでも連れて行ける組)

  • 南関あげ(未開封なら常温で約3ヶ月保存可:塩山食品公式解説
  • 高菜漬け(真空パックタイプ、日持ちするので登山にも◎)
  • 豆腐の味噌漬け/山うにとうふ(瓶・真空パックで持ち運びしやすい:五木屋本舗公式

この3つは、正直「ソロキャンプ用ご当地保存食ベスト3」に入れてもいいくらい優秀です。
テント泊縦走や、バイクの軽装キャンプのときなんかは、クーラーボックスを使わずに“熊本感”を持ち込めるので本当に重宝します。

僕なりのざっくりルールはこんな感じ:

  • クーラーボックスを使えるオートキャンプ:馬刺し・天草の魚介・辛子蓮根もガンガン攻める日。移動時間短めの日に集中させる。
  • バックパック・登山系の野営:南関あげ+高菜漬け+山うにとうふの「保存食トリオ」をベースに、米と少しの肉系を合わせていく。

特に南関あげ・高菜漬け・豆腐の味噌漬けは、“軽くて旨くて日持ちする”の三拍子。僕の装備リストではほぼ「常備薬」扱いです。
一方で、馬刺しや生魚は衛生面の確保が大前提。炎天下の連泊や、移動時間が長い日は無理に持ち込まず、現地の飲食店で楽しむ方向に切り替えた方が結果的に幸せになれます。


阿蘇・天草キャンプ旅なら“道中で名物を仕入れる”のが正解

熊本の名物ソロ飯を全力で楽しむなら、僕はいつもこのスタイルを推しています。

「現地の道の駅や物産館で名物を仕入れて、その日の夜に食べ切る」

これが、旅としてもキャンプとしても一番楽しいし、一番安全です。

例えば阿蘇なら、僕はだいたいこんな流れで動きます。

  • 午前〜昼:阿蘇周辺をドライブ or トレッキング
  • 午後:道の駅阿蘇(公式サイト)で高菜漬け・乳製品・あか牛加工品などをまとめ買い
  • 夕方:近くのキャンプ場にチェックインして、そのまま今買った食材でソロ飯

道の駅阿蘇の施設案内を見ると分かりますが、阿蘇五岳を正面に望むロケーションで、地元の野菜・精肉・乳製品・弁当まで一通り揃う“キャンパー天国”みたいな場所なんですよね。ここをルートに入れておくと、かなり気が楽になります。

天草側も同じで、

旅のルートを組むときは、地図上で

  • キャンプ場
  • 名物を扱う道の駅・物産館
  • スーパー・ドラッグストア(調味料や飲み物、氷)

この3つを線で結んでおくと、
「熊本名物をガッツリ楽しみながら、クーラーボックス管理も無理しない」動き方ができるようになります。

僕は阿蘇〜天草をまたぐキャンプ旅を何度かやっていますが、
“道中で買って、その夜に食べ切る”を徹底すると、食材ロスも減るし、何より現地の空気ごと味わえるので、本当におすすめです。

さあ、ここまで読んでワクワクしてきたら、次はいよいよ
「熊本の名物だけで作る“野営ソロ飯レシピ10選」に入っていきましょう。


熊本の名物だけで作る“野営ソロ飯”レシピ10選

1.馬刺しの“阿蘇風ユッケ丼”|切って乗せるだけのソロキャンプ飯

まず一品目から、いきなりチート級のやついきます。
「今日は絶対に当たり夜にしたい」というときに、僕が真っ先に選ぶのがこの馬刺しユッケ丼です。

馬刺しって、熊本ではもう“ごちそうの代名詞”みたいな存在で、
農林水産省の郷土料理ページでも、熊本を代表する料理としてしっかり紹介されています。
低脂肪・高タンパクで、鉄分や亜鉛などのミネラルも豊富。要するに、キャンプ飯的には「罪悪感少なめのご褒美タンパク質」なんですよね。

僕が初めて阿蘇でこのユッケ丼をやったとき、
シェラカップ片手に一口かき込んで、マジで声出ました。
「これ、店じゃなくて、焚き火の前で食べていいやつ?」って。
それくらい、簡単なのに満足度がバカ高い一杯です。

材料(1人分)

  • 馬刺し(スライス済み)…80〜100g
  • 温かいご飯…茶碗1杯分
  • 卵黄…1個分
  • ごま油…小さじ1
  • 醤油(できれば甘口醤油)…小さじ1〜2
  • 刻みネギ…適量
  • 白ごま…少々
  • おろしニンニク or 生姜…少々(お好みで)

作り方

  1. クッカーやシェラカップに温かいご飯をもりっと盛ります。ここでケチらないほうがあとで幸せになれます。
  2. スライス済みの馬刺しを、一口サイズに軽く整えながら、上に円を描くように並べていきます。見た目もテンションのうちです。
  3. 中央に卵黄をポトンと落とし、ごま油と甘口醤油をぐるっと回しかけます。
  4. 刻みネギ・白ごま・おろしニンニク(または生姜)を好みでのせたら完成。あとは豪快に混ぜてかき込むだけ。

ポイント(ここ大事)

  • 使うのは必ず「生食用」と表示された馬刺しだけ。これは絶対条件です。ラベルはちゃんとチェックしましょう。(生食用馬肉については、農林水産省の馬肉衛生情報も参考に)
  • クーラーボックス+保冷剤でしっかり冷やしておいて、キャンプ場に着いてからはできるだけ早めに食べ切るのが鉄則です。僕は「到着から3〜4時間以内に食べてしまうルール」にしています。
  • 卵黄も生なので、特に夏場は無理しないこと。心配なら卵なしで「馬刺し漬け丼」にしても十分うまいです。
  • 甘口醤油が手に入ればベストですが、普通の醤油+みりん少しでも代用OK。キャンプではそこまでシビアにならなくて大丈夫。
  • 最後に全体をよく混ぜてから食べると、「阿蘇の景色を飲み込んでるんじゃないか」ってくらい満足感がきます。これは誇張じゃなく、ほんとに一度やってみてほしい。

僕の感覚だと、このユッケ丼は
「熊本遠征ソロキャンプの1日目の夜に食べると、一気に旅モードにスイッチが入るメニュー」です。
設営が終わって、焚き火が落ち着いて、空が暗くなり始めた頃にこれをやると、
「ああ、ちゃんと遠くまで来たなあ」って、じんわり実感できるんですよね。


よく友だちに聞かれること(馬刺しユッケ丼編)

Q. 馬刺しって正直ちょっと不安なんだけど…キャンプで食べて大丈夫?

A. その不安はめちゃくちゃ分かるし、むしろ正しい感覚です。僕も最初はかなり慎重でした。
大前提として、さっきも書いた通り「生食用」表示のある馬刺しだけを使うこと。それと、保冷と時間管理を徹底すること。
僕は基本的に、「現地のスーパー or 精肉店で夕方に買う → 夜の一食で食べ切る」という運用にしています。
逆に、気温が高い日や移動時間が長い日は、生で食べるのはやめて完全に火を通すか、その日は馬刺しを諦めてます。

Q. 甘口醤油じゃないとダメ?家にある普通の醤油でもいい?

A. 全然OKです。熊本スタイルを忠実にやるなら甘口醤油がベストなんですが、普通の醤油+みりんを少し混ぜるだけでもかなり近づきます。
正直、一番大事なのは「ちゃんと冷えた馬刺し」と「炊き立て or 温かいご飯」です。ここさえ押さえておけば、おいしくないわけがないです。

Q. ユッケ丼、キャンプ初挑戦の相棒に出しても大丈夫?重くない?

A. それ、むしろ最高のウェルカムメニューだと思ってます。笑
包丁作業もほぼなくて、混ぜて乗せるだけ。洗い物も少ない。なのに「うわ、やば…」ってなる映え感と満足感。
ただし、衛生面の説明だけはちゃんとしてあげてください。「今日はこういう管理でこう扱ってるよ」って共有しておくと、相手も安心して食べられます。

2.馬刺しの炙り“にぎり風”|焚き火で香りをまとわせるご褒美一皿

生の馬刺しユッケ丼が「本命」だとしたら、この炙りにぎりは完全に裏ボスです。
正直、これを一度キャンプでやっちゃうと、もう普通の焼き肉には戻れないかもしれない。

表面だけサッと炙った馬刺しに、焚き火の煙がうっすらまとわりついて、
中は赤身の旨みがしっかり残ったまま。甘口醤油と生姜をちょんとつけて、温かいご飯にのせて頬張る――。
あの瞬間だけは、完全に世界が静かになります。笑

そもそも馬刺しは、農林水産省の郷土料理ページでも「熊本を代表する料理」としてちゃんと紹介されていて、
低脂肪・高タンパク、鉄分や亜鉛などミネラルも豊富な優秀食材。
そこに“軽い火入れ”をしてやると、脂の甘みが一段階ギアチェンジするんですよね。

