焚き火で芯まで温まり、温泉で“仕上げ”をする。——これを一度体験すると、もう普通のキャンプには戻れない。僕（風間 陸）は全国を300泊以上回ってきたけれど、「湯と火」が両立しているキャンプ場はそう多くない。湯けむりの向こうで炎が揺れる瞬間、体も心も“完全にととのう”のが分かる。
この記事では、実際に現地で湯に浸かり、焚き火を焚いて確かめた「湯と火の距離が近いキャンプ場」をエリア別に紹介する。選定基準は明快——露天風呂・サウナ・場内温泉の有無、焚き火環境、アクセス性、そして“整い方”だ。次の週末、湯気と炎の狭間で最高の外気浴を味わってほしい。
1. 谷川岳温泉 湯吹の湯オートキャンプ場（群馬）｜“湯で仕上げる”山麓キャンプの完成形
結論：設営→即入浴→焚き火→爆睡、が気持ちよく決まる。僕は谷川岳の山歩き帰りにここへ直行して、テントを張り終えたらその足で場内の温泉棟へ。硫黄の香りがふっと抜けた瞬間に、脚の張りと頭のノイズがスッと消える。夜はサイトに戻って川音をBGMに小さく焚き火。湯で“仕上げ”たあとは、寝袋に入った途端に落ちる——このループがたまらない。
公式情報（ブクマ推奨）：
施設トップ：https://www.yufukinoyu.com/
／ アクセス・料金・営業案内：公式ページ内案内
現地で“効いた”動き方（風間 陸のテンプレ）
- 到着→設営15分→温泉へ直行：テントは自立幕＋鍛造ペグ30cm×16＋長ガイでまず倒れない形に。タープは低張りで風をいなす。
- 湯上がり即・保温：湯から上がったら化繊中綿ジャケット＋厚手ソックスを即装備。標高と川風で一気に冷える日がある。
- 夜は“静かに小さく”焚く：川音＋焚き火が最高のBGM。耐熱シートを敷き、火床は低め・薪は細めでコントロール。
サイト＆動線のコツ（温泉キャンプは“距離が命”）
- 温泉棟に近い区画：湯上がりの冷え・転倒リスクを減らせる。サイト⇄温泉の動線が短いほど快適。
- 川沿いサイト：没入感は抜群。朝晩の冷えと夜露は増えるので、前室マット＋ベンチレーション少開で結露を抑える。
- 照明設計：往復はヘッドランプ＋足元用ミニランタンの2灯使い。暖色・弱光で雰囲気を壊さない。
装備の最適解（湯×火の“仕上げ”セット）
- 防寒：化繊中綿ジャケット／薄手フリース／インナーグローブ／厚手ソックス／湯たんぽ
- 設営：自立幕／鍛造ペグ30cm×16／長ガイロープ／耐熱シート
- 濡れ対策：前室マット／吸水タオル／グランドシート（インナーより一回り小さく）
安全・ルールで外さないために
- 直火不可：焚き火台＋耐熱シートは必須。風下へ可燃物を置かない。
- 湯上がり転倒対策：濡れた木道や砂利で滑りやすい。サンダル＋厚手ソックスで足元を固める。
- 気象の読み：山麓は放射冷却で一気に冷える。気温差10℃を見込んでウェア選定を。
温泉キャンプは“時間割”で幸福度が決まる。夕焼け前に一度入浴→星が出る頃に焚き火→早寝→朝風呂→撤収の順で回すと、一泊でも満たされる。
よくある質問（友だちのDMに即レス）
Q1：本当に“場内温泉”なの？ 夜でも動ける？
A：場内の温泉棟へ徒歩数分。夜は冷えるので、サイト近め区画＋2灯照明で動線を短く。営業日・時間は必ず公式で確認。
Q2：湯上がりの冷え対策、何を優先？
A：化繊中綿ジャケット・厚手ソックス・湯たんぽの3点。テントに戻ったらベンチレーション少開で結露もケア。
Q3：ファミリー利用のコツは？
A：子どもは先に食事＆就寝準備→大人が交代で入浴が平和。サイト⇄温泉の距離が短い区画を最優先すると全員ハッピー。
Q4：焚き火と温泉、ベストな順番は？
A：設営→夕方イン→温泉→星空焚き火→早寝→朝風呂→撤収。湯で“ととのえた”あとに焚き火を小さく長くが最高。
公式：谷川岳温泉 湯吹の湯オートキャンプ場（営業・料金・アクセス）
2. ほったらかしキャンプ場 × ほったらかし温泉（山梨）｜“夜景・星・湯”の三位一体チューニング
