夕暮れの海風が、テントのフライをそっと撫でていく。
波のリズムはゆっくりと静まり、やがて聞こえるのは──“風の音”と焚き火の爆ぜる音だけ。
10代の頃から野営と登山を続け、これまで延べ300泊以上、全国のキャンプ場とフィールドを歩いてきた僕だけれど、
「夜の静けさ」という一点でいえば、沖縄のソロキャンプは、やはり別格だと感じている。
車の騒音も、ネオンのざわめきもほとんど届かない海辺や森では、
焚き火のささやきと風の通り道が、時間の流れそのものをゆっくりと変えていく。
アウトドアメーカー時代に世界中のキャンプフィールドを見てきた中でも、「風だけを相棒にできる夜」はそう多くなかった。
「焚き火の火は、孤独を恐れない心の灯りだ。」
仕事に追われて、自分の声が聞こえなくなりかけたとき。
僕が選ぶのは、決まって沖縄の“静かなソロサイト”だ。
そこでは、炎と風と自分の呼吸だけが、正直な気持ちを引き出してくれる。
この記事では、アウトドアライター兼キャンプギア評論家として、
雑誌取材やメーカーのフィールドテストを通じて巡ってきた経験をもとに、
「風の音しか聞こえない」に近い感覚で“孤独を味わえる”沖縄のソロキャンプサイトを厳選して紹介する。
観光向けの賑やかなキャンプ場ではなく、静けさと孤独を楽しみたい人のための場所だけをピックアップした。
沖縄がソロキャンパーに選ばれる3つの理由|風・海・森がつくる“静寂の構造”

① 島だからこそ生まれる、風と静けさ
まず、沖縄が本州のキャンプと決定的に違うのは、「島全体が風の通り道になっている」という感覚なんだよね。
沖縄って、大小160以上の島々からなるエリアで、どこまで行っても海がすぐそばにある。
だから、内陸のキャンプ場みたいに「山に囲まれて空気がよどむ」というより、常に空が開けていて、風がスーッと抜けていく感じが強い。
実際に僕も、本島北部の海沿いサイトでソロキャンプしているとき、
夜の21時を過ぎたあたりから、「あ、今この瞬間、街の音が一切しないな」って分かる瞬間がある。
遠くで車が走る音もなくて、聞こえてくるのは、テントをなでる風と、波のリズムだけ。
沖縄県の公式観光サイト「おきなわ物語」でも、北部エリアは「やんばる」の自然をじっくり体験できるエリアとして紹介されていて、
観光のメインストリートから少し離れるだけで、静かな滞在ができる場所が多いと明言されている。
https://www.okinawastory.jp/
さらに、沖縄観光コンベンションビューロー(OCVB)が運営する公式サイト「VISIT OKINAWA JAPAN」でも、
本島北部や離島は「リラックスしたステイ」「自然の中で過ごす時間」を推したエリアとして紹介されていて、
単なるビーチリゾートじゃなくて、“静かに過ごす場所”としても公式に認められているのが分かる。

実感としても、
本州のキャンプ場で「静かな場所」を探すのに比べて、沖縄は“静かな前提”からスタートできるんだよね。
だからこそ、ソロキャンパーが「風の音だけ聞いていたい」と思ったときの選択肢として、沖縄はかなり有利だと感じている。
② 海と森が“天然の遮音フィルター”になる
もうひとつ、大きなポイントが「海と森の距離感」。
沖縄本島北部には、環境省が指定する「やんばる国立公園」がある。
公式サイトでは、やんばるは「国内最大級の亜熱帯照葉樹林が広がる地域」と説明されていて、
山と森がぎゅっと密度高く詰まっているのが特徴だ。
https://www.env.go.jp/nature/nationalparks/list/yambaru/
ここがキャンプ目線で何を意味するかというと、
「森や山が、街の音をがっつり遮ってくれる」ってことなんだよね。
実際にやんばる周辺のキャンプ場で夜を過ごしてみると、
本当に聞こえてくる音が変わる。
- テントを揺らす、風のゴウッという音
- 葉と葉がこすれ合う、ザワザワッという葉擦れ
- 遠くで鳴いている鳥や虫の声
本州だと、どこかで「遠くの車の走行音」や「街の低いノイズ」がうっすら混ざることが多いんだけど、
やんばるの森に入ると、それがスパッと切り取られる感覚がある。
環境省の「やんばる国立公園の特徴」ページでも、
やんばるは「山々が連なり森の広がる地域」であり、
人の手が入りすぎていない、生物学的にもまとまりのある森林が残っていると説明されている。
https://www.env.go.jp/nature/nationalparks/list/yambaru/feature/
つまり、ここは“人間の音”よりも“自然の音が優勢なフィールド”なんだ。
僕自身、やんばるの森のサイトで夜中に目が覚めたとき、
「なんか静かすぎて、逆に音を探しちゃう」という不思議な体験をしたことがある。
耳を澄ませてやっと聞こえるのは、テントの外を歩く小さな生き物のカサッという足音くらい。
そのくらい、街のノイズが遠い。
海と森が近い沖縄だからこそ、
「海辺で風と波の音を聞いて、翌日は森で葉擦れを聞く」なんて欲張りな遊び方もできるし、
そのどちらもが、耳に気持ちいい“静寂のバリエーション”になってくれる。
③ ソロキャンプでも安心して籠もれる環境が揃っている
静けさだけじゃなくて、「ソロで行ってもちゃんと安心できる」っていうのも、沖縄を推したい理由のひとつ。
キャンプ場検索・予約サイト「なっぷ」は、全国3,500件以上のキャンプ場情報を掲載している日本最大級のサイトなんだけど、
沖縄エリアもちゃんとカバーしていて、設備や口コミをまとめてチェックできる。
https://www.nap-camp.com/
なっぷの紹介ページにも、「都会から秘境や離島まで探せる」と書かれていて、沖縄の島キャンプ場選びでもかなり頼りになる存在だ。
https://www.nap-camp.com/static/pages/nap_welcome/
実際に沖縄のキャンプ場を回っていて感じるのは、
- トイレ・水場・シャワーなどの基本インフラがしっかり整っているところが多い
- 管理人さんが常駐 or 定期的に見回りしてくれるキャンプ場が多くて、「完全放置」系が少ない
- 観光地とセットで運営されているキャンプ場も多く、初心者やソロでも入りやすい雰囲気
僕もソロで初めて沖縄にテントを張ったとき、
夜にふと「これ、何かあっても大丈夫かな…?」って不安になった瞬間があったんだけど、
管理棟に明かりがついていたり、同じように静かに過ごしているソロキャンパーや夫婦キャンパーが数組いたおかげで、
「あ、大丈夫だ。ここは“静かだけど放置ではない場所”だ」とすぐに分かって安心できた。
この「ほどよく人の気配があるけど、騒がしくはない」というバランスが、
沖縄のキャンプ場の大きな魅力であり、ソロにも推せる理由だと思っている。
要するに、
- 島ならではの風と静けさ
- 海と森がつくる“天然の遮音空間”
- ソロでも安心してこもれるキャンプ環境
この3つがそろっているから、僕は沖縄を「風の音だけを相棒にしたくなったときに向かう場所」だと決めている。
ここから先は、そんな沖縄の中でも、
「本当に風の音しか聞こえなくなるレベルのソロ向けキャンプ場」を、僕目線でしっかり掘り下げていくので、楽しみに読み進めてほしい。
“風の音しか聞こえない”静かなキャンプ場を選ぶポイント

ここからは、僕が実際に沖縄でソロキャンプを重ねてきて
「ここを外すと、静かな夜は手に入らないな…」と痛感したポイントを、かなり本音で共有していきます。
どれも机上の空論じゃなくて、テントの中で「うわ、やっちゃった…」と後悔した経験込みのチェックリストです。
海辺サイトを選ぶときのポイント
海辺サイトは、ハマると「風と波の音しか聞こえない最高のステージ」になる一方で、選び方をミスると
「人の声と音楽しか聞こえない地獄のステージ」にもなりがちです。
なので、僕は海辺サイトを選ぶとき、最低でも次の3つは必ず見ます。
- 海までの距離:ほどよく波音が届く距離がベスト。
- 風向き:季節風を正面から受けない配置が◎。
- ナイトアクティビティの有無:花火・宴会が多いビーチは避ける。
まず「海までの距離」ですが、僕の体感だと
テントから海まで30〜50mくらいがいちばん気持ちいいゾーンです。
近すぎると波音がドドドッと低音で押し寄せてきて、眠るときにちょっとうるさい。