一人の夜に出すには、もったいないくらいのご褒美皿です。

材料(1人分)

  • 馬刺し(ブロック or 少し厚めのスライス)…80〜100g
  • 温かいご飯…茶碗1杯分
  • 甘口醤油…大さじ1
  • おろし生姜…適量
  • 刻み大葉 or ネギ…少々

作り方

  1. スキレットや網をしっかり熱して、くっつき防止に油を薄〜くひきます。
  2. 馬刺しを表面だけサッと炙る。両面それぞれ数秒〜十数秒くらいが目安。中はまだレア状態でOKです。
  3. 完全に火を通したい人は、薄めにカットして少し長めに。好みで調整してください。
  4. 一口サイズに切り、手で軽く握ったご飯の上にのせて「にぎり風」に整えます。
  5. 甘口醤油をちょんとつけ、おろし生姜と薬味を添えてかぶりつきましょう。

ポイント(ここを押さえると“店超え”します)

  • 使うのはここでも必ず生食用表示のある馬刺しだけ。ラベルチェックはマストです。生食用馬肉の衛生については、農林水産省「馬肉に関する情報」も一度目を通しておくと安心。
  • 炙るときは焼きすぎないのがポイント。外はうっすら色が変わる程度で止めて、中の赤身感をちゃんと残してあげると、「生」と「焼き」のいいとこ取りになります。
  • 焚き火の煙がほんのりつくだけで、味の印象が一気に“キャンプ仕様”に変わります。ガンガン燻煙させる必要はなくて、焚き火の端っこで軽く炙るくらいで十分。
  • ご飯は、普通の白飯でもいいし、少しだけ酢と砂糖を混ぜて“なんちゃって酢飯”にしてもおいしいです。僕は面倒なので、だいたい普通の白飯でやってます。笑

僕の中では、この炙りにぎりは「ユッケ丼をやった翌日のご褒美アンサー」みたいな位置づけです。
ユッケ丼でどんぶりを楽しんで、翌日は形を変えてにぎりで攻める。
同じ馬刺しでも、焚き火でちょっと炙るだけで「あ、別の料理になったな」と思えるくらい印象が変わります。


よく友だちに聞かれること(馬刺し炙りにぎり編)

Q. 炙るってどのくらい?気づいたら焼きすぎてパサパサになっちゃうんだけど…

A. これはね、みんな一回はやらかすやつ。笑
感覚としては「1枚の表裏を、合計で10〜20秒くらい」。表面の色が変わった瞬間に逃がすイメージです。
不安なら、最初は少量だけで試して「このくらいが自分好みか」をチェックしてから本番にいきましょう。

Q. 生で食べるのはちょっと怖いけど、炙りならハードル下がる?

A. そこは正直に言うと、「完全に火が通っていない限り、生食と同じリスクはゼロにはならない」です。
だから、安全面を最優先するなら、中までしっかり火を通して「レアステーキ風のにぎり」にしたほうが安心。
僕も気温が高い時期や、保冷に不安がある日は、ちゃんと中心まで火を入れるスタイルに切り替えています。

Q. 炙りにぎりって、正直めんどくさくない?ユッケ丼でよくない?

A. ユッケ丼は「楽して最高にうまい」メニューで、炙りにぎりは「ちょっとだけ手間をかけて、特別感を上げる」メニューって感じです。
一人でしっぽり飲みたい夜とか、キャンプ仲間に一皿だけ出してドヤ顔したいときは、炙りにぎりが圧倒的に刺さります。
時間に余裕がある夜に、ぜひ一回やってみてほしい。焚き火の前で「これ、店超えてない?」ってニヤニヤできますよ。

3.辛子蓮根チーズホットサンド|ツーンととろける焚き火トースト

これはね、僕が「今日はもう料理に時間かけたくない。でもちゃんと旨いものは食べたい!」って日に必ず出してくる切り札メニューです。
辛子蓮根をスライスして、チーズと一緒にパンで挟んで焼くだけ。なのに、かじった瞬間にちゃんと熊本が口の中で暴れます。

そもそも辛子蓮根って、熊本の郷土料理の中でもかなり“物語の濃い”やつで、
農林水産省「にっぽん伝統食図鑑~からし蓮根」でも、
肥後藩主・細川忠利公のために考案された、門外不出のスタミナ食として紹介されています。
400年クラスの歴史を持つ殿様グルメを、焚き火の前でガブッとかじるって、なかなか贅沢じゃないですか。

僕は初めて阿蘇でこれをやったとき、
一口かじった瞬間に「え、これ居酒屋メニューじゃなくてキャンプ飯でよくない?」って真顔になりました。
蓮根のシャキシャキ、辛子味噌のツーン、そこにチーズのとろ〜りが重なって、ビールもコーヒーもどっちも進む“意味不明な万能さ”なんですよ。

材料(1人分)

  • 食パン(6〜8枚切り)…2枚
  • 辛子蓮根(スライス)…4〜6枚
  • とろけるチーズ…1〜2枚
  • バター or マーガリン…少々

作り方

  1. 食パンの内側(具をのせる側)に、バターを薄く塗ります。ここでケチらないと、カリッと感と香りが段違いになります。
  2. 辛子蓮根を5mmくらいの厚さにスライスして、パンの上にすき間なく並べます。ツーン度合いを上げたい人は多めに。
  3. その上にとろけるチーズを重ね、もう1枚のパンでサンドします。
  4. ホットサンドメーカーにセットして、弱〜中火で両面をこんがり。目安は片面2〜3分ずつくらい、外がカリッと色づいたらOKです。

ポイント(ここを押さえると“中毒サンド”になります)

  • 辛さが心配なら、辛子蓮根を少なめ+チーズ厚めに。逆にガツンといきたい日は蓮根を多めにして、あえてチーズ1枚に抑えるのもアリです。
  • 辛子蓮根は、農林水産省「うちの郷土料理~辛子蓮根」にもある通り、衣をつけて揚げてあるので、温め直すと衣がサクッと復活します。ホットサンドはその性質をうまく使ったアレンジですね。
  • パンの耳はつけたままでOK。耳部分が“カリカリおつまみゾーン”になって、そこだけ狙って食べたくなります。
  • ビールと合わせるときはガーリックパウダーをほんの少し振ると、おつまみ度が一気にアップ。モーニングでコーヒーと合わせるなら、そのままシンプルに食べるのがちょうどいいです。

体感としては、このホットサンドは「キャンプ2日目、ちょっと疲れが出てきた朝 or 夕方に効くリセットメニュー」って感じです。
一口かじると、鼻に抜ける辛子のツーンで一回シャキッとして、そこにチーズのまろさが追いかけてくる。
「あ、もう一泊してもいいな…」って、そんな気持ちにさせてくれます。


よく友だちに聞かれること(辛子蓮根チーズホットサンド編)

Q. 辛子蓮根ってそのまま食べるイメージなんだけど、ホットサンドにして本当にうまい?

A. これね、みんな最初は半信半疑なんだけど、一口食べた瞬間に顔が「え?」ってなります。笑
辛子のツーンに、チーズのとろけるコクがかぶさるから、思っている以上にマイルドになります。
辛さが苦手なら、蓮根を少なめ+チーズ多めで調整すれば全然いけますよ。

Q. 辛子蓮根って、どこで買うのがいい?現地だけ?

A. 一番楽しいのは、やっぱり熊本で買うこと。
現地だと、空港・駅・道の駅・物産館・スーパーなど、いろんなメーカーの辛子蓮根が並んでいるので、ラベルを見比べるのも楽しいです。
ただ、最近はオンラインでお取り寄せもできるので、
「まずは家で試してからキャンプに持っていく」っていう流れもおすすめ。味の好みも分かるし、辛さ調整のイメトレもできます。

Q. ホットサンドメーカーがなくても作れる?

A. 全然いけます。フライパン or スキレットで、フタ(アルミでもOK)をかぶせて「なんちゃってホットサンド」にすればOK。
パンをひっくり返しながら、両面をカリッときつね色に焼けば、食感的にはかなり近づきます。
ホットサンドメーカーがあると楽だけど、なくても諦めなくて大丈夫です。

Q. 朝ごはんと夜ごはん、どっち向き?

A. 僕はどっちもアリ派なんだけど、
・ビールと合わせるなら夜の一品
・コーヒーと合わせるならちょっと遅めのブランチ
この2パターンが特にハマります。
「昨日の夜の辛子蓮根が少し余ったから、朝はホットサンドにしよっか」って流れが、キャンプでは一番現実的かなと思います。

4.カリカリ辛子蓮根スティック|ビールが止まらないおつまみソロ飯

「とりあえず一品つまみ欲しいんだけど、ガッツリ料理する元気はない…」って夜、ありますよね。
そんなときに僕がほぼ反射で仕込むのが、このカリカリ辛子蓮根スティックです。