結論：夕焼け→温泉→星空焚き火の三段構えで、満足度が一気に跳ね上がる。僕はここで何度もソロ＆仲間と張ってきたけれど、甲府盆地の夜景が点きはじめる“境目の5分”は毎回鳥肌が立つ。キャンプサイトからの眺望、徒歩圏の「ほったらかし温泉」、そして風をいなす低張り設営——この3つが噛み合うと、翌朝まで余韻が続く。
公式情報（ブクマ推奨）：
キャンプ場：https://hottarakashicamp.com/
／ 予約フロー：https://hottarakashicamp.com/flow
／ 温泉公式：https://www.hottarakashi-onsen.com/
現地で“効いた”動き方（風間 陸のテンプレ）
- タイムテーブル最適化：チェックイン→設営15〜20分→日没30〜40分前に温泉→サイトへ戻って夜景×星空×焚き火。湯上がり直後は冷えるので化繊中綿＋厚手ソックスを即装備。
- 設営は“低く・強く・素早く”：斜面風が抜ける立地。タープは低張り・短辺を風上、テントは自立幕＋鍛造ペグ30cm×16＋長ガイでまず倒れない形に。
- 撮影派の段取り：三脚は風下にウェイト、焚き火は耐熱シートの上で火床を低く。夜露対策にレンズクロス常備。
サイト選びのコツ（“景色”と“動線”の両立）
- 眺望優先ゾーン：夜景の抜けは極上。ただし風を拾いやすい。タープ面積は小さく／ポール1本減で安定度を上げる。
- 動線短縮ゾーン：温泉往復の夜道は転倒リスクが上がる。サイト⇄温泉導線が短い区画は湯上がり快適度が段違い。
- 静けさ重視：外灯が少ないエリアは星が濃い。ヘッドランプは暖色・弱光で雰囲気を壊さない。
装備の最適解（“湯→夜景→焚き火”に噛み合うセット）
- 設営・耐風：自立幕／鍛造ペグ30cm×16／長ガイロープ／耐熱シート
- 保温・露対策：化繊中綿ジャケット／薄手フリース／厚手ソックス／湯たんぽ／前室マット／グランドシート（インナーより一回り小さく）
- 照明：ヘッドランプ（暖色）＋足元用ミニランタン（拡散）。夜景鑑賞中は光量最小でOK。
予約・当日の読み方（失敗しないフロー）
- 予約はオンラインのみ：予約フロー熟読→カレンダー公開時刻に合わせて確保。平日・小雨予報は競争緩め。
- 渋滞と日没の逆算：日没のハイライトを逃さない。出発前に道路情報＆天気を確認（NEXCO／気象庁）。
- 夜の冷え：標高約700m級。湯上がりの体温低下対策を優先（化繊中綿・インナーグローブ）。
安全・ルール（景色に酔っても“基本”は外さない）
- 直火不可：焚き火台＋耐熱シート必須。風下に可燃物を置かない、強風時は火床を低く・薪は細め。
- 強風対策：タープは低張り or 立てない判断もあり。撤収は風上から外すのが鉄則。
- 温泉往復の足元：段差・砂利・暗がりあり。2灯照明（ヘッド＋足元）で転倒予防。
“絶景にテンションが上がって設営が雑になる”のが唯一の落とし穴。まずは低く・強く・素早く張る。それから写真とコーヒーでも遅くない。
よくある質問（友だちのDMに即レス）
Q1：温泉に入るベストな時間は？
A：日没30〜40分前に一度入る→夜景が点き切るタイミングでサイトへ戻るのが最高。朝は日の出前後の朝風呂もご褒美。
Q2：風が強い日はどうする？
A：タープは低張り or 立てない。テントは四隅→長ガイ→追加ガイの順で固定。焚き火は細薪＆低火床でコントロール。
Q3：予約が全然取れない…対策は？
A：予約フローを熟読→公開時刻に待機→平日・小雨を狙う。直前キャンセルの回転もあるので通知ON。
Q4：ファミリーでのコツは？
A：温泉往復は手を繋ぐ＋足元灯で安全第一。子どもは湯上がり直後に就寝準備まで一気に進めると夜が平和。
公式：ほったらかしキャンプ場 ／ 予約フロー ／ ほったらかし温泉
3. スプラッシュガーデン秩父（埼玉）＋ 梵の湯｜“川・湯・焚き火・犬”が一筆書きでつながる楽園