逆に100m以上離れると、今度は「音は静かだけど、海の存在感が薄い」というちょっと寂しい感じになる。
この30〜50mくらいの距離だと、
テントの中で横になっているときに、「サー…」「ザザァ…」くらいの柔らかい音量で波が聞こえるんですよね。
この音量が、個人的には“眠くなるBGM”としてちょうどいい。
次に「風向き」。
沖縄は季節によって風向きがけっこうはっきりしていて、冬は北風メイン、夏は南〜南東風が多いです。
なので、冬に北側が完全に開けたサイトでテントの入口を北向きにすると
「24時間ずっとドライヤー強風モード」みたいな夜になります(笑)。
僕はいつも、テントの入口は風向きに対して斜め45度くらいズラすように張っています。
これだけで体感温度が全然違うし、フライがバタつきにくくなるので、音もかなり静かになる。
風を“正面から受けない”のは、静かな夜を作るうえでめちゃくちゃ重要です。
そして一番見落としがちなのが「ナイトアクティビティの有無」。
沖縄の公共ビーチや海浜公園は、公式に花火や火気使用を禁止している場所がかなり多いです。
例えば、那覇空港近くの「豊崎美らSUNビーチ」では、公式サイトで
「ビーチ・施設内(砂浜・芝生)での花火及び火気使用は禁止」と明記されています。
https://churasun-beach.com/user_data/user-guide
那覇市の公園でも、ロケット花火や大きな音の出る花火は禁止されていて、
手持ち花火も原則21時まで・迷惑にならない範囲でと、市の公式ページでルールが出ています。
https://www.info.city.naha.okinawa.jp/ryokuka/009696.html
つまり、「花火OKなビーチは、そもそも静けさを求めるソロには向きづらい」んですよね。
静かに過ごしたいなら、キャンプ場側が“騒がせない方向”のルールをちゃんと出しているかを公式サイトでチェックするのが一番確実です。
僕は予約前に、必ずキャンプ場公式サイトの「利用案内」や「ルール・マナー」ページを読みます。
そこで、
- 「夜22時以降はクワイエットタイム」
- 「大音量のスピーカー使用禁止」
- 「飲み会目的の利用はお断り」
みたいな文言が書かれていたら、「あ、このキャンプ場は静けさを守ろうとしているな」と判断して予約候補に入れています。
森サイトを選ぶときのポイント
森のサイトは、うまく選ぶと「風と葉擦れと鳥の声だけの世界」になります。
でも、条件が悪いと「車の走行音+人の話し声+虫の大合唱」で、音的にはかなりカオスになることも。
僕が森サイトで必ずチェックしているのは、この3つです。
- 車道からの距離:幹線道路の音が届かない場所。
- 人工光の量:街灯が少ないほど星空が濃い。
- 管理スタイル:自然の静けさを大切にしているキャンプ場を選ぶ。
まず「車道からの距離」。
これ、地味なんだけどめちゃくちゃ大事です。
僕の感覚だと、国道や幹線道路から直線距離で300m以上離れているかどうかがひとつの目安。
たとえ森の中でも、すぐ横を車がビュンビュン走っていると、
夜になっても「シュッ…ゴオォ…」というタイヤノイズが定期的に聞こえてきます。
これが意外と脳に残って、せっかくの葉擦れや鳥の声に集中できない。
逆に、細い山道からさらに奥へ入ったキャンプ場だと、
夜は風と虫の声しか聞こえないレベルまでノイズが落ちるので、ソロで自分と向き合いたい人にはそちらをおすすめします。
次に「人工光の量」。
これは星空の問題だけじゃなくて、静けさの質にも関わってくるポイントです。
明るすぎるキャンプ場は、どうしても人の活動時間が伸びがちで、
23時を過ぎてもワイワイしているグループがいたりする。
逆に、通路の足元灯とトイレ付近だけを控えめに照らしているキャンプ場は、
自然とみんなが「静かに過ごそう」というモードに入りやすいんですよね。
実際、日本オートキャンプ協会(JAC)が監修しているキャンプマナーの解説でも、
「夜は音が響きやすいので、車のドアの開閉音や話し声に気を付ける」ことが推奨されています。
https://japancamp.jp/safe-camp2/
「静かなキャンプ場」を自称している場所の中には、
ルールとして22時以降はクワイエットタイムを明記しているところも多いです。
(例:全国各地のキャンプ場ルールや、日本オートキャンプ協会監修の記事など)
https://hinata.me/article/1347142483011915476
キャンプ場が「静けさを守るためのルールをどれだけ真剣に書いているか」は、
公式サイトを見ればだいたい伝わってきます。
ここをチェックするかどうかで、夜の満足度が本当に変わる。
小規模・ソロ歓迎の場所を選ぶ
最後に、僕が超重視しているのが「キャンプ場の規模と、ターゲット層」です。
大きな高規格キャンプ場って、設備は最高なんだけど、
どうしてもファミリー・グループ・イベント利用が多くなりがちで、
ソロで静かにこもりたい人にはちょっと賑やかすぎることが多いんですよね。
逆に、公式サイトや案内文に
- 「静かに楽しむ方向けのキャンプ場です」
- 「飲み会目的の利用はお断りしています」
- 「キャンピングカーや大人数グループの利用制限があります」
みたいな一文が書いてある小規模キャンプ場は、
ソロキャンパーにかなり優しい環境であることが多いです。
例えば、沖縄の一部キャンプ場では公式ページで、
- 「心地よい空間で静かに楽しむキャンプ場です」
- 「マナーが悪い利用者はお断りしています」
- 「飲み会目的のグループ利用はお断り」
といった形で、あえてルールを明確化しているところもあります。
(参考:各キャンプ場公式サイトの利用案内・マナー集)
こういう文章を読むと、
「あ、ここは“静かに過ごしたい人”の味方でいてくれるキャンプ場なんだな」と安心できるんですよね。
僕自身、ソロキャンプのときは、
- 区画数が少ない or フリーサイトでも広さに余裕がある
- クワイエットタイムが明記されている
- 公式サイトの写真にソロ・デュオの利用風景が多い
こんな条件のキャンプ場を優先的に選んでいます。
結果として、「風の音だけ聞こえる夜」に当たる確率がかなり上がりました。
ソロで静かな夜を狙うなら、
「どんな設備があるか」よりも「どんな人に来てほしいと書いているか」を見た方が早いです。
ここまでのポイントをまとめると、
- 海辺なら、波音と風をコントロールできる距離と風向きを見る
- 森なら、車道からの距離と人工光・管理スタイルを見る
- 最後は、キャンプ場の規模と「誰向けの場所か」を公式サイトで確認する
この3つを押さえておくと、
「風の音しか聞こえない夜」に会える確率が、一気に跳ね上がります。
次のパートからは、実際に僕が「これは静けさガチ勢だな」と感じた沖縄のキャンプ場を、具体的に紹介していきます。
今帰仁海辺のキャンプ場|海と風だけが相棒になるソロ向けサイト

「風と海だけのキャンプがしたいんだけど、どこかない?」と聞かれたら、
僕が真っ先に思い出すのが、この今帰仁海辺のキャンプ場です。
場所は沖縄本島北部・今帰仁村湧川。
国道58号から小さなわき道に入り、車で数分。
「え、本当にこの先にキャンプ場ある?」って不安になるような静かな道を抜けた先で、
いきなり羽地内海(はねじないかい)の穏やかな海と、こぢんまりしたキャンプ場が現れます。
公式な情報は、今帰仁村観光協会やキャンプ場の紹介ページにまとまっていて、
住所や連絡先、利用ルールもここから確認できます。
- 今帰仁海辺のキャンプ場|沖縄CAMP MAP
沖縄CAMP MAP - 沖縄本島・離島のキャンプ場 WEBマップ-沖縄キャンプマップ - 今帰仁海辺のキャンプ場 概要(今帰仁村関連サイト・PDF)
https://www.nakijin.or.jp/wp-content/uploads/2020/07/nakijin-camp2020.pdf - 今帰仁海辺のキャンプ場 特集記事(OTV OKITIVE)
これぞ風光明媚!今帰仁海辺のキャンプ場 | OKITIVE沖縄の自然美とキャンプの魅力をお届けする南国ChillOut!2021年10月14日ご紹介するキャンプサイトは、今帰仁村字湧川の「今帰仁海辺のキャンプ場 」。自然美を感じながらキャンプでチルってみよう~!南国ChillOutはOTVのキャン...