元ネタの辛子蓮根は、蓮根の穴に辛子味噌を詰めて衣をつけて揚げた、熊本を代表する郷土料理。
農林水産省「にっぽん伝統食図鑑~からし蓮根」でも、
「ツンとしたからしの香りとシャキシャキした食感」が特徴の料理として紹介されています。
さらに、元祖・森からし蓮根(公式)によると、細川忠利公に献上されたのが始まりで、約400年の歴史を持つ“殿様の健康食”なんですよ。

そんな由緒正しい辛子蓮根を、遠慮なくスティック状に切り刻んで、片栗粉まぶして揚げ焼きする
これがもう、ビール好きにはたまらない背徳アレンジでして…。
阿蘇のキャンプ場で初めてやったとき、気づいたら350缶が3本空いてました。危険。笑

材料(1人分)

  • 辛子蓮根…適量(輪切りタイプでも一本物でもOK)
  • 片栗粉…適量
  • 揚げ油…フライパンの底から5mmほど

作り方

  1. 辛子蓮根をスティック状に細長くカットします。輪切りタイプなら半月~1/4カット、一体型なら1×5cmくらいの“フライドポテトサイズ”が目安です。
  2. ビニール袋に片栗粉と辛子蓮根を入れてシャカシャカ。全体に薄く粉がつけばOKです(つけすぎると衣が厚くなるので注意)。
  3. スキレットや小さめフライパンに油を5mmほど入れて熱し、中火で揚げ焼きにします。表面がきつね色になって、カリッとしたら引き上げてください。
  4. キッチンペーパーの上で余分な油を切り、熱々のうちに頬張りましょう。お好みで黒胡椒やマヨネーズをちょい足ししても最高です。

ポイント(ビール泥棒に仕上げるコツ)

  • 完全なディープフライにしなくても、揚げ焼きで十分カリカリになります。アウトドアでは油の処理もあるので、このくらいライトな油量がちょうどいいです。
  • 辛子蓮根はすでに衣付き&揚げてあるので、僕らがやるのは「追いカリッと仕上げ」。
    農林水産省のレシピページでも、輪切りにしてそのまま食べるほか、コロッケやサンドイッチにアレンジされていると書かれていて、油調理との相性はお墨付きです。
  • 焦げやすいので、火力は中火くらいをキープ。一気に強火にすると、外だけ真っ黒で中が温まってない…という残念パターンになりがちです。
  • ビールが止まらない系おつまみなので、本気で飲みすぎ注意。僕は「この皿がなくなったら今日は終わり」と、物理的に制限しています。笑

僕の中では、このスティックは「焚き火を眺めながらダラダラ飲む夜の相棒」という位置づけ。
一つつまむたびに、ツンとした辛子が鼻をくすぐって、蓮根のシャキッとした歯ざわりが追いかけてくる。
そのあとにビールを流し込んだときの「はい優勝」の感じ、ぜひ味わってほしいです。


よく友だちに聞かれること(カリカリ辛子蓮根スティック編)

Q. からし蓮根って、普通はそのまま輪切りで食べるものじゃない?揚げ直して大丈夫?

A. むしろ揚げ直したほうが旨いまであります。
もともと辛子蓮根は油で揚げた料理なので、農林水産省の解説にもある通り、衣をつけて揚げるのが基本形なんですよね。
それを薄い片栗粉の衣でカリッとさせてやるイメージなので、「揚げ物の追い仕上げ」くらいの感覚でOKです。

Q. 辛さが強すぎてむせそう…苦手な人でもいける?

A. 辛子蓮根って商品によって辛さが全然違うので、
最初は少量揚げて味見してみて、「これはツーン強めだな」と思ったら、
マヨネーズを添えたり、粉チーズを少し振ったりすると、かなりマイルドになります。
それでもきつい人は、このスティックよりホットサンド(チーズで緩和されるほう)から入るのがおすすめ。

Q. アウトドアで揚げ物って、油の処理がめんどくさそう…

A. 分かる。だからこそ「5mmの揚げ焼き」にしてます。
揚げ物というより、多めの油でカリカリに焼くイメージ。
使い終わった油は、キッチンペーパーに吸わせて持ち帰りゴミにするか、凝固剤を使えば処理も楽です。

Q. これだけで一食にしちゃってもいい?それとも完全におつまみ枠?

A. 個人的には完全におつまみ枠ですね。
主食にするなら、おにぎりか簡単な麺類を横に置いてあげるとバランスがいいです。
ただ、「今日は酒メインでいいや」という夜なら、これ+ナッツ+チーズで十分幸せになれます。

5.天草タコとニンニクの焚き火アヒージョ

「今日は海側のキャンプだし、せっかくだから“海の一皿”で締めたいな」って夜に、僕がほぼ毎回やっているのがこのアヒージョです。
主役は、天草のタコ。プリッとした弾力と、噛むほどにじわっと出てくる旨みは、本当に反則級です。

天草一帯は、昔から海の幸の宝庫で、車えびやタイ・ブリはもちろん、タコも名物のひとつ。
例えば、上天草市の観光協会サイトでは、タコやタイ・ブリ・イカなどを使った海鮮丼が「天草の海の幸」として紹介されていますし、
天草四郎観光協会公式サイト(上天草のグルメ)でも、海鮮丼やタコ料理がゴリゴリ推されています。
さらに有明エリアには、国道324号線沿いの
「天草ありあけタコ街道」(天草宝島観光協会公式)なんてものまであって、
夏になると海岸沿いに干しダコがずらっと並ぶ光景が“夏の風物詩”として紹介されているくらい、タコ推しの土地なんですよ。

そんなタコを、焚き火の上のスキレットで、ニンニクとオリーブオイルと一緒にクツクツ煮込むだけ。
バゲットをちぎって浸せば、それだけで立派なメイン料理。
僕はこれを「天草の海を、そのままシェラカップに閉じ込めた一皿」だと思ってます。

材料(1人分)

  • ゆでタコ(ぶつ切り)…80g(できれば天草産だと最高)
  • オリーブオイル…大さじ3〜4
  • ニンニク…1かけ(スライス)
  • 鷹の爪…1本(輪切りでも可)
  • 塩…ひとつまみ
  • 粗挽き黒胡椒…少々
  • バゲット…お好みの量

作り方

  1. スキレットや小鍋にオリーブオイル、スライスしたニンニク、鷹の爪を入れ、焚き火 or バーナーの弱火でじっくり温めます。
  2. ニンニクの縁がほんのり色づいて、香りが立ってきたら、ぶつ切りのタコを投入。
  3. 塩・粗挽き黒胡椒で味を調え、オイルがクツクツしてきた状態を3〜5分キープ。タコにオイルと香りをまとわせます。
  4. 火から下ろして、バゲットを添えれば完成。オイルごとすくって、タコと一緒に頬張りましょう。

ポイント(“ただのアヒージョ”から一段上げるコツ)

  • ニンニクは焦がさないこと。黒くなった瞬間に、一気に苦味が出て台無しになります。うっすら色づいたところでタコを入れて、温度を少し落とすイメージで。
  • ゆでタコを使うので、火を入れすぎると固くなります。あくまで「温めて味を染み込ませる」くらいの気持ちでOK。
  • 塩は最後に味を見ながら調整を。タコの塩気によっては、ひとつまみで十分なことも多いです。
  • オイルが残ったら、翌朝のパスタソースに再利用できます。茹でたパスタにこのオイルを絡めて、塩で味を整えれば「天草タコ風味ペペロンチーノ」の完成です。

僕が特に好きなのは、天草の道の駅や鮮魚店(例えば、上天草市の
海産物カテゴリ(天草四郎観光協会公式)に載っているような鮮魚店や道の駅)で
ゆでタコや海産加工品を仕入れて、その日の夜にこのアヒージョにする流れ。
クツクツとオイルが沸いているスキレットを眺めながら、「ああ、今日ちゃんと海のそばまで来たな」としみじみ感じる瞬間があります。


よく友だちに聞かれること(天草タコの焚き火アヒージョ編)

Q. タコって生じゃなくて“ゆでタコ”でいいの?

A. むしろキャンプならゆでタコ一択でいいと思ってます。
生タコを下処理して…となると、ぬめり取りや臭み抜きで水も時間も使うし、まな板もベタベタになります。
その点、ゆでタコはすでに火が入っていて、カットするだけでOK。
あとはアヒージョの中で温めながら味をまとわせてあげれば十分おいしいです。