結論：家族もソロも犬連れも、“動線の短さ”で幸福度が爆上がりする場所。僕はここを何度も使っていて、荒川河川敷の浅瀬で子どもとちゃぷちゃぷ→設営→夕方は併設の「梵の湯」へ→サイトに戻って静かに焚き火というループが完全にハマる。犬連れなら到着直後にドッグランで10分放電してから設営に入ると、その後が驚くほどスムーズだ。
公式情報（ブクマ推奨）：
キャンプ場トップ：https://www.sg-chichibu.co.jp/
／ サイト案内：https://www.sg-chichibu.co.jp/autocamp/
／ 予約カレンダー：https://www.sg-chichibu.co.jp/calendar/
／ 併設温泉「梵の湯」：https://bonnoyu.com/index.html
／ 犬用温泉＆ドッグラン：https://www.spa-dogsrun.com/
現地で“効いた”動き（風間 陸のテンプレ）
- 到着→まず放電→設営：犬はドッグランで10〜15分、子どもは浅瀬コンディションをチェック。その間に僕はサイトの風向きと地面の硬さを確認。
- 濡れない動線を先に作る：河畔は夜露・結露が強め。タープ連結＋前室マットで「濡れる→拭く→座る→着替える」を一直線に設計。
- 夕方は“16〜17時台”に梵の湯：戻ってサンセット焚き火→早め就寝。翌朝もう一度浅瀬で遊ぶと疲れが残らない。
サイト選びのコツ（荒川沿いの特性を味方に）
- 川音ゾーン：没入感は最高。夜露増→ベンチレーション少開＋前室マットで快適維持。
- 管理棟近傍：ファミリーは水場・トイレ・温泉の導線短縮が正義。トラブル対応も速い。
- 犬連れ：ドッグラン／犬用温泉に近い区画を。足洗い場の位置を先に把握すると撤収が劇的に楽。
安全・ルール（ここを外さなければ楽しさは続く）
- 水辺の過ごし方：現地掲示・公式案内にある遊泳禁止や立入禁止の範囲は厳守。浅瀬の水遊びでも子どもはライフジャケット＋マリンシューズを標準装備。
- 増水リスク：上流の雨で一気に来る。高台・堤防側の退避動線を家族全員で共有してから遊ぶ。
- ペットマナー：リード常時着用／糞は持ち帰り／無駄吠え対策は必須。犬用温泉・ドッグランの利用条件は各公式で事前確認。
- 火の取り扱い：直火不可。焚き火台＋耐熱シートでスマートに。風が出たら火床を低く、薪は細め。
装備の最適解（秩父“川×湯”仕様）
- 濡れ対策：前室マット／速乾タオル／着替えバッグ（濡れ物と分ける）
- 水辺安全：子ども用ライフジャケット（胴＋股ベルト）／マリンシューズ／大人は踵固定サンダル
- 犬連れ：折りたたみボウル／足拭きタオル／係留用カラビナ／消臭袋
- 設営・保温：自立幕／鍛造ペグ30cm×16／長ガイロープ／耐熱シート／就寝前の湯たんぽ
予約・当日の読み方（失敗しないフロー）
- 予約カレンダーを先読み：公式カレンダーで混み具合をチェック。平日 or 小雨予報が狙い目。
- 到着時間＝体験の質：午前の回転帯に合わせると良サイトを押さえやすい。道路と天気は出発前に確認。
- 温泉の営業時間と動線：夕方の16〜17時台に一度入ると、夜の焚き火までが最高に整う。
ここは公式情報が丁寧。当日の案内・注意事項・料金は更新されるので、出発前に上のリンク群を必ず再チェック。現地掲示に従えば、楽しさは最後まで続く。
よくある質問（友だちのDMに即レス）
Q1：川って泳げる？どのくらい遊べる？
A：遊泳は禁止が前提。浅瀬の水遊びはOKでも、流芯や飛び込みはNG。ライフジャケット＋マリンシューズを標準装備にして、無理はしない。
Q2：犬連れの回し方、ベストは？
A：到着→ドッグランで放電→設営→夕方は人が梵の湯→戻って犬は犬用温泉で足腰ケア。各施設の利用条件・料金・営業時間は事前に公式で確認。
Q3：混雑を避ける時間帯は？
A：平日 or 小雨予報＋午前着。回転帯に合わせると好ポジションを取りやすい。判断は予約カレンダーが速い。
Q4：温泉との動線、何を意識？
A：サイト⇄温泉の距離が短い区画を優先。湯上がりは冷えるので化繊中綿ジャケット＋厚手ソックスで一気に冷えないように。