この3つを見れば、区画数・電源の有無・料金の目安・利用時間・焚き火や花火のルールまで一通り追えるので、
予約前に一度チェックしておくのがおすすめです。
波と風の“二層のBGM”がすごい
今帰仁海辺のキャンプ場のいちばんの魅力は、なんと言っても「海との距離感」です。
テントを張るサイトから砂浜までは、だいたい数秒〜十数秒で歩けるくらい。
でも、直接砂浜のすぐ上ではなく、少しだけ高くなった芝&土のスペースにサイトがあるので、
「波の存在感はガッツリあるけど、うるさすぎない」という絶妙なポジションなんです。
夜、焚き火を落としてランタンの光だけにしてみると、
耳に入ってくる音がきれいに二層に分かれます。
- 手前から聞こえる、テントやタープを揺らす風のささやき(高めの音)
- 奥の海から届く、「ザザーン…」という波の低い響き
この二つが、ちょうどイヤホンの左右みたいに
頭の中でミックスされていく感じがたまらない。
僕はここでソロキャンプしたとき、焚き火を見ながら
「波音は、心の埃をそっと払ってくれる掃除屋だな…」
って本気で思いました。
日々のごちゃごちゃした考えが、波のリズムに合わせて少しずつ削られていく感覚があるんですよね。
テントに入ってシュラフに潜り込むと、
今度は風の音がメインになって、
「サワサワ…」「コォー…」っていうテント越しの風の音だけになる。
この切り替わりも、今帰仁海辺ならではの楽しみ方だと思っています。
ソロにちょうどいい「8区画」のサイズ感と設備
このキャンプ場、面白いのが「広大なフリーサイト」ではなく、きちんと区画が切られた8サイト構成なところ。
テレビ局OTVのキャンプ特集でも、全8区画でそれぞれ電源付きサイトがあること、
区画の間に植栽の目隠しがあることが紹介されています。
https://www.otv.co.jp/okitive/article/476/
これがソロにはめちゃくちゃありがたい。
- 区画ごとに生垣や植栽が入っていて、隣サイトからの視線がちょっとだけ遮られる
- どの区画からも羽地内海が見えるようにレイアウトされている
- 一部サイトはAC電源付きで、長期滞在やワーケーション的な使い方も現実的
「フリーサイトでガッツリ好きな場所を取る」のも楽しいんだけど、
ソロのときは逆に「自分のテリトリーがはっきりしている安心感」がありがたかったりするんですよね。
荷物の置き方やテントの向きも決めやすいし、
周りとの距離感も保ちやすい。
設備面は、PDFの案内にもある通り、
水場・トイレ・シャワー・電源・BBQレンタルと、ソロキャンプには必要十分。
直火は禁止ですが、焚き火台+焚き火シートを使えばOKというスタイルです。
利用案内PDFはこちら
個人的に良いなと思ったのは、
- チェックインが11:00〜と比較的早めなので、明るいうちにゆっくり設営できる
- 夜の利用時間が〜22:00までと明記されていて、遅くまで騒ぐ雰囲気になりにくい
このルールのおかげで、「静かに過ごしたい層」が自然と集まりやすいキャンプ場になっていると感じました。
ソロで行く前に知っておきたい注意点と“攻略法”
とはいえ、海辺キャンプならではの「知っておくとラクになるポイント」もあります。
ここは僕の失敗と学びをそのまま共有しますね。
- 風が強い日が多いのでペグ&ロープ多め
- 買い出しは事前に済ませる
- 海風で体感気温が下がるため防寒を準備
1. 風対策は“やりすぎ”くらいでちょうどいい
今帰仁海辺のキャンプ場は、海の真正面に開けたロケーションなので、
晴れていても「あれ、意外と風あるな…」という日が多いです。
僕も一度、軽量ペグ+張り綱少なめで行ってしまって、
夜中にフライシートがバタバタ鳴ってほとんど眠れなかったことがあります。
それ以来、
- 30cmクラスの鋳造ペグを多めに持っていく
- ガイロープをいつもより2〜4本多めに張る
- テントの風上側を低くして、「風を受ける」というより「風を流す」形に張る
この3点は必ずやるようにしています。
ここまでやると、風が多少強くても、「あ、今日はちょっと楽器がノってるな」くらいの感覚で楽しめます。
2. 買い出しは事前に。コンビニまで戻るのは地味に面倒
今帰仁海辺のキャンプ場は、良くも悪くも「住宅街と観光ストリートからちょっと外れている」場所にあります。
それが静けさの源なんですが、そのぶんスーパーやコンビニは車移動前提です。
一度、調味料を忘れて「まあなんとかなるか」と思っていたら、
夜になってから「やっぱり醤油ほしいな…」となってしまい、
ドライブがてらコンビニまで往復するハメになりました(笑)。
個人的なおすすめは、
- 名護市内 or 今帰仁村中心部のスーパーでまとめて買い出ししてから向かう
- 氷と飲み物は少し多めに買ってクーラーボックスへ
- 朝ごはん分のパンやコーヒーも前もって用意しておく
こうしておくと、チェックインからチェックアウトまで、
完全に海と風のことだけ考えていられる時間になります。
3. 体感温度は「天気予報−3〜5℃」くらいで見ておく
海風って、本当に油断ならないんですよ…。
冬〜春の夜なんかは、気温が15℃でも海辺だと「肌感10℃以下」みたいに感じることもあります。
僕は一度、「沖縄だし大丈夫でしょ」と薄手のフリースだけで行ってしまい、
夜中にテントの中で震えながら、焚き火で温めたお湯をひたすら飲む羽目になりました。
それ以来、
- 薄手ダウン or 中綿ジャケットを1枚
- ネックウォーマーやニット帽など、風を防げる小物
- インナーは速乾+保温性のあるもの
このあたりは必ず持って行くようにしています。
「ちょっと持ちすぎかな?」くらいが、沖縄の海辺キャンプではちょうどいいです。
今帰仁海辺のキャンプ場について、よく友達に聞かれること(Q&A)
Q. ソロキャンプ初心者でも大丈夫?怖くない?
A. 正直に言うと、ソロデビューにもかなり向いているキャンプ場だと思います。
区画がきっちり分かれていて、管理ルールも明確。
しかも、キャンピングカーやファミリーも利用する場所なので、
「まったく人の気配がない野営」ではなく、適度に安心感がある静けさなんですよね。
Q. 焚き火はできる?直火はOK?
A. ここは直火NG・焚き火台+シート使用でOKというスタイルです。
さっき貼ったPDFにも「直火禁止」「キャンプファイヤー不可」と書かれています。
焚き火台と耐熱シートさえあれば、普通に焚き火キャンプを楽しめます。
Q. 釣りとかSUPもできるの?
A. 羽地内海はとにかく穏やかで、ちょい投げ釣りやSUP・カヤック遊びと相性がいいです。
実際、キャンプブログでも「釣りしながらまったり過ごせる」「サップ持っていくと最高」といった声が多い。
道具を持っているなら、ぜひ一緒に連れていってほしいですね。
Q. 車なしでも行ける?
A. 最寄りのバス停(第二湧川)から歩けなくはない距離だけど、正直、車はあったほうがいいです。
荷物も多くなりがちだし、買い出しも含めてレンタカーやカーシェア前提で考えておいた方が、
現地での自由度がグッと上がります。
海と風だけを相棒にしたくなったとき、
「あ、また今帰仁海辺に帰りたいな」と自然に思い出してしまう。
そんな、“ソロキャンパーの隠れ家”みたいなキャンプ場です。
古宇利島キャンプ庭園|離島の風が心を洗う“高台の孤独”

「海も空も、とにかく全部ひらけた場所でひとりになりたい」って言われたら、
僕がまず思い浮かべるのが古宇利島キャンプ庭園です。
本島北部・今帰仁村から古宇利大橋を渡った先、古宇利島のいちばん高いところ。
島の高台にあるキャンプ場で、エメラルドグリーンの海を見下ろすロケーションがとにかく強い。
公式サイトや「なっぷ」の紹介文でも、「島の一番の高台」「15000㎡の広い敷地」「遠見番所跡の隣」と説明されていて、
実際に行くとその言葉どおりの絶景が待っています。
https://kourijima-camp.jp/
https://www.nap-camp.com/okinawa/14770
アクセスは、沖縄自動車道・許田ICから車で約30分。
駐車場は30台・無料と公式に明記されています。
https://kourijima-camp.jp/map/
エメラルドの海と空を“見上げる”じゃなくて“見下ろす”感覚
多くのビーチキャンプ場って、海と同じ高さか、ちょっと低い位置にサイトがあるんですよね。
でも古宇利島キャンプ庭園は逆で、「山頂から海を見下ろすキャンプ場」です。
キャンプ場の敷地は約15,000㎡。
公式サイトと「なっぷ」双方でこの数字が出ていて、
実際に歩いてみると、「あ、この広さは数字だけじゃ伝わらないな」って納得するレベルのスケール感があります。
https://www.nap-camp.com/okinawa/14770
日中は、視界の左から右まで全部エメラルドグリーンの海と空。
風に乗って島の集落の音が少しだけ届くけど、基本的には「風と自分の足音だけ」の世界です。
夕暮れになると、一気に雰囲気が変わる。
海の色が少しずつ深くなっていって、島の輪郭と雲がオレンジ〜ピンクに染まっていく。
テント横にチェアを置いて、コップを片手にただそれを見ているだけで、
「ああ、ここまで来てよかったな」ってしみじみ感じる瞬間が何度も来ます。
夜は、もう完全に別世界。
周りを海に囲まれた高台だから、風と星しかない時間になる。
「キャンプで遊ぶ」のページにも、「島の星空を楽しむ」「周りを海で囲まれた島ならではの満天の星空」と書かれていて、
それは誇張じゃないな、と現地で思い知らされました。
https://kourijima-camp.jp/facilities/
「ひとりの旅は寂しさじゃない。“自由の密度”が濃くなるだけだ。」
ここにテントを張ると、その言葉の意味がかなりリアルに分かります。
ソロキャンプに刺さる“広さ”と“距離感”
古宇利島キャンプ庭園の良さは、ただ景色がいいだけじゃなくて、
ソロが落ち着ける距離感がちゃんと設計されているところだと思っています。
オートサイトの詳細は「なっぷ」のプランページに出ていて、
- サイトの広さ:49㎡〜77㎡(区画による)
- 1サイトにつき車1台乗り入れ可
- 定員〜5名
と、区画サイトとしてはかなり余裕あるサイズ。
https://www.nap-camp.com/okinawa/14770/plans/20017320
実際にソロテント+タープくらいなら、「ここ半分で十分じゃん…」って思うほど広いです。
だから、
- 海側にテントを向けて、反対側に荷物とキッチン
- あえて端っこにテントを寄せて、残りのスペースを“ただの余白”として残す
みたいな使い方ができる。
この「余白」があると、ソロでも不思議と安心感があるんですよね。
さらに、2022年には電源サイトが5区画完成したと、公式の新着情報で発表されています。
電源サイト5区画完成のお知らせ
これのおかげで、
- ワーケーション+キャンプ
- カメラやドローンのバッテリーを気兼ねなく充電