Q. タコが固くなりがちなんだけど、どうしたらいい?

A. 一番の原因は煮込みすぎ&温度が高すぎです。
アヒージョは「グツグツ煮る料理」じゃなくて、「オイルの中で温めて香りを移す料理」だと思っておくと失敗が減ります。
タコを入れたら、クツクツいった状態で3〜5分くらいにとどめてください。

Q. オリーブオイルの量、もっと減らしてもいい?もったいない気がして…

A. 気持ちはめちゃくちゃ分かる。
でも、オイルが少なすぎるとただの“ニンニクタコ炒め”になっちゃうんですよね。笑
その代わり、残ったオイルは翌朝のパスタに使う前提で考えれば「2食分のソース」と思えるので、心理的ハードルが下がります。

Q. バゲットがないときはどうしてる?

A. 僕は普通の食パンやロールパンでも全然やります。
カリッと焼いてからちぎってオイルに浸すと、ちゃんと幸せになれます。
それもなければ、ご飯をシェラカップによそって、アヒージョのオイルをちょっとかけて“オイルがけご飯”にするのもアリ。
炭水化物はなんでも友だちです。

6.天草の小魚で“磯の香りペペロンパスタ”

「今日は肉じゃなくて、海っぽい一皿でいきたいな…」って夜に、僕がよくやるのがこの磯の香りペペロンパスタです。
ポイントは、わざわざ出汁をとらなくてもいいこと。天草の小魚や干物を一尾放り込むだけで、勝手に海の旨みがにじみ出てくれます。

天草ってもともと、魚の宝庫なんですよ。
例えば、天草宝島観光協会のグルメページでは、タイ・ブリ・タコ・イカなどを使った海鮮丼や地魚料理がばんばん紹介されていて、
「丼のなかは海の宝石箱」タイプの海鮮料理(天草四郎観光協会公式)も定番。
干物や丸干しも昔からの特産で、天草特産品ショップ
地元干物店の霜村商店公式サイトなんかを見ると、アジのみりん干しや丸干しが“天草の定番ストック食材”として並んでいます。

つまり、「干物=そのまま焼くだけ」じゃもったいないわけです。
軽くほぐしてパスタに入れてやるだけで、店で出てきそうなレベルの“磯ペペロン”が一発で完成します。

僕も天草キャンプのとき、道の駅や物産館で買った丸干しを余らせたくなくて、
「とりあえずパスタに放り込んでみるか」とやってみたのが始まりなんですが、これが大当たり。
オイルに小魚の旨みが染みて、食べた瞬間に「海沿いのバルの味じゃん…」って普通に笑いました。

材料(1人分)

  • パスタ(1.4〜1.6mm)…80〜100g
  • 天草の小魚・干物(小魚の丸干しなど)…1〜2尾
  • オリーブオイル…大さじ2
  • ニンニク…1かけ(みじん切り or スライス)
  • 鷹の爪…少々
  • 塩・胡椒…適量

作り方

  1. パスタを茹でるか、少量の水で「ワンポットパスタ方式」で加熱しておきます。ソロならワンポットが楽。
  2. フライパンにオリーブオイル・ニンニク・鷹の爪を入れ、弱火にかけてじっくり香りを出します。
  3. 香りが立ってきたら、骨を外しながらほぐした小魚・干物を投入。軽く炒めて、オイルに魚の旨みを移していきます。
  4. 茹で上がったパスタと、少量の茹で汁(おたま1杯弱)を加え、全体をフライパンでしっかり乳化させるように和えます。
  5. 塩・胡椒で味を調えたら完成。お好みで刻みネギや大葉を散らすと一気に“っぽく”なります。

ポイント(ただのペペロンを“天草仕様”に変えるコツ)

  • 干物自体にしっかり塩分があるので、塩は最後に微調整くらいでOK。アジのみりん干しなど、甘みのある干物を使うときは塩を少し強めにするとバランスが取れます。
  • 丸干しは、頭と中骨を取ってほぐして使うと食べやすいです。面倒なら、骨ごとガッツリいくのもアリですが、その場合は細かめにほぐすのがおすすめ。
  • クッカーとフライパンが一体になったキャンプ用クッカーセットを使えば、「茹でる→和える」が同じ器で完結するので、洗い物が最小限で済みます。
  • 干物は常温で持ち運びしやすいので、冷蔵スペースが少ないバイクキャンプや登山ベースキャンプにも相性バツグン。天草の特産品サイトや物産館で売っている丸干しセットは、正直キャンプ用ストックとしてかなり優秀です。

僕の中では、このパスタは「天草キャンプ2日目のお昼に、パパッと作って海を眺めながらすすりたい一皿」って感じ。
前日に買った小魚や干物がちょっと余ってるときに、「よし、これ全部まとめてパスタにしてしまおう」とやると、フードロスも防げて一石二鳥です。


よく友だちに聞かれること(磯の香りペペロンパスタ編)

Q. 天草の干物って、焼くだけじゃダメ?パスタに使うメリットって何?

A. 焼くだけでももちろん最高なんだけど、パスタにすると「ソースに旨みを移せる」のがデカいです。
干物屋さんのサイト(例えば霜村商店)を見ると分かるんですが、天草の干物って、魚の質と味付けにめちゃくちゃこだわってるんですよ。
その旨みを、オイルごとぜんぶパスタに閉じ込められるのは、かなり贅沢な使い方だと思ってます。

Q. 小魚の丸干しって、骨が気にならない?

A. 正直に言うと、「魚そのものをがっつり食べてる感」はあります。笑
気になる人は、頭と背骨だけ外して、身の部分を細かめにほぐして使うとかなり食べやすくなります。
逆に、カルシウムも取りたいし丸ごといっちゃおう、って人はそのままでもOK。焼き目が少しつくくらい炒めると、香ばしさも増して美味しいです。

Q. 普通のベーコンとかでも代用できる?

A. もちろんできます。ただ、それだとただのペペロンチーノ寄りになるので、
「今日は天草キャンプの“海バージョン”でいきたい」ってときには、やっぱり小魚や干物を使ってほしい。
干物は常温で持ち運びやすいし、天草特産品ショップとかでも買えるので、家で一回試してからキャンプに持ち出すのがおすすめです。

Q. オイルの量をもう少しヘルシーにしたいんだけど…

A. 2杯分のところを1.5杯くらいに減らして、その分パスタの茹で汁を少し多めに入れて乳化させると、オイル控えめでもそれっぽく仕上がります。
ただ、あまり減らしすぎると“ペペロンパスタ”というより“和風小魚スパ”みたいな感じになってくるので、そのへんは好みで調整してみてください。

7.阿蘇高菜めし風・フライパン炒飯|ソロキャンプ版B級グルメ

阿蘇で食べた高菜めしって、一回ハマるとずっと忘れられないんですよ。
あのちょっとオイリーで、塩気と酸味がガツンとくる感じ。あれをソロキャンプのフライパンひとつで再現したくて、僕は何回も家とフィールドで試しました。

阿蘇の高菜漬けは、ちゃんと“背景のある食べ物”で、
農林水産省「うちの郷土料理~阿蘇高菜漬け(熊本県)」でも、
阿蘇の寒い気候と火山灰土壌が育てる在来の「阿蘇たかな」を使った漬物として紹介されています。
さらに、阿蘇の観光サイトや直売所の情報を見ると、道の駅阿蘇(ASO田園空間博物館公式)
阿蘇の特産品紹介ページなどでも、高菜漬けと「高菜めし」はド定番グルメとして推されているんですよね。

で、その“阿蘇のソウルフード”を、ソロキャンプ仕様に落とし込んだのがこの
「阿蘇高菜めし風・フライパン炒飯」です。

僕は阿蘇遠征のとき、道の駅阿蘇で高菜漬けを1パック買って、
初日は高菜めし風チャーハン、翌朝は高菜おにぎり、みたいに2回転させるのが定番ルーティーンになっています。
焚き火のそばでフライパンを振っていると、「ああ、阿蘇に来たなあ…」って実感がじわっとこみ上げてくる一品です。

材料(1人分)

  • 高菜漬け(刻む)…大さじ2〜3
  • ご飯…茶碗1杯
  • ベーコン or ソーセージ…30〜40g
  • 卵…1個
  • ごま油…小さじ1
  • 醤油…小さじ1

作り方

  1. フライパンにごま油を熱し、刻んだ高菜漬けとベーコン(またはソーセージ)を炒めます。高菜の水分が飛んで、香りが立ってくるまでじっくり。
  2. 香りが立ってきたらご飯を投入。フライパンの底をこそぐようにしながら、全体をパラっと炒めます。
  3. フライパンの片側にご飯を寄せ、空いたスペースで溶き卵を炒り卵にします。
  4. 卵とご飯をざっくり混ぜ合わせ、最後に醤油を鍋肌から回しかけて香りづけ。全体をさっと炒め合わせたら完成です。

ポイント(“ただの高菜チャーハン”から“阿蘇っぽさ”を出すコツ)