公式：スプラッシュガーデン秩父 ／ オートキャンプ案内 ／ 予約カレンダー ／ 梵の湯 ／ スパ・ドッグズラン秩父
まとめ｜“湯で仕上げる”キャンプは、動線がすべて（風間 陸の結論）
結論：温泉キャンプの満足度は、ほぼ動線の短さで決まる。僕は必ず「サイト⇄温泉⇄水場」を一直線で結べる区画から埋めていく。湯上がりは体温が一気に落ちるから、防風シェル＋厚手ソックス＋湯たんぽを“すぐ取れる位置”に置いておくのが正解。これだけで夜の快適さが段違いになる。
もうひとつ大事なのは時間割。僕の黄金パターンは、設営（15〜20分）→日没30〜40分前に入浴→星空下で小さく焚き火→早寝→朝風呂→撤収。この循環がハマると、一泊でも「整った」と胸を張れる。冷え込みや風が出やすい立地（山麓・湖畔・高原）では、低張りタープ＋鍛造ペグ30cmでまず“倒れない”を作る。安全第一で、景色と写真はその後でいい。
公式＆一次情報（ブクマ推奨）：
・谷川岳温泉 湯吹の湯オートキャンプ場：https://www.yufukinoyu.com/
・ほったらかしキャンプ場：https://hottarakashicamp.com/ ／ 温泉：https://www.hottarakashi-onsen.com/
・スプラッシュガーデン秩父：https://www.sg-chichibu.co.jp/ ／ 梵の湯：https://bonnoyu.com/index.html
・気象庁（予報・レーダー）：週間予報 ／ ナウキャスト
・国土交通省「川の防災情報」（水位・雨量・カメラ）：https://www.river.go.jp/
※料金・営業・ルールは変わります。出発前に必ず各公式サイトで最新情報を確認してください。水辺利用時は現地掲示と指示を最優先に。
FAQ（温泉キャンプのよくある質問｜風間 陸が即レス）
Q1. 湯上がりの“冷え”を最短で防ぐには？
A：3点セットで即対応。防風シェル（ウィンドシェル）／厚手ソックス／湯たんぽ。温泉から戻ったら30秒で装備できる位置に置く。テント内はベンチレーションを少し開けると結露が減る。
Q2. 温泉まで遠いときの“動線設計”は？
A：濡れた→拭く→座る→着替えるを一直線に。タープ連結＋前室マットで“濡れない導線”を先に作る。足元はサンダル＋厚手ソックスで転倒リスクを下げる。夜道はヘッド＋足元ミニランタンの2灯使い。
Q3. 山麓や湖畔での風・露対策は？
A：設営は低く・強く・素早く。タープは低張り、鍛造ペグ30cm×16＋長ガイでまず安定。湖畔は結露が濃いので、前室マット／グランドシート（一回り小さく）が効く。
Q4. 温泉の時間帯、ベストはいつ？
A：僕は日没30〜40分前に一度入る→戻って夜景・星空・焚き火を一気に楽しむ。翌朝の朝風呂でリセットして撤収。
参考：ほったらかし温泉 公式 ／ 湯吹の湯 公式 ／ 梵の湯 公式
Q5. 家族連れでの“平和な夜”の作り方は？
A：子どもは先に食事→湯→就寝準備を完了→大人が交代で入浴。区画はサイト⇄温泉⇄水場の距離が短い場所を最優先。成否は動線の短さで決まる。
Q6. 犬連れでも大丈夫？
A：施設の同伴ルールを必ず確認。スプラッシュガーデン秩父はドッグラン＆犬用温泉が充実（公式／犬用温泉）。リード常時着用・無駄吠え対策・糞持ち帰りは基本。
Q7. 天気が怪しい…行く？やめる？
A：判断材料は降水・風・雷。ナウキャストで直近の雨雲と雷、週間予報で全体像。風が強い・雷の兆候がある日は潔く見送り。無理はしないのが大人のキャンプ。
Q8. 水辺サイトでの安全ラインは？
A：遊泳可否は現地掲示・公式を厳守。浅瀬遊びでも子どもはライフジャケット（胴＋股ベルト）＋マリンシューズ。水位は川の防災情報で事前チェック、上流の空が暗くなったら即撤収。
このFAQは、筆者（風間 陸）の実地経験と各施設の公式情報をもとに作成しています。最新の営業・料金・ルールは必ず各公式ページでご確認ください。