- 冬場の電気毛布や小型ヒーター運用
みたいな用途にも対応しやすくなりました。
「高台の絶景をベースに、電源ありでじっくり籠もる」っていう贅沢なソロの楽しみ方もできるようになっています。
レンタルが充実していて“手ぶら寄りソロ”にもやさしい
公式サイトのレンタル一覧を見ると、
- 焚き火台(2,000円)
- LEDランタン(500円)
- 炭3kg(800円)
- 薪5kg(1,300円)
など、基本的なキャンプギアと消耗品が一通り揃っています。
https://kourijima-camp.jp/rental/
なので、
- 「テントと寝袋だけ持って飛行機に乗って、残りは現地レンタル」
- 「本土からの遠征だから、焚き火台だけ現地で借りたい」
みたいなソロキャンプも現実的。
僕も一度、ギア少なめで訪れたんですが、
「これなら頻繁に通っても荷物問題とケンカしないな」って本気で思いました。
“アート×キャンプ”という、ちょっと変わった楽しみ方
古宇利島キャンプ庭園の面白いところは、
公式サイトが最初から「大自然とアート、絶景がテーマのキャンプ場」って言い切っているところなんですよね。
https://kourijima-camp.jp/
施設情報ページには、今後の構想として
- アーティストによるイベントやワークショップ
- 海と森の素材を使った“ものづくり体験”
などが紹介されていて、
実際にイベントページを見ると、随時キャンプとアートを絡めた企画が告知されています。
https://kourijima-camp.jp/category/event/
僕が行ったときも、場内のどこかにアート作品がぽつんと置かれていて、
それが「自然の中にちょっと違う視点を差し込んでくる」感じがして面白かったです。
ひとりでテントに籠もるだけじゃなくて、
「風・光・アートをセットで味わうソロ時間」っていう体験になるのが、このキャンプ場の大きな個性だと思っています。
古宇利島キャンプ庭園の“ソロ向けポイント”をまとめると
- 島の高台から、海と空を見下ろせる圧倒的ロケーション
- 15000㎡の敷地と49〜77㎡の区画サイトで、テント間の距離をしっかり取れる
- 電源付きサイトもあって、長期・ワーケーション・電気毛布運用も現実的
- レンタルと燃料が揃っていて、遠征ソロや“手ぶら寄りソロ”にも対応
- 星空・風・アートという「高台ならではの非日常」がセットで楽しめる
ひとことで言うと、
「ちゃんと整っているのに、ちゃんと孤独になれる」キャンプ場です。
古宇利島キャンプ庭園について、よく聞かれること(Q&A)
Q. ソロキャンプ初心者でも行って大丈夫?
A. 僕の感覚では全然アリです。
区画サイトでレイアウトもしやすいし、センターハウスにスタッフさんもいて、
完全な“野営”というよりは、「ちゃんと管理された絶景キャンプ場」という位置づけ。
公式の「よくある質問」や「利用規約」にも、ルールや設備が分かりやすくまとまっているので、
不安な人は事前にざっと目を通しておくと安心感がぐっと増します。
https://kourijima-camp.jp/policy/
Q. 風ってどれくらい強い?テント飛ばされない?
A. 高台なので、正直「無風の日はほぼない」と考えておいた方がいいです。
ただ、しっかりペグダウンしてガイロープを多めに張れば問題なし。
僕は30cmクラスのペグ+風上側を低く張るスタイルで行っていますが、
それでテントが危ないと思ったことはありません。
むしろ、風があるからこその気持ちよさがある場所ですね。
Q. シャワーやトイレはキレイ?
A. 公式情報では、センターハウス(8:00〜17:00)・トイレ・シャワー(5分300円)・炊事場・自販機などが整備されています。
https://www.nap-camp.com/okinawa/14770/plans/20017320
僕が使ったときも、清掃状態は良好で、
「ワイルドだけど衛生面はきちんと」というバランスでした。
Q. 車なしでも行ける?
A. 正直に言うと、車(レンタカー)はあったほうがいいです。
高台かつ島の奥まった場所にあるので、公共交通機関だけで行くとかなり大変。
許田ICから30分前後なので、北部観光とセットでレンタカー移動がいちばん現実的です。
Q. ひとりで行っても浮かない?
A. 僕が行ったときは、ファミリー・デュオに混じってソロも普通にいました。
サイトの広さと高低差のおかげで、他のグループと適度な距離が取れるので、
「ひとりだけ浮いてる…」みたいな感覚はほとんどなかったですね。
むしろ、周りがわいわいしていても、自分のサイトだけは不思議と“個室感”があるのがこのキャンプ場の良さです。
本島から橋を渡って島に入り、さらに山の上まで登っていく。
そのプロセス自体が、日常から少しずつ離れていく儀式みたいで、僕はけっこう好きです。
「ちょっと人生を俯瞰したいな」と思ったとき、
高台から海と空を見下ろしながら、風と星だけの夜を過ごせる古宇利島キャンプ庭園は、かなりいい選択肢になるはずです。
屋我地ビーチキャンプ場|海と芝生の上で、風を感じる軽やかなソロ旅

「もっとライトに、でもちゃんと海を感じるソロキャンプがしたい」って言われたら、
僕がよく勧めるのが屋我地ビーチキャンプ場です。
場所は名護市北部・屋我地島の入口あたり。
公式サイトでも「屋我地島の入口にあるビーチ」「キャンプも海水浴も丸一日楽しめる」と紹介されていて、
まさに“海+キャンプ+ちょっと遊び”を一度にまとめて楽しめる場所という立ち位置。
https://yagaji-beach.com/
TOPページの写真を見てもらうと分かるんですが、
白い砂浜の先に遠浅の海、そのすぐ後ろが芝生サイトという、
「海→砂→芝生」が一直線に並んだ、いかにも“風が抜けそうな”地形をしています。
風がよく見えるキャンプ場、という感覚
屋我地ビーチって、風の動きが目で分かるキャンプ場なんですよ。
海から吹いてきた風が、
波を少しザワッとさせて、次に砂浜を一気に駆け上がって、
最後に芝生サイトのタープをふわっと持ち上げていく。
この「海→砂→芝生」の一本線のおかげで、
「あ、今一段強い風が来るな」っていうのが視覚で先読みできる。
だから、焚き火の位置をちょっとずらしたり、チェアの向きを変えたり、
風と駆け引きしながら遊ぶ感覚がすごく楽しいんです。
実際にここでソロキャンプしていたとき、
夕方にコーヒーを淹れて一口飲んだ瞬間、
潮の匂いと芝生の青い匂いが混ざった風がふっと通り抜けて、
「風の匂いを嗅いだ瞬間、心が無言で笑った。」
としか言いようがありませんでした。
視界の先には、干潮時にだけ現れる“縁結びの道・ピュアロード”もあって、
タイミングが合えば、海の上に現れる細い砂の道を歩くこともできます。
(公式サイトにも、干潮時だけ現れるピュアロードの写真と説明があります)
https://yagaji-beach.com/
「身軽ソロ」に優しい理由は、公式メニューを見ると一発で分かる
屋我地ビーチをソロにおすすめしたい理由のひとつは、
公式サイトのメニュー構成そのものが“身軽なアウトドア”志向なこと。
メニューを見ると、
- 日帰りメニュー
- キャンプ
- グランピング
- バンガロー
- BBQ食材プラン
- コワーキングスペース
- レンタル用品
- サブスクキャンプ
と、「ガチ勢だけどうぞ」ではなく、「キャンプはじめてでもウェルカム」なラインナップになっているのが分かります。
特にソロ目線でうれしいのが、料金一覧ページにある「手ぶらソロキャンプ」プラン。
公式料金表を見ると、
- 手ぶらソロキャンプ(おひとり様用)
基本料金6,000円+施設利用料1,000円=合計7,000円(1名) - セット内容:テント・ローテーブル・イス・寝袋・ランタン・シングルバーナー・クッカーセット・ゴミ処理付き
としっかり明記されています。
https://yagaji-beach.com/charge
これ、冷静に考えると「飛行機&レンタカーさえあれば、あとは現地で全部揃う」ってことなんですよ。
僕も遠征キャンプのときは荷物との戦いになるんですが、
屋我地ビーチは「ソロでもギアを全部持ってこなくていい逃げ道」が公式に用意されているのが本当にありがたい。
もちろん、自分の愛用テントやギアで張りたい人は、
通常のフリーサイト(1サイト5名まで 2,000円〜/最繁忙期2,500円)+施設利用料でシンプルに利用もできます。
SUP・カヤック・BBQ…「遊んでからソロに戻る」という贅沢
屋我地ビーチは、
「日中はちょっと賑やかに遊んで、夜はソロモードに戻る」みたいな楽しみ方がしやすい場所です。
公式サイトでは、
- カヤックやボートなどのマリンアクティビティ(※内容や可否は最新情報要確認)
- 日帰りBBQプラン(和牛やあぐー豚を使った食材セットなど)
- 団体・修学旅行向けビーチBBQ
といったメニューが紹介されています。
https://yagaji-beach.com/bbq
「SUPやカヤックで遊んだ後に、そのままビーチでキャンプ」みたいな構成は、
屋我地ビーチならではの特権。
日中は少しアクティブに遊んで、
夕方からはソロキャンプモードに切り替えて、
焚き火の前でひとりゆっくり風に当たる、という流れがきれいに組めます。
ちなみに、公式の英語ページ(CONTACT/Rules & Regulations)を見ると、
キャンプ場の利用規定PDFに英語版のルールも用意されています。
https://yagaji-beach.com/contact-en
キャンプ場規定(英語版PDF)
ここに
- 発電機・カラオケ・ボート・カヤック・SUP・ドローンなどは禁止
- 直火禁止・芝生保護のため焚き火台使用
- ゴミは基本持ち帰り
といったルールが明記されていて、
「静けさと安全を守るために、あえて制限している」ことが分かります。
つまり、アクティビティはビーチ側や別サービスで楽しみつつ、
キャンプサイト自体は“落ち着いた環境”をキープしているというバランスなんですよね。
「英語対応もあるから、海外の友達とも来やすい」
屋我地ビーチ、地味にうれしいのが英語での問い合わせ窓口が公式に用意されているところ。
英語版CONTACTページには、
- 英語での問い合わせフォーム
- 英語版「Yagaji Beach Rules and Regulations」PDF
がまとめられています。
https://yagaji-beach.com/contact-en
僕も海外のアウトドア好きの友人を案内したとき、
「公式に英語情報があるかどうか」で候補地をかなり絞ったんですが、
屋我地ビーチはそこがちゃんとしているので安心して紹介できました。
「英語で聞かれても、
『公式サイトに英語ページあるから、それ見ながら一緒に予約しよう』って言える」
この安心感は、意外と大きいです。
屋我地ビーチキャンプ場について、よく聞かれること(Q&A)