  • 高菜漬けは最初にしっかり油で炒めるのが超重要。油と熱で、漬物の酸味がまろやかになって香りがグッと立ちます。
  • ベーコンやソーセージを入れると、脂のコクとスモーキーさが加わって一気に“B級グルメ感”が増します。現地で手に入れば、阿蘇のあか牛ソーセージなんかを入れるとテンション爆上がりです。
  • ご飯は、できれば少し冷めたものか冷凍ご飯。水分が飛んでいるほうがパラッと仕上がります。
  • 醤油は入れすぎ注意。高菜漬け自体に塩気があるので、「香りづけ程度」にとどめるとバランスが取りやすいです。

僕の感覚だと、この高菜めし風チャーハンは
「阿蘇キャンプ初日の夜 or 2日目の朝に食べると、なぜかホーム感が出てくるメニュー」です。
一口頬張ると、塩気と酸味でキュッとスイッチが入って、「よし、今日も外で遊ぼう」と自然に前向きになれるんですよね。


よく友だちに聞かれること(阿蘇高菜めし風チャーハン編)

Q. 高菜漬けって、どれを買えばいい?ピリ辛とか刻みとか、種類多くて迷う…

A. これは正直、「まずは現地の道の駅で気になったやつを一個買ってみて」と答えています。
道の駅阿蘇や物産館には、ピリ辛系、あっさり系、油炒め済みのものなど、いろんな高菜漬けが並んでいます。
チャーハンに使いやすいのは、すでに刻んであるタイプか、「高菜炒め用」と書いてあるもの。刻む手間が省けるし、味も濃いめでちょうどいいです。

Q. 高菜ってそのままご飯にのせるだけじゃダメ?わざわざ炒める意味ある?

A. そのままご飯+高菜ももちろん最高なんだけど、炒めると「油と熱で香りとコクが開く」んですよ。
特にごま油との相性が抜群で、炒めているときの香りからもう反則級です。
チャーハンにすると、“おかず兼ご飯”になるので、ソロキャンプでは洗い物を減らせるのも地味に大きいポイント。

Q. ベーコンとかソーセージがなくても成立する?

A. 全然成立します。高菜漬け+卵だけでも十分おいしいです。
ただ、ベーコンやソーセージを少し入れると、脂の甘みが加わって一気に満足度が上がるので、「今日はちょっとガッツリいきたいな」という日に足してあげるイメージですね。

Q. 朝ごはんにもあり?それとも夜向き?

A. 僕は朝・夜どっちもアリ派です。
朝に食べると「よし、今日も動くぞ!」というエネルギーになるし、夜に食べると「今日も一日遊んだなあ」という満足感とセットで染みてきます。
特に、阿蘇外輪山をハイキングした日の夜にこれを食べると、「あ、完全に阿蘇に来てるな」と脳が納得してくれます。笑

8.南関あげと地元野菜の“焚き火だし味噌スープ”

夜が冷え込んできたキャンプ場で、「ちょっと今日、体力使いすぎたな…」ってときに、僕がほぼ自動で仕込み始めるのがこの一杯です。
ガスでも焚き火でもいいんだけど、小鍋の中で南関あげがじわ〜っと膨らんでいくのを見ていると、不思議とこっちの気持ちまでほぐれてくるんですよね。

南関あげは、熊本県南関町発祥の“超ロングライフ油揚げ”で、
老舗メーカーの塩山食品公式サイト「南関あげとは」によると、
水分を極端に飛ばしているので常温で約3か月保存できる、昔ながらの保存食です。
見た目はカチカチの板なのに、汁物に入れるとびっくりするくらいふわっとふくらんで、ものすごい量の出汁を吸ってくれます。

キャンプ目線でいうと、「軽い/常温OK/旨みブースター」の三拍子。
僕は南関あげを知ってから、山でもキャンプでも、味噌スープ系にはほぼ100%これを使うようになりました。
阿蘇や熊本北部を取材で回るときは、ほぼ毎回1袋はお土産に買ってます。

材料(1人分)

  • 南関あげ…1/4〜1/2枚
  • お好みの野菜(ネギ・玉ねぎ・白菜・きのこ類など)…適量
  • 水…250〜300ml
  • 味噌…大さじ1〜1.5
  • 粉末出汁(あれば)…少々

作り方

  1. 小鍋に水と食べやすく切った野菜を入れ、柔らかくなるまでコトコト煮ます。
  2. 南関あげを食べやすい大きさにハサミでカットして鍋に投入。軽く煮て、出汁をしっかり吸わせます。
  3. 火を弱めてから味噌を溶き入れます。粉末出汁を使う場合は、このタイミングでごく少量だけ。
  4. 沸騰させないように温めて、ふわっと香りが立ってきたら完成。シェラカップによそって、あとはすするだけです。

ポイント(“ただの味噌汁”で終わらせないコツ)

  • 南関あげは戻るとかなりボリュームが出るので、入れすぎ注意。最初は1/4枚くらいから様子を見るのがおすすめです。
  • 一度スープを吸った南関あげは、噛んだ瞬間に中から熱々の出汁があふれてくるので、最初のひと口は本気でやけど要注意です。笑
  • 出汁がなくても、南関あげ+味噌だけで十分「ちゃんとした味噌汁」になります。
    手抜きバージョンとして、市販のインスタント味噌汁の味噌+南関あげだけでも、立派な“キャンプ郷土汁”になります。
  • 野菜はなんでもいいですが、玉ねぎ・長ネギ・白菜・しめじあたりはどれも南関あげとの相性抜群。道の駅で手に入った地元野菜を適当に入れるだけで、“その土地のスープ”になります。

僕の中では、この味噌スープは「1日遊び倒した日の夜、メインのあとにゆっくり飲みたい二杯目」という位置づけです。
焚き火を弱火に落として、椅子に深く座り込んで、南関あげを噛みしめながら「あー今日もよく遊んだな」と振り返る。
その時間も含めて、このレシピが好きなんですよね。


よく友だちに聞かれること(南関あげの焚き火味噌スープ編)

Q. 南関あげって普通の油揚げと何が違うの?

A. 一番の違いは水分量と保存性です。
塩山食品の解説にもある通り、水分を極限まで飛ばしてあるので常温で長期保存OK。
そのぶんカチカチなんですが、汁物に入れると一気にふくらんで、普通の油揚げよりも「スポンジみたいに出汁を吸う」感覚があります。キャンプの保存食としてはかなり優秀です。

Q. 南関あげ、どうやって持ち運べばいい?割れそうで不安…

A. 袋のままだとザックの中でバキバキになるので、僕は
・あらかじめ家でカットしてジップ袋に入れる
・もしくは割れる前提で細かくしておく

のどちらかにしています。どうせ鍋に入れるときは切るので、「割れちゃったらそのまま使う」くらいの気持ちでOKです。

Q. 出汁なしでも本当においしい?インスタント味噌汁とどう違う?

A. 結論からいうと、南関あげが入るだけで別物になります。
インスタント味噌汁の味噌をベースにしても、南関あげが出汁を吸って放出してくれるので、味の厚みがぜんぜん違います。
「今日はとにかく楽したい」って日は、インスタント味噌汁+南関あげ+ネギだけでも十分満足できますよ。

Q. 夜だけじゃなくて朝に飲んでもいい?重くならない?

A. むしろ朝こそ最高です。
冷えた朝にこれを飲むと、体の芯からスイッチが入る感じがあって、「よし、今日も山行けるな」って思えます。
ご飯と一緒でもいいし、パン+スープの組み合わせでも全然いけます。

9.豆腐の味噌漬け“山うに風”ディップとクラッカー

「今日はもう火は落として、静かに一杯だけやりたいな」って夜に、僕がほぼ100%の確率で取り出すのが、この豆腐の味噌漬けディップです。
調理らしい調理はゼロ。フタを開けて、ほぐして、クラッカーにのせるだけ。それなのに、一口でちゃんと“ご褒美タイム”に切り替わるのがこの子のすごいところ。

熊本・五木村発祥の「山うにとうふ」は、まさにその代表格で、
五木屋本舗公式サイトによると、800年ほど前から受け継がれてきた「豆腐の味噌漬け」をベースにした発酵食品。
豆腐とは思えないほど濃厚で、とろりとした食感と、ウニやチーズを思わせるコクが特徴です。

キャンプ的に見ると、これがまた優秀で、
・常温保存しやすい瓶や真空パック
・ひとかけで酒が進む“濃さ”
・火不要でそのままつまめる

という三拍子が揃っている、“大人のソロキャンプおやつ”みたいな存在なんですよね。

僕も天草や五木方面の取材キャンプのときは、ほぼ毎回1瓶は持ち帰って、
「山うにとうふ+クラッカー+ウイスキー」だけで夜が終わったことが何度もあります。
焚き火を落としたあと、ヘッドライトを消して、ランタンの明かりだけでこれをつまむ時間が、本当にたまらない。

材料(1人分)