Q. ソロキャンプ初心者でも大丈夫?
A. 僕の感覚ではかなり初心者フレンドリーな部類です。
理由はシンプルで、
- フリーサイト+手ぶらキャンプなどメニューが分かりやすい
- 公式サイトでルールと料金がきちんと公開されている
- 日帰り&海水浴利用者も多く、「キャンプガチ勢だけの空間」ではない
から。
いきなり“山奥の野営”だとビビると思うんですが、
屋我地ビーチは「キャンプ場」感がしっかりあるので、ソロ初挑戦にも向いていると思います。
Q. 焚き火はできる?直火は?
A. 公式キャンプページと利用規定によると、
直火は禁止・焚き火台使用ならOKというルールです。
芝生保護のため、地面から15cm以上の高さがある焚き火台を使ってほしい、といった記載もあります。
僕はいつも焚き火台+耐熱シートの組み合わせで使っていますが、特に問題なく楽しめました。
Q. 手ぶらソロって、実際どう?
A. 正直、「沖縄に飛行機で行くソロキャンパー」にはめちゃくちゃありがたいプランです。
テント・寝袋・ランタン・バーナー・クッカーまでセットなので、
自分のこだわりギアを全部持っていく必要がない。
僕なら、「お気に入りのマグとナイフと焚き火用グローブ」くらいだけ持っていく、という遊び方も全然アリだと思ってます。
Q. 夜ってうるさくない?静かに過ごせる?
A. 夏休みや連休のど真ん中は、それなりにファミリーで賑やかになります。
ただ、利用規定と英語版ルールを見る限り、
大音量のBGM・発電機・カラオケなどはNGと明記されているので、
「爆音フェス状態」になるようなキャンプ場ではありません。
静けさ最優先なら、平日やオフシーズン・年末年始のソロキャンプ向けプランを狙うのがおすすめです。
Q. 車なしでも行ける?
A. 屋我地島はバスも通ってはいるけれど、
正直レンタカーかカーシェア前提で考えたほうがいいです。
キャンプ道具や食材もある程度必要になるので、
車がないと「遊びにくいな…」と感じる場面が出てきやすい。
がっつり山奥でストイックなソロ、というよりは、
「海沿いで、風と遊びながらライトにソロを楽しむ」タイプのキャンプ場ですね。
チェックインしてテントを張って、
ちょっと海で遊んで、夕方はピュアロードを散歩して、
夜は焚き火の横で風に当たりながら、ひとりビールを開ける──。
そんな「軽やかなソロ旅」をしたくなったら、
屋我地ビーチを候補に入れておくと、かなり幸せな時間が待っていると思います。
国頭村森林公園|森の呼吸を聞く“深い静寂”ソロサイト

「沖縄で静かなキャンプ」と聞くと海を想像しがちなんだけど、
本当に“深い静けさ”を味わいたいなら、僕は森を推します。
その代表格が、やんばるの入口にある国頭村森林公園(くにがみそん しんりんこうえん)。
ここは、公式サイトでも
「星と森のキャンプ場」と名乗っているくらい、
星空と森の気配をガッツリ楽しめる場所です。
まずは公式サイトで雰囲気を一度見てほしい。

英語ページもあって、そこには、
「星空のきらめき、木々の香り、風の音、生き物たちの気配を感じられるキャンプ場」と書かれている。
現地に立つと、このコピーが大げさじゃないってすぐ分かります。
https://www.kunigami-forest-park.org/en/camp/
暗さと静けさを「意図的につくっている」キャンプ場
国頭村森林公園のキャンプサイトは、
- キャンピングデッキ
- 森林広場(Forest Square)
- 星の広場(Star Square)※現在リニューアル工事中 → 2026年春にオートサイトとして再オープン予定
という3エリア構成になっています。
キャンプサイトの説明ページに、各エリアの写真と特徴が詳しく載っているので、予約前に必見。
https://www.kunigami-forest-park.org/camp/
特におもしろいのは、公式が
「星空と森を楽しめる環境を求めているキャンパー向け」
とはっきり書いているところ。
実際、夜になると照明は本当に最小限です。
管理棟やトイレ周りの灯りは必要最低限に絞られていて、
サイトのあたりはヘッドライトかランタンがないと普通に歩けない暗さ。
最初はちょっとドキッとするんだけど、
目が慣れてくると「これ、星を見るためにちゃんと暗くしてるな」って分かります。
僕が初めてソロで泊まった夜は、
テントの灯りを落として外に出た瞬間、
「あ、空が近い…」って素直に声が出ました。
森に囲まれているのに、頭上だけ丸く切り抜かれたみたいに星が見える。
静けさも、本州の山のキャンプ場より一段深い感じがします。
森の奥から、
- フクロウ系の「ホッホッ…」という声
- カエルの低いコーラス
- 木々が風で揺れる、ゴソゴソ…ザザッ…という音
が、ふっと漏れてくる。
「星の数だけ、今のあなたに必要な静けさがある。」
というコピーをそのまま出したくなるくらい、
ひとりで立っているだけなのに、心の中のノイズがひとつずつ消えていく感じがありました。
やんばるの“入口”だからこそ味わえる、森の密度
国頭村森林公園は、
世界自然遺産に登録された「やんばる」の入口にある公園です。
英語トップページでも、
「World Natural Heritage “Yanbaru” の入り口で、キャンプやバンガロー泊が楽しめる」
という紹介がされています。
https://www.kunigami-forest-park.org/en/
「やんばるの森」は、環境省の資料でも
「国内でも有数の亜熱帯照葉樹林が広がるエリア」として紹介されていて、
生き物の宝庫。その入口にあるキャンプ場なので、
とにかく“森の密度”が本土とは段違いなんですよ。
園内マップを見ると分かるんですが、
キャンプ場のまわりはぐるりと森に囲まれていて、
日中でも木漏れ日が強いエリアと、しっとり暗いエリアがはっきり分かれている。
https://www.kunigami-forest-park.org/parkinfo/
僕は夕方にひとりで園内を歩いてみたんですが、
「あ、ここは“公園”というより完全に森だな」という感覚でした。
鳥の鳴き声も、本州の山とはメンツがまったく違う。
夜になると、さっきまで見えていた木々が完全にシルエットになって、
音と匂いだけで「森にいる」ことを感じる時間がやってきます。
ソロ目線で見ると、こんなメリットがある
実際にソロで泊まって感じた「国頭村森林公園のいいところ」は、ざっくり言うとこんな感じです。
- 星と森を楽しむ前提でつくられたキャンプ場(=暗くて静か)
- 管理された公園内なので、完全な野営ではない安心感がある
- バンガローや森のキャビンもあって、「テント泊ちょっと不安…」な人にも逃げ道がある
- 公式がしっかりしていて情報が追いやすい(料金・ルール・予約方法など)
テント泊だけじゃなくて、
「森のキャビン」という1棟限定の小さな木造キャビンもあるので、
「雨が怖い」「虫が苦手」「でも森の夜は体験したい」という人にはこっちもかなりアリ。
https://www.kunigami-forest-park.org/forestcabin/
説明文には、
「鳥のさえずりと木々のハーモニーが日常の喧騒を忘れさせてくれる」
「小窓から見える星々は、森の中の小さなプラネタリウム」
といったフレーズが出てきますが、これも現地に行くと納得。
“森の静けさを試してみる入口”としてキャビン泊→次にテント泊、みたいなステップもおすすめです。
森での注意点と、僕なりの「快適ソロ」コツ
森サイトは、海沿いキャンプとまったく違う準備が必要です。
国頭村森林公園でソロ泊してみて、
「これはちゃんと押さえておいた方がいいな」と思ったポイントをまとめます。
1. ヘッドライト・ランタンは本当に必須
夜の照明が控えめなのは、星空のためでもあるんだけど、
そのぶん自分の灯りがないと普通に困るレベルで暗くなります。
- 両手が空くヘッドライト(予備電池も忘れず)
- サイト全体を照らすメインランタン
- テント内用の小型ランタン(暖色系が落ち着いておすすめ)
これは最低ライン。
もちろん、現地レンタルもありますが、
自分の使い慣れたライトを1つは持っていくと安心感が違います。
レンタル一覧は公式サイトの「レンタル用品」ページから確認できます。
https://www.kunigami-forest-park.org/rental_goods/
2. 虫対策は“本気モード”で
やんばるの森なので、もちろん虫は普通にいます。
季節によって蚊・ブヨ・ガなどラインナップは変わりますが、
- 長袖長ズボン(できれば化繊でサラッとしたもの)
- 足首まで覆えるソックス
- 肌の露出部用の虫除けスプレー
- テントの出入りを素早く行う意識
このあたりを押さえておくだけでも、かなり快適度が変わります。
僕は最初なめてかかって、
「夜のランタンに突撃してくるガの数」に若干ビビったので(笑)、
二回目からは明るさ控えめ+インナーランタン中心に切り替えました。
3. 音のマナーは、いつも以上に気をつけたい
森って、音が本当に遠くまで響きます。
国頭村森林公園も、公式サイトやインフォメーションで何度も
「星空観賞の方へ・音やマナーへの配慮をお願いします」
といったお願いを出しています。
https://www.kunigami-forest-park.org/en/information/category/info/
なので、
- 車のドアの開け閉めは静かに
- テント周りでの通話・音楽は控えめ or イヤホンで
- 夜間の談笑も「隣サイトに丸聞こえ」前提でボリュームを意識
このあたりを守るだけで、
自分も周りも「森の静けさ」をちゃんと楽しめる空間になります。
アクセスと、ソロ的に気になる安全面
国頭村森林公園は、公式情報によると、
- 所在地:沖縄県国頭郡国頭村字辺土名1094-1
- 開園時間:9:00〜18:00
- 事務所営業時間:10:00〜17:00
- 定休日:火曜日
- 宿泊受付:宿泊前日の17時まで(オンライン予約)
と案内されています。
https://www.kunigami-forest-park.org/en/access/
那覇空港からは車で約90分。
レンタカー前提の立地なので、ソロで行くなら車は必須です。
安全面で言うと、
- 管理棟があり、スタッフさんもちゃんといる
- 公園全体が「アウトドア文化を育てる場所」というコンセプト
- 公式サイト・SNSで細かく情報発信している
このあたりのおかげで、
「完全に何もない山の中にひとりで放り込まれた」感じにはならないのが、ソロ的にはすごく助かるポイントです。
Instagramを見ると、スタッフさんが動物や星空の様子を頻繁に投稿していて、
「この人たちが現場を見てくれているんだな」と分かるので安心感も大きい。
https://www.instagram.com/kunigamiforestpark/
国頭村森林公園について、友達によく聞かれること(Q&A)
Q. ソロキャンプ初心者でも大丈夫?怖くない?
A. 僕の正直な感覚だと、「キャンプ自体が完全にはじめて」だとちょっとハードル高めです。
理由はシンプルで、暗さと静けさのレベルが高いから。
ただ、
- キャンプ経験が数回あって
- 「もっと静かな場所に行きたい」と思い始めた人
にとっては、むしろ最高のフィールド。
心配なら、最初は森のキャビンやバンガロー泊から慣れていくのもおすすめです。
Q. 動物とか虫が怖いんだけど…
A. やんばるなので、確かに生き物は多いです。
でも、そのぶん「人間の側のルール」もしっかり整えられている印象。
テント周りを清潔にして、食べ物を出しっぱなしにしない、
夜はサンダルよりシューズで歩く…といった基本を守れば、
「うわ、無理!」みたいな事態にはそうそうなりません。
むしろ、鳥や虫の声が「あ、森に来たんだな」と実感させてくれるBGMになっていきます。
Q. 雨の日はどう?やめたほうがいい?
A. 初ソロで土砂降りの夜の森は、正直あまりおすすめしません(笑)。
ただ、しとしと程度の雨なら、
タープ+テントでしっかり設営して、読書やコーヒーを楽しむ「こもりキャンプ」としては最高です。
雨で葉っぱの匂いが濃くなって、
「森がひとつ音量を下げる」瞬間に立ち会えるのは、雨の日キャンプだけの特権ですね。
Q. 星はいつ行けばよく見える?
A. ベストは、
- 新月〜月が細い時期
- 雲が少ない夜
- 湿度が少し下がる秋〜冬シーズン
あたり。
ただ、正直なところ「やんばるの森に一度入ってみる」こと自体に価値があるので、
星空だけを目的にするより、
「森の静けさを感じに行きつつ、晴れてたら星も楽しむ」くらいの気持ちで行くのがいいと思います。
Q. 車なしでも行ける?
A. ここはほぼ100%レンタカー前提です。
路線バスだけでたどり着くのは現実的ではないので、
那覇空港で車を借りて、北上しながらコンビニやスーパーで買い出しして向かうのが王道ルート。
そのドライブ自体も、ソロ旅の一部としてかなり楽しいですよ。
海のキャンプもいいけれど、
「自分の内側の声を、もうちょっとちゃんと聞いてみたい」ときは、
国頭村森林公園みたいな森のキャンプ場が、本当に効いてきます。
テントの中でランタンを落として、
耳を澄ませてみると、
最初は怖かった暗闇が、だんだん「自分の味方」に変わっていく。
そんな感覚を、一度味わってみてほしい場所です。
季節別|沖縄で静かにソロキャンプするコツ

同じ沖縄でも、季節が変わると「静けさの質」がガラッと変わります。
ここからは、僕が実際に季節をずらしながら通ってみて
「この時期はこう攻めると静かなソロがしやすい」と感じたポイントを、がっつり本音でまとめます。
気候の話は、ちゃんと気象庁のデータも確認しながら整理しました。
・沖縄の平年の天候(気象庁)
https://www.data.jma.go.jp/cpd/j_climate/okinawa/main.html
・沖縄本島地方の気候(気象庁)
https://www.data.jma.go.jp/cpd/j_climate/okinawa/hontoukikou.html
・沖縄県の季節ごとの特徴(沖縄気象台)
https://www.jma-net.go.jp/okinawa/kion_hikaku/kikotokusei.html
夏(6〜9月)|「風」と「混雑」のコントロールがカギ
- 海沿いで風通しの良いサイトを選ぶ
- メッシュ多めのテント+日陰づくりが最優先
夏の沖縄は、気象庁のデータでも
「高温多湿だけど、海風のおかげで猛暑日は少なめ」とされています。
那覇の平年値だと7月の平均気温は約29℃、1年を通して温暖で、
6〜10月は晴れの日が多いのが特徴。
平年の天候|気象庁
ただし、日中はふつうに暑い。
「静かにソロしたいから、人が少なそうな真昼にテント張ろう」とかやると、
マジで体力持っていかれます(一回やって後悔しました)。
僕が夏に意識しているのはこんな感じ。
- サイトは風上から風が抜ける“海沿い+開けた場所”を優先
- テントはフルクローズ系よりメッシュ面積が大きいもの
- 昼間の時間帯はタープの下で過ごす前提で、日陰をしっかり作る
- 設営はできるだけ午前中か夕方の涼しい時間帯にやる
キャンプ場選びでは、「海沿い」「風通し」「シャワーや水場が近い」あたりを重視。
海風がよく抜ける屋我地ビーチや今帰仁周辺の海沿いサイトなんかは、
「風+水分補給+こまめな休憩」を意識すれば、夏でもかなり快適にソロでこもれます。
あと、夏の沖縄は観光のハイシーズンなので、
「静かに過ごしたいなら平日 or お盆以外」を狙うのも地味に大事。
週末のビーチ近くはBBQとファミリーで賑やかになるので、
静けさ重視なら、人の動きが少なくなる日〜木あたりを選ぶと、かなり当たりやすくなります。
秋〜冬(10〜2月)|静けさ&星空のハイシーズン
- 静けさ&星空のハイシーズン
- 海風で冷えるので軽めの防寒は必須
気象庁のデータだと、沖縄の冬(12〜2月)は平均気温が18℃前後。
本土の「春」くらいの数字だけど、北東寄りの季節風のせいで体感は数字より冷たく感じるとされています。
沖縄県の気候|沖縄気象台
一方で、観光的には
「冬は観光客が少なく、静かに過ごせる穴場シーズン」と紹介している旅行会社も多いです。
沖縄旅行のベストシーズン解説記事
実際、僕の肌感でも
「10〜2月はキャンプ場の“密度”が明らかに下がる」って印象。
夏に比べてファミリーが減って、ソロやデュオが増えるので、
静かに焚き火と星を眺めるならこの時期が本命です。
ただし、海沿いは風で一気に冷えるので、防寒だけはしっかり。
- 薄手ダウン or 中綿ジャケットを1枚
- ネックウォーマー・ビーニーなど風を止める小物
- 足元は厚手ソックス+スニーカー or トレッキングシューズ
- チェアに座ってじっとする時間が長いならひざ掛けもあると最高
森側のキャンプ場(国頭村森林公園など)は、
この時期になると虫も少なく、星と森だけの世界になってきます。