  • 豆腐の味噌漬け(山うにとうふなど)…30〜40g
  • クラッカー or バゲット…適量
  • オリーブオイル…お好みで少々
  • 黒胡椒…少々

作り方

  1. 豆腐の味噌漬けをスプーンやナイフでディップ状にほぐします。ペースト状でも、少し粒感を残してもOK。
  2. クラッカーや薄く切ったバゲットにこんもりとのせます。
  3. お好みでオリーブオイルをちょろっと垂らし、黒胡椒をひと振りしたら完成。あとは飲み物と一緒にゆっくりどうぞ。

ポイント(“ただのせるだけ”以上においしくするコツ)

  • 豆腐の味噌漬け自体の味がかなり濃いので、のせすぎ注意。最初は少なめから試して、好みの濃さを探るのがおすすめです。
  • オリーブオイルを少し足すと、コクがまろやかになってワイン寄りの味わいに。逆に日本酒や焼酎なら、オイルなしでそのままガツンといくのも最高です。
  • バゲットを軽く焼いてからのせると、香ばしさが加わって一気に“キャンプバーの一皿”っぽくなります。面倒なときはクラッカー一択でOK。
  • 山うにとうふ系は、公式サイトの商品紹介を見ても分かる通り、フレーバー違いや姉妹品(「豆腐ちーず」など)もあるので、味変用に2種類持っていくと長い夜でも飽きません。

僕の中では、このディップは「焚き火を消したあと、もうひと段落ゆっくり飲むための“締めおつまみ”」です。
料理でバタバタしたくない時間帯に、スッと出せて、でもちゃんと「うわ…うま…」ってなるやつ。
ソロキャンプの夜を、静かに贅沢に終わらせたいときにぴったりです。


よく友だちに聞かれること(豆腐の味噌漬けディップ編)

Q. 山うにとうふって、豆腐?チーズ?どんな味なの?

A. ベースはしっかり豆腐なんだけど、味の印象は「和風チーズ+ウニ+味噌」みたいな感じです。
五木屋本舗の紹介でも、“ウニのような濃厚な風味”と表現されていて、実際食べると「これほんとに豆腐スタート?」ってなるはず。
塩気もしっかりあるので、少量でもお酒がグイグイ進みます。

Q. 日本酒だけじゃなくて、ワインやウイスキーにも合う?

A. これが合うんですよ。
・日本酒・焼酎 → そのまま or 黒胡椒少々
・ワイン → オリーブオイルを少し足して、胡椒多め
・ウイスキー → クラッカー薄め+ディップ少なめで塩気控えめに
って感じでバランスを変えると、かなり守備範囲広く使えます。僕はスモーキーなウイスキーと合わせるのが好きです。

Q. 火を使わないってことは、テントの前でも食べてOK?

A. 火気厳禁のエリアでも、「湯気も煙も出ないおつまみ」としてかなり優秀です。
においも、焼き肉やニンニク系に比べればずっと穏やかなので、静かなキャンプ場でテント前ちびちびタイムにも使いやすいです。

Q. 一瓶持っていって余ったらどうする?日持ちが心配…

A. 瓶詰めや真空パックの商品は、基本的に冷蔵で日持ちするように設計されています(詳細は商品ラベル要確認)。
キャンプから帰ったら、家で
・ご飯にのせて“山うにごはん”
・パスタソースに少し混ぜる
・冷奴や野菜スティックにちょいのせ
なんかに使い回せるので、「余ったらどうしよう…」より「もっと買っておけばよかった…」ってなりがちです。

10.熊本名物全部のせ“欲張りごった煮スキレット”

ここまでいろいろ作ってくると、スキレットの横に「ちょっとずつ余った熊本名物たち」が並び始めますよね。
南関あげのかけら、高菜漬けの端っこ、ソーセージ半分、山うにとうふがスプーン一口分…。
僕はそれを見た瞬間、だいたいこう思います。

「よし、全部まとめて今夜の記憶にしてやろう」と。笑

この“欲張りごった煮スキレット”は、いわば熊本キャンプの総集編みたいな一品。
南関町発祥のロングライフ油揚げ・南関あげ(塩山食品公式)、
阿蘇の在来野菜「阿蘇たかな」を使った高菜漬け(農林水産省「阿蘇高菜漬け」)、
五木村発祥の豆腐の味噌漬け「山うにとうふ」(五木屋本舗公式)…
それぞれにストーリーのある食材を、あえて一つの鍋に放り込んでいきます。

味のイメージとしては、「熊本版ご当地ポトフ」みたいな感じ。
出汁を吸った南関あげ、高菜の塩気と酸味、ソーセージの脂、山うにとうふのコク。
ひと口すするたびに「あ、あの一品の名残だ」と思い出がフラッシュバックしてくるのが楽しいんですよね。

材料(1人分・残り物でOK)

  • 南関あげ…少量(1/4枚のさらに半分くらい)
  • 高菜漬け…大さじ1〜2
  • ソーセージ or ベーコン…30g
  • 豆腐の味噌漬け(山うにとうふなど)…小さじ1〜2
  • 水…200〜250ml
  • 醤油 or 白だし…少々

作り方

  1. スキレットや小鍋に水とソーセージ(またはベーコン)を入れ、軽く煮て脂と旨みを出します。
  2. 食べやすく切った南関あげと、高菜漬けを投入。南関あげがふわっと膨らむまで、弱〜中火でコトコト煮ます。
  3. 火を弱めてから、豆腐の味噌漬けを小さじ1〜2だけ溶き入れます。ここが“熊本ごった煮”の決め手のコク。
  4. 味を見ながら、醤油 or 白だしを少量加えて整えたら完成。お好みでご飯やうどんを投入してもOKです。

ポイント(“残り物消化”から“ご褒美鍋”に格上げするコツ)

  • 豆腐の味噌漬けはかなり塩気が強いので、本当に小さじ1〜2からスタートしてください。「入れすぎた!」と思ったら、水を少し足してリカバリーできます。
  • 南関あげは、メーカー公式の説明にもある通り、出汁をよく吸って膨らみます。欲張って入れすぎると鍋の中が“ほぼ南関あげ”になるので注意。笑
  • 高菜漬けの酸味が気になる場合は、煮込み時間を少し長めにすると、角が取れてマイルドになります。
  • 締めにご飯を入れて雑炊にするときは、水を少し足して塩分を調整してからが◎。うどんを入れて「熊本風ごった煮うどん」にするのもおすすめです。

僕の感覚だと、このごった煮スキレットは「熊本キャンプ最終日の夜に食べるとエモさMAXになる鍋」です。
「あ、南関あげも高菜も山うにも、ちゃんと最後までおいしく食べきれたな」と思えると、フードロスも出ないし、旅としても気持ちよく締められます。


よく友だちに聞かれること(欲張りごった煮スキレット編)

Q. いろんな味が混ざって、本当においしいの?カオスにならない?

A. 正直、最初は僕も「さすがにやりすぎかな…」と思ってました。
でも、ベースはだし+醤油(または白だし)なので、ラーメンでいうところの「しょうゆ系寄せ鍋」みたいなイメージです。
南関あげは出汁担当、高菜は塩気と酸味、ソーセージは脂と旨み、山うにはコク担当。役割が違うので、意外とケンカしません。

Q. 豆腐の味噌漬けを入れるタイミングは?ぐつぐつ煮て大丈夫?

A. 豆腐の味噌漬けは煮込みすぎないほうが旨いです。風味を残したいので、基本的には「火を弱めてから最後に溶かし入れる」イメージ。
味噌汁と同じで、グラグラ沸かし続けると香りが飛ぶので、温度は控えめで。

Q. どの熊本名物を入れてもいいの?馬刺しとかタコとかも?

A. 個人的なおすすめは、「加熱しておいしいものだけ」です。
馬刺しは生食前提のものなので、この鍋に無理に入れるよりは、ちゃんとユッケ丼や炙りで食べきるほうが幸せになれます。
タコや干物は、少量なら具として入れてもアリですが、味が強いので入れすぎ注意ですね。

Q. これはメイン?それともシメ用?

A. 僕は「メイン兼シメ」扱いにしてます。
具多め・汁少なめでスタートして、途中でご飯やうどんを足してシメに持っていく流れ。
「今日の熊本名物、すべてここに集結しました」って感じで、旅のラストを締めるのにちょうどいい一品です。

熊本名物ソロ飯をもっと楽しむコツ

馬刺しをキャンプに持ち込むときの保存・衛生の注意点

ここ、正直いちばん大事なところです。
僕も「キャンプで馬刺しとか最高じゃん!」ってテンションだけで突っ走りそうになるんですが、 生肉を外で扱う以上、ちゃんとルールを知っておかないと危ない。

まず前提として、馬刺しは必ず「生食用」として販売されているものだけを使うこと。
農林水産省「馬肉に関する情報」でも、
生食用馬肉は専用の衛生基準に沿って処理されていることがきちんと書かれています。逆に言うと、「加熱用」の馬肉は絶対に生で食べない、これが大原則。