個人的には、「10〜2月の沖縄=静寂と星のベストシーズン」と決めてます。
春(3〜5月)|新緑と“じわじわ夏モード”のあいだ
- やんばるの新緑が美しい
- 虫が増え始めるので対策を
春の沖縄は、気象庁の言葉を借りると
「天気が周期的に変わり、梅雨に向けて次第に蒸し暑くなっていく時期」。
沖縄本島地方の気候|気象庁
3〜4月は、
- 夏みたいに暑すぎない
- 冬ほど風が冷たくない
- 観光ハイシーズン前で人もまだ少なめ
という、「実はかなりキャンプ向きな時期」です。
特にやんばる周辺は、
森の新芽が一気に増えて、緑のグラデーションがエグいくらいキレイになります。
国頭村森林公園なんかは、昼間に森を歩くだけでも楽しい季節。
一方で、虫もこのあたりから存在感を出し始めるので、対策は夏仕様に寄せてOK。
- 長袖・長ズボンを基本にする
- 蚊取り線香 or ポータブルな防虫器具を持ち込む
- テントの出入りは「開けっ放し時間を最小限に」を意識
あと、5月後半〜6月にかけては梅雨入りして雨が増えるので、
タープ+テントのレイアウトが組めると一気に快適度が上がります。
台風時期|「攻めない勇気」と情報チェックが命
- 天気が怪しければ中止を選ぶ勇気
- 風速10m/s超なら海沿いは基本NG
台風については、気象庁の統計で
「沖縄県には平年で年間11.7個の台風が接近」とされています。
接近数が特に多いのは7〜9月で、
9月単月でも平年1.7個の台風が沖縄周辺に近づくデータが出ています。
季節ごとの特徴|沖縄気象台
台風の平年値|気象庁
これはもう、
「台風シーズン=無理にキャンプしない前提で予定を組む」
くらいでちょうどいいです。
僕のマイルールはこんな感じ。
- 台風接近の可能性がニュースに出たら、その時点でキャンプは“中止前提”で考える
- 天気アプリの予報で風速が10m/sを超えそうなら、海沿いサイトは即キャンセル候補
- たとえ「ギリ晴れ予報」でも、地盤の緩みや突風リスクがあるなら無理しない
気象庁の「沖縄地方の天候」ページでは、
月ごとの天候まとめや台風の影響も振り返れるので、
出発前に「最近の傾向」をチェックしておくと判断材料になります。
沖縄地方の天候|沖縄気象台
正直、テントを張るより、キャンセルボタンを押すほうが勇気がいるんですよ。
でも、「また来れる自分」をちゃんと残しておくのも、ソロキャンパーの大事なスキルだと思っています。
まとめ|「いつ行くか」より「どう過ごしたいか」から決める
- 夏(6〜9月):海沿い+風通し重視。暑さ対策と混雑回避で“軽やかソロ”
- 秋〜冬(10〜2月):静けさ&星空の本番。海風&森の冷えに備えて防寒を
- 春(3〜5月):新緑とオフピークのねらい目シーズン。虫対策を忘れずに
- 台風シーズン:無理して行かない。情報を見て「行かない勇気」を持つ
「どの季節が正解?」というより、
「今の自分は、どんな静けさを欲しているか」で選ぶと、キャンプの満足度が一気に上がります。
・海風に吹かれながら、ちょっと騒がしい夏の気配も含めて楽しみたいのか。
・人の気配が少ない冬のキャンプ場で、焚き火と星だけに集中したいのか。
・森の新緑や虫の声に囲まれながら、春のやんばるで過ごしたいのか。
この記事を読み終わったら、
「今の自分が一番ワクワクする季節」をイメージしてみてください。
そこから逆算してキャンプを組むと、
ただの“沖縄旅行”じゃなくて、
ちゃんと「自分のための静かな時間」を取りに行く旅になります。
ソロキャンパーのための安全対策

ここまで読んでくれているあなたには、
正直に言うときます。
ソロキャンプって、ちゃんと怖いです。
でも、その「怖さ」とちゃんと向き合って準備しておくと、
静けさの中にいる自分を、心から楽しめるようになる。
ここでは、僕が沖縄&本土でソロを重ねてきて、
「これは絶対にサボっちゃダメだな」と痛感した安全対策だけをギュッとまとめます。
風対策|「ちょっとやりすぎ」がちょうどいい
- ペグは長め&本数多め
- ガイロープでしっかり固定
- 風上側を低く張る
沖縄キャンプで一番ナメちゃいけないのが、風です。
特に海沿いサイトは、天気が良くても「え、今日そんな予報だった?」ってレベルで
強い風が吹くことが普通にあります。
僕も一度、軽量アルミペグ+ガイロープ最小構成で行ってしまい、
夜中にテントがバタバタ暴れてほとんど寝られなかったことがありました。
それ以来、沖縄に行くときは、ほぼ儀式みたいに次のセットをバッグに突っ込んでます。
- 30cm前後の鍛造ペグ or スチールペグを多め(最低でも1人20本目安)
- テント四隅+風上側のガイロープは必ず追加
- タープは「高低差」をつけて、風上側を低く・風下側を高くする
日本オートキャンプ協会(JAC)の安全情報でも、
「強風時はタープの使用を控える」「ペグとロープを十分に使用する」ことが推奨されています。
https://japancamp.jp/safe-camp2/
風は「読めない時がある」前提で、
「ちょっとやりすぎかな?」くらいの固定がちょうどいいです。
潮風・湿気対策|帰ってからが本当の戦い
- 帰宅後の装備洗浄は必須
- 夜露が多いのでインナーは大事
沖縄の海沿いキャンプで地味に効いてくるのが、潮風と湿気。
現地では気持ちいいんだけど、
何もせずに帰宅するとテントとポールが一気に寿命を縮めます。
僕が実際にやらかしたのは、
「帰りのフェリーの時間ギリギリ → 濡れたままテントを袋に突っ込む → 数日放置」パターン。
開けたらフレームにうっすらサビ&生乾き臭で、
「あ、これほっといたら本気でダメになるやつだ…」と反省しました。
それ以来、沖縄帰りはこんなルーティンを徹底してます。
- 帰宅したらその日のうちにテント・フライをフル干し
- ポール・ペグは真水で洗って乾拭き(特に砂浜キャンプのあと)
- ジッパー周りの砂も軽くブラッシング
海沿いの環境では、
アウトドアメーカー各社も公式サイトで
「使用後は真水で洗い、しっかり乾燥させてから収納してください」と繰り返し注意しています。
(例:スノーピークやモンベルなどテント製品のお手入れページ)
それから、沖縄は夜の夜露(よつゆ)もなかなか強烈。
外気温が高くても、フライの外側・内側ともにビッシャリ濡れます。
なので、
- 「フライ+インナーテント」のダブルウォール構成
- コット or 厚めのマットで地面からの湿気対策
ここをちゃんとやっておくと、
朝起きたときの快適さが段違いです。
ソロで大切な“心の安心”|ビビりでいい、そのほうが生き残れる
- 行き先と帰宅予定を誰かに伝える
- 圏外になる場所も多いので事前確認を
- 不安があれば管理棟近くに設営
ソロキャンプで一番大事なのは、
正直なところ「装備」より「メンタルの余裕」だと思っています。
環境省がまとめている自然での安全情報でも、
「単独行の場合は、行き先・日程・帰宅予定を家族等に伝えること」が基本として書かれています。
https://www.env.go.jp/nature/saigai/risk/anzen.html
僕もソロに行く前は、面倒でも毎回やってます。
- 「〇月〇日〜〇日、○○キャンプ場。悪天候なら前日キャンセル」のメモを家族 or 友人に送る
- キャンプ場の名前・住所・電話番号・公式サイトURLをセットで共有
- ざっくりとした到着時間・撤収予定も伝えておく
これをやっておくだけで、
「もし何かあっても、誰かが状況を把握してくれている」という安心感が全然違います。
それともうひとつ大事なのが、
「電波の入り方をナメない」こと。
沖縄の北部エリアや離島は、
キャリアによっては平気で圏外ゾーンが出てきます。
国頭村森林公園のように山寄りのキャンプ場だと、
電波が弱い〜ほぼ入らないってことも普通にある。
なので、
- キャンプ場の公式サイトや予約ページで「電波状況」の記載がないか確認
- 不安なら、チェックイン時に「どのキャリアが入りやすいですか?」と聞いておく
- 念のため、スマホの地図はオフライン保存しておく
このあたりを抑えておくと、
「ネットに繋がらない不安」がだいぶ減ります。
そして、ソロデビューや「ちょっと怖いな…」と感じている人に
声を大にして伝えたいのがこれ。
不安があるときは、遠慮なく管理棟の近くに張ってOK。
キャンプ場側も、
日本オートキャンプ協会のガイドラインなどに沿って
「安心・安全に楽しめるキャンプ場づくり」を謳っているところが多いです。
https://japancamp.jp/
僕自身、