キャンプで扱うとき、僕はこんな感じで運用しています。

  • 必ず「生食用」の表示を確認してから購入する(パックのラベル、出荷元をチェック)
  • クーラーボックス+保冷剤で、冷蔵温度帯(おおむね10℃以下)をキープする
  • 直射日光の当たらない場所に置き、購入した日の夜までに食べ切る
  • ブロックの場合は、清潔な包丁・まな板・手指でカットする(肉用と野菜用を分けられるとベスト)

特に暑い時期は、本当に無理しないほうがいいです。
僕も真夏の阿蘇キャンプのときは、日中の気温と移動時間を考えて、「今日は馬刺しは現地の飲食店で食べる日」に切り替えたことが何度もあります。

キャンプ飯って、極端な話「またここに来たいな」と思えたら勝ちなんですよね。
ギリギリを攻めてお腹を壊したら、せっかくの思い出も台無し。
馬刺しはあくまで“ご褒美”枠として、安全マージンをしっかり取って楽しむのがおすすめです。


常温保存できる熊本の“保存系名物”で荷物を軽くする

ソロキャンプで地味に効いてくるのが「クーラーボックスにどれだけ依存するか問題」です。
氷をガンガンに入れたクーラーを持っていくのもいいけれど、徒歩・バイク・登山ベースになると、できるだけ軽く・シンプルにしたくなる。

そこでめちゃくちゃ頼りになるのが、熊本の“保存系名物”トリオです。

  • 南関あげ:熊本県南関町発祥。塩山食品公式サイトによると、水分を極限まで飛ばした油揚げで、常温で約3か月保存可能。
  • 高菜漬け(真空パック)農林水産省の郷土料理ページにも載っている阿蘇高菜漬け。真空パックのものは日持ちもよく、常温〜冷暗所で保管しやすい。
  • 豆腐の味噌漬け(山うにとうふなど)五木屋本舗公式にあるように、味噌漬け+真空・瓶詰めで保存性が高く、少量でよく味が出る発酵おつまみ。

この3つ、僕の中では完全に「熊本版・非常用携帯食」みたいな扱いです。
実際にやっている使い方としては、

  • 1日目:クーラーボックス前提の「馬刺し」「タコ」などの生ものご褒美デー
  • 2日目:クーラーボックスの氷が心もとなくなってくるので、「南関あげ・高菜・山うに」の保存トリオ中心デー
  • 登山・徒歩キャンプ:そもそもクーラーなしでこのトリオ+米・乾麺を組み合わせる

こんな感じで組むと、「1泊目は生ものでテンション爆上がり、2泊目以降は荷物軽めでじっくり」というバランスにできて、すごく動きやすくなります。

南関あげはスープ・味噌汁、高菜は炒飯やおにぎり、山うにはおつまみ&隠し味。
この3つをベースキャンプ用の“熊本調味料セット”と決めてしまうと、メニュー組みもかなり楽になりますよ。


阿蘇・天草のキャンプ場と“名物仕入れスポット”のざっくりガイド

最後に、熊本名物ソロ飯旅を組むときに、僕がいつもやっている「ざっくりルート設計の考え方」を共有しておきます。

ざっくり分けると、熊本で“名物×キャンプ”を楽しみやすいのはこの2エリア。

  • 阿蘇・南阿蘇エリア
    ・高菜漬け、あか牛、乳製品(ヨーグルト・チーズ・牛乳)などが豊富。
    道の駅阿蘇(ASO田園空間博物館公式)は、阿蘇五岳を望むロケーション&地元食材がほぼ揃う“ベースキャンプ的スポット”。
    ・ここで高菜漬け・あか牛加工品・牛乳や飲むヨーグルトを買って、外輪山周辺や南阿蘇のキャンプ場へ向かう流れが鉄板です。
  • 天草エリア
    ・タコ、小魚の干物、車エビ、タイなど海の幸が主役。
    天草宝島観光協会公式サイトでは、エリアごとの見どころやグルメ・物産情報がまとまっていて、キャンプルートを組むのに役立ちます。
    ・道の駅や物産館(例:上天草市や天草市内の物産館、港近くの直売所)でタコ・干物・加工品を仕入れて、そのまま海沿いキャンプ場にチェックイン、というのが最高の黄金パターン。

僕がルートを決めるときに、必ず地図上でピンを立てるのはこの3つです。

  • キャンプ場(チェックイン時間と移動距離をまずざっくり確認)
  • 名物を扱う道の駅・物産館(その土地らしい食材を買う“メイン補給ポイント”)
  • スーパー・ドラッグストア(氷・水・調味料・足りない食材の調達用)

この3つを地図アプリで線でつないでみて、

  • 「道の駅阿蘇で買い物 → 阿蘇のキャンプ場で高菜めし&馬刺し」
  • 「天草の物産館でタコと干物 → 海沿いサイトでアヒージョ&磯ペペロン」

みたいな“1日のストーリー”を作っていくと、
「移動しすぎてヘトヘト」「買い物する時間がなくてコンビニ飯」みたいな事故がかなり減ります。

僕自身、最初のころは勢いで遠くのキャンプ場を取って、「名物を買う時間がなくて結局いつもの肉とカップ麺…」みたいなことをよくやらかしてました。
今は、「名物を仕入れる場所も含めて、キャンプの計画」としてルートに組み込むようにしたら、旅の満足度がかなり変わりました。


よく友だちに聞かれること(熊本名物ソロ飯の“運用編”)

Q. 馬刺しって正直ちょっと怖い…それでもキャンプでやる価値ある?

A. 正直な感覚として「怖い」はめちゃくちゃ健全です。
その上で、農林水産省の情報を一度ちゃんと読んで、「生食用だけを使う」「保冷と時間管理を徹底する」を守れるなら、僕は“ご褒美メニュー”として全然アリだと思ってます。
不安が勝つ日は、素直に現地の専門店で食べる日に切り替えましょう。それも立派な「キャンプ旅の一部」です。

Q. 南関あげ・高菜・山うにとうふ、全部買うとちょっと多くない?

A. たしかに一気にそろえると多く感じるんですが、
・南関あげ → 味噌汁・スープ・ごった煮
・高菜 → 炒飯・おにぎり・麺類のトッピング
・山うにとうふ → おつまみ・鍋やスープの“味変要員”
みたいに役割がきれいに分かれるので、2泊くらいのキャンプならむしろちょうどよく使い切れます。
余っても家で活用しやすいのも、この3つを推す理由です。

Q. 阿蘇と天草、どっちから攻めるのがおすすめ?

A. これはもう完全に好みだけど、
・山の景色と高菜・あか牛・乳製品メイン → 阿蘇スタート
・海の景色とタコ・干物・魚介メイン → 天草スタート
のどちらかで組むのがおすすめ。
余裕があれば、阿蘇→天草(または逆)の“山と海ハシゴ旅”も最高です。その場合は、道中の道の駅と物産館をしっかりルートに組み込んでおくと安心です。

よくある質問(FAQ)

Q. 熊本の馬刺しをソロキャンプで食べるとき、一番気をつけるポイントは?

A. 僕の答えはシンプルで、「生食用であることの確認」と「温度管理」の2つです。ここをちゃんと押さえれば、かなり安心感が変わります。

まず大前提として、絶対に「生食用」と表示された馬刺しだけを使ってください。
馬肉の衛生管理については、農林水産省「馬肉に関する情報」で、
生食用と加熱用では処理方法や基準が違うことがはっきり書かれています。なので「安かったから」とか「多分大丈夫でしょ」は完全にNG。

僕が現場でやっている運用はこんな感じです:

  • パックのラベルで「生食用」表示と製造日・消費期限を必ずチェック
  • クーラーボックス+保冷剤で冷蔵温度帯(だいたい10℃以下)をキープ
  • 直射日光の当たらない場所に置いて、買った日の夜までに食べきる
  • ブロック肉なら、肉用まな板・肉用包丁を用意して、カット後はすぐに器へ

特に夏場や、移動時間が長い日はマジで無理しないほうがいいです。
僕も真夏の阿蘇取材のとき、「今日は気温高いし、移動も長かったな」と感じた日は迷わず外食に切り替えました。
そのぶん、涼しい季節や移動短めの日に、全力で馬刺しユッケ丼や炙りにぎりを楽しむ。

キャンプ飯って、「またここに戻ってこよう」と思えた時点で勝ちなんですよね。
ギリギリを攻めてお腹を壊したら、せっかくの熊本遠征も台無しなので、馬刺しはあくまで“ご褒美枠”として、余裕のある条件のときだけ楽しむのがおすすめです。


Q. 辛子蓮根ってキャンプで温め直してもおいしいの? 揚げ直しは必要?

A. 結論から言うと、「がっつり揚げ直す必要はナシ。軽く温めてカリッとさせるだけで十分うまい」です。

辛子蓮根は、れんこんの穴に辛子味噌を詰めて衣をつけて揚げた熊本の郷土料理で、
農林水産省「にっぽん伝統食図鑑~からし蓮根」でも、
揚げ物として紹介されています。つまり、すでに一度しっかり揚がっている状態なんですよね。

僕がキャンプでよくやるのは:

  • 厚めスライスをホットサンドにイン → チーズと一緒にサンドして焼く
  • スティック状にカットして、少量の油で揚げ焼き → 「カリカリ辛子蓮根スティック」に
  • 輪切りをフライパンで両面こんがり → ビール用のおつまみ

辛子蓮根の衣は、農林水産省のレシピを見ても分かる通り、
もともと油との相性バツグンの仕様。軽く温めるだけで香りと食感が復活します。

キャンプでは油の処理も面倒なので、「ディープフライまでやらない」くらいのゆるさで楽しむのがちょうどいいと思います。


Q. 南関あげや豆腐の味噌漬けはどこで買えばいい? ネット通販と現地調達の違いは?

A. 僕のスタンスは、「まずは一度ネット or 近場で試してから、現地で本命を買う」です。

例えば、

  • 南関あげ塩山食品公式など、メーカーサイトや通販サイトで購入可能。熊本県内のスーパー・物産館でもかなりの確率で売っています。
  • 豆腐の味噌漬け(山うにとうふ)五木屋本舗公式からお取り寄せOK。熊本市内・天草・阿蘇周辺の物産館でもよく見かけます。

ネット通販のメリットは、

  • キャンプ本番前に自宅キッチンで一回試せる(味の好みや量を把握できる)
  • レシピの試作ができるので、「本番で初めて作るドキドキ」が減る

一方で、現地調達の良さは、完全に「旅の記憶ごとパッケージされる」ところですね。
道の駅の売り場で、「どれにしようかな」とラベルを眺めている時間も含めて、キャンプの楽しみになります。

僕はいつも:

  • 初回 → ネットで1〜2種類取り寄せて自宅で味見
  • 現地 → 気に入ったメーカーを見つけて、お土産&キャンプ用として購入

という二段構えにしています。
そのうち、「この南関あげは味噌汁用」「この山うにはウイスキー用」とか、自分なりの“指名買い銘柄”ができてくるので、それもまた楽しいですよ。


Q. 熊本名物ソロ飯レシピは自宅キッチンでも再現できる? 焚き火なしでもOK?

A. 全部、普通に家でできます。ガチで。

今回のレシピは、

  • フライパン
  • 小鍋 or スキレット
  • コンロ(IHでもガスでもOK)

があればほぼ再現可能です。
焚き火があるともちろん“雰囲気ボーナス”は乗りますが、味の根っこは家でも同じ。むしろ自宅だと、火加減の調整がしやすいので失敗率は下がります。

僕は新しいキャンプ飯レシピを作るとき、必ず自宅キッチンで2〜3回試作してからフィールドに持っていきます
そのときに:

  • 「この醤油は小さじ1がちょうどいいな」
  • 「高菜はこのメーカーが一番好みだな」
  • 「この組み合わせはビール向きだな」

みたいな細かいメモを取っておくと、キャンプ本番でほぼ迷わず動けます。

なので、今回の記事を読んで「全部うまそうなんだけど、一気にやるのは不安…」と思ったら、
まずは週末の家飲みを“熊本名物ソロ飯ナイト”にしてみるのがおすすめです。
そこで手応えを掴んでから、次の阿蘇・天草キャンプで「本番」をやりましょう。

まとめ|焚き火のそばで“熊本の記憶”を味わう

ここまで読んでくれているあなたは、きっともう薄々気づいていると思うんですが、
熊本の名物って、ただ「うまい名産品」じゃなくて、ちゃんとその土地の暮らしや歴史がくっついている食べ物なんですよね。

馬刺しは、農林水産省の郷土料理ページにも載っている熊本の看板料理。
阿蘇高菜漬けは、阿蘇の在来野菜を使った郷土食としてきちんと紹介されているし、
南関あげや山うにとうふも、それぞれの公式サイトを見ると、地域で大事に育てられてきた背景がしっかり書かれています。

それを、阿蘇外輪山を眺めながらとか、天草の海風を感じながらとか、
焚き火のそばで“ひとりの時間”と一緒に味わうと、もうただのキャンプ飯じゃいられなくなるんですよ。

僕も実際、阿蘇のキャンプ場で馬刺しユッケ丼を頬張ったとき、
「うわ、これ、ちゃんと熊本に来てるな…」って、胃じゃなくて心のほうが先に満たされました。
天草のタコでアヒージョをやった夜も、スキレットをつつきながら「このオイル、もはや海じゃん」とかひとりでニヤけてました。笑

いきなり全部やろうとすると大変なので、
最初はこの記事で紹介した10レシピの中から、

  • 馬刺し系から1品(ユッケ丼 or 炙りにぎり)
  • 高菜 or 南関あげを使った“ご飯もの or スープ”から1品
  • おつまみ枠で「辛子蓮根」か「山うにとうふ」系を1品

みたいに、2〜3品だけ選んで組み合わせるところから始めるのがおすすめです。
それだけでも、夜のテーブルが一気に「熊本キャンプセット」になります。

炎がゆらぐたびに、熊本の名物が“ひとり時間”の背中を押してくれる。
南関あげがスープを吸ってふくらむのを眺めながら、「明日ももうちょっとだけここにいたいな」と思う。
その横には、高菜めし風チャーハンや、山うにとうふのちょっと背徳な一口がある。

次のキャンプで、まずは一皿だけでいいので、
「これは熊本と一緒に食べてるな」と思えるソロ飯を連れていってみてください。
きっと帰り道、「あの味、もう一回やりたいな」と思い出す瞬間がどこかで来るはずです。

そのときはまた、この記事を開いて、次の一皿を選んでもらえたら嬉しいです。

あわせて読みたい熊本キャンプ関連記事

情報ソース・参考リンク

このブログで書いていることは、基本的にぜんぶ僕自身のキャンプ経験から出てきたものですが、
「熊本の名物って本当はどんな背景があるの?」という部分については、きちんと公的機関や公式サイトの情報も確認しています。
とくに郷土料理や食の安全に関わるところは、必ず一次情報(公式)をチェックするようにしています。

今回の記事づくりの際に、参考にした主な情報源はこちらです。
最新の衛生基準・商品仕様・観光情報などは、必ずリンク先の公式情報もあわせて確認してみてください。

※上記リンクはあくまで「参考にした情報源」です。この記事内のレシピや表現は、
実際に僕がキャンプフィールドで作ってきた経験と、アウトドア目線でのアレンジ・主観をかなり乗せています。
具体的な衛生基準・保存条件・商品仕様などは、必ず各商品のパッケージ表示や公的機関・公式サイトの最新情報を確認し、安全第一でキャンプ料理を楽しんでください。


注意書き(必ずお読みください)

  • 本記事で紹介している生食用馬刺し・魚介類は、必ず信頼できる専門店・メーカーの製品を使用し、
    パッケージに記載された保存方法・消費期限・加熱の有無などを厳守してください。
    特に馬肉については、農林水産省「馬肉に関する情報」などの公的情報もあわせて確認することをおすすめします。
  • 気温が高い季節・長時間の持ち歩き・氷やクーラーボックスの状況によっては、
    生ものの持ち込みや生食を控え、「完全に火を通す」「現地の飲食店で楽しむ」といった、安全寄りの選択を優先してください。
    「またこのキャンプ地に戻って来られること」が、何より大事です。
  • 本記事のレシピは、僕自身のソロキャンプ・取材キャンプの経験をもとにした一般的なキャンプ環境を想定したものです。
    読者それぞれの装備(バーナー・焚き火台・クーラー容量など)、天候・気温・体調・アウトドア経験値に応じて、
    くれぐれも無理のない範囲でアレンジ・実践してください。
  • 掲載している情報・リンク先は執筆時点の内容をもとにしています。
    商品仕様・価格・販売場所・衛生基準・観光情報などは日々変わる可能性がありますので、
    実際に出かける前・購入前には、必ず公式サイトや販売元・自治体などの最新情報を確認してください。
  • アルコール類と一緒に楽しむレシピも多く紹介していますが、
    飲酒運転は絶対にしないこと、未成年の飲酒は法律で禁止されていることもあわせてご理解ください。
    クルマ・バイクで遠征するときは「飲む人・運転する人」を完全に分ける、安全なキャンプ計画を組んでください。

ここまで読んで、それでも「熊本名物ソロ飯をやってみたい」と思ってくれたなら、僕としてはもう最高です。
あとはフィールドで、あなた自身のペースで、安全第一で、ゆっくり楽しんでください。

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