「今日はちょっと風も強いし、周りも少ないし、正直ちょっと心細いな…」
という日は、迷わず管理棟に一番近い区画を選びます。
- トイレ・水場・管理棟が近い
- 何かあったときに、すぐ相談しに行ける距離
これだけで、夜の安心感が段違い。
ソロなのに、「完全にひとりじゃない」感覚を持てるのは本当に大きいです。
最後に|「ビビりで準備する」が、いちばんカッコいい
安全対策の話になると、
ちょっとテンション下がるように感じるかもしれないけど、
僕は逆だと思っていて。
ちゃんとビビって準備してる人ほど、現場では一番のびのび楽しんでるんですよね。
ペグもロープも多め、ライトも予備あり、
行き先もちゃんと誰かに伝えてある。
そのうえで、
「よし、あとは焚き火と風のことだけ考えればいいや」
という状態まで持っていけたら、
それはもうソロキャンプ成功確定です。
このパートを読んだあなたには、ぜひ
「用心深く準備して、現地では思い切り自由になる」ソロキャンプをしてほしいなと思います。
まとめ|風の音と孤独が、心を自由にしてくれる沖縄の夜へ
ここまで付き合ってくれて、本当にありがとう。
アウトドアライターとして仕事でもプライベートでも沖縄を歩き回ってきたけど、
「ああ、やっぱり沖縄の夜って特別だな」と感じる瞬間はいまだに毎回あります。
焚き火のパチパチいう音と、テントをなでる風。
遠くからかすかに届く波のリズム。
それだけで世界がいったん「静かなモード」に切り替わる。
ソロで焚き火の前に座っていると、
最初のうちはスマホをいじりたくなったり、
「なんか手持ち無沙汰だな…」ってソワソワしたりするんですよね。
でも、30分、1時間と経つうちに、
だんだん“自分の声”が聞こえてくる瞬間がある。
仕事のこと、家族のこと、これからのこと──
普段は頭の片隅に追いやっている本音が、焚き火の明かりの中にふっと浮かんでくる。
僕はいつも、沖縄でソロキャンプをしたあとは、
メモ帳が「これからやりたいことリスト」でいっぱいになります。
「孤独を味わう時間は、未来の自分への贈り物になる。」
これは、沖縄のキャンプ場で何度も夜を越えてきて、
やっと言い切れるようになった僕なりの実感です。
・今帰仁の海辺で、風と波の二重奏を聞きながら眠る夜。
・古宇利島の高台から、海と星を見下ろす時間。
・やんばるの森の中で、真っ暗な静寂と向き合うテントサイト。
・屋我地ビーチで、ライトめに遊びつつ、最後は風と焚き火に戻ってくるソロ旅。
どの場所でも共通しているのは、
「風の音と、ひとりの時間がちゃんと確保されている」ということです。
もし今、
- 人の声や通知音から一回離れたい
- 次の一歩を考える時間がほしい
- ただただ、何もせず風だけ聞いていたい
そんな気持ちが少しでもあるなら、
次の休みは、ぜひこの記事で紹介したどこかのキャンプ場を
あなたのスマホの「お気に入り」に入れてみてください。
予約ページを開いて、
日程を決めて、
行き先を誰かに共有して、
ペグを1本多めにバッグへ突っ込む。
その瞬間から、もうソロキャンプは始まっています。
焚き火の向こう側で、
“本当の自分”はちゃんと待ってくれています。
あとは、あなたが一歩外に出て、
沖縄の風の中まで会いに行くだけです。
FAQ
Q. 沖縄の夏は暑すぎない?
A. 「夏の沖縄=サウナ地獄」と思われがちなんだけど、
風がちゃんと抜ける海沿いサイトを選べば、夜は想像よりずっと快適です。
気象庁の平年値だと、那覇の7〜8月の平均気温は約29℃前後で、
本土の猛暑エリアみたいに35℃超え連発…というよりは、高温多湿だけど海風である程度リセットされる感じ。
気象庁|沖縄の平年の天候
ただし、日中の「日差しの暴力」はガチです。
僕は一度、昼の設営を甘く見てタープなしでやって、30分でグロッキーになりました…。
なので、夏に沖縄でソロやるなら:
- 海風が抜ける海沿い or 高台のサイトを選ぶ
- タープ+メッシュ多めのテントで通気&日陰を確保
- 設営・撤収は午前中か夕方の涼しい時間にやる
- 水・塩分・帽子・サングラスは「持ちすぎかな?」くらいでちょうどいい
夜になると、海風+汗が引いていく感じが気持ちよくて、
「あ、これは本土の真夏夜とは別モノだな」と体感できると思います。
Q. 冬でもキャンプできる?
A. できます。むしろ静けさと星空狙いなら、冬はかなり“本命シーズン”です。
沖縄本島の冬(12〜2月)の平均気温は18℃前後で、
気象庁も「本土の春〜初夏くらいの体感」と説明しています。
気象庁|沖縄本島地方の気候
ただし、海風+北東の季節風のおかげで、数字以上に冷たく感じることも多い。
僕も「沖縄だし余裕でしょ」と薄着で行って、海沿いサイトで普通に震えました…。
冬キャンの装備はこんなイメージで:
- 本土の「秋キャンプ」くらいの防寒(薄手ダウン or 中綿ジャケット)
- 風を切るウインドブレーカーが一枚あると安心
- 首・耳・手首を守るネックウォーマー・ニット帽・手袋
- シュラフは快適温度5〜0℃クラスを目安に(森サイトなら特に)
日中はロンT+薄手アウターでちょうどいいくらいで、
夜は焚き火と海風(あるいは森の冷気)を楽しみながら、
「本土の冬キャンほどガチじゃない、ちょうどいい“肌寒さ”」を味わえます。
Q. ソロでも治安は大丈夫?
A. 沖縄は、観光庁や公式観光サイトでも
「国内でも人気の観光地」として整備が進んでいて、
管理されたキャンプ場を選べば、ソロでも大きな不安を感じる場面は少ないです。
(例:VISIT OKINAWA JAPAN|公式観光サイト)
とはいえ、これはどこの地域でも同じですが、
「キャンプ場=完全に安全なテーマパーク」ではないのも事実。
僕がいつも意識しているのは、こんなラインです。
- 公的機関や自治体・観光協会が紹介しているキャンプ場を優先
- 公式サイトで管理人常駐・ルール明記が確認できる場所を選ぶ
- 不安があるときは管理棟や他のキャンパーが見える位置に張る
- 貴重品は常に身につける or 車内の見えない場所へ
実際、これまで沖縄でソロをしていて
「これはちょっとヤバいな…」という怖い目にあったことはありません。
むしろ、管理人さんや他のキャンパーに助けてもらったシーンの方が多いです。
ソロだからこそ、
「人の少なすぎる完全放置野営」ではなく、
“静けさを大事にしている管理キャンプ場”を選ぶのがおすすめです。
Q. 予約は必要?
A. 結論から言うと、「静けさ重視のソロ」ほど予約していったほうがいいです。
沖縄のキャンプ場は、
公式観光サイトやキャンプ検索サイト「なっぷ」などでも
オンライン予約が前提の施設がどんどん増えています。
なっぷ|キャンプ場検索・予約
特に、
- 大型連休(GW・お盆・年末年始)
- 夏休み期間
- 3連休+好天予報の日
このあたりは、「予約なし=そもそも入れない」可能性も普通にあります。
静かなソロを狙うなら、僕はいつも:
- 平日・オフシーズン(10〜2月)をまずチェック
- 予約カレンダーで区画の埋まり具合をざっと確認
- 混んでそうなら、別の静かなキャンプ場を候補に追加
予約のメリットは、「場所を確保できる」以上に、
事前にキャンプ場側と一度コンタクトを取れること。
メールや予約フォームで、
「ソロで静かに過ごしたいのですが、混みそうな日程でしょうか?」
と聞いてみると、現場のリアルな混雑予想を教えてくれる管理人さんも多いです。
ソロキャンプは準備からもう楽しいので、
予約も「静かな夜を取りにいく第一歩」だと思って、がっつり活用していきましょう。
関連記事
【保存版】海と星空が一番きれいに見える“本当に良い”沖縄キャンプ場ランキング|初心者・ソロ・子連れで失敗しない選び方
【2025年版】沖縄の無料・格安キャンプ場まとめ|最新ルールと絶景フリーサイトの歩き方
沖縄でカヤック・SUP・焚き火全部できるキャンプ場は?現地取材で本当に良い場所だけ紹介
【衝撃】石垣島・宮古島・久米島──一度泊まったら戻れない“別世界キャンプ場”ガイド
情報ソース一覧
この記事の作成にあたって、実際のキャンプ場選びや気候・安全情報の確認に使用した、信頼性の高い情報ソースをまとめておきます。
気になるキャンプ場を見つけたら、必ず最新情報を各公式サイトでチェックしてから計画を立ててください。
- VISIT OKINAWA JAPAN(沖縄観光コンベンションビューロー公式)
沖縄全域の観光情報・エリア解説・モデルコースなどを網羅した公式サイト。
キャンプ場の近くにある観光スポットや、離島・北部エリアの雰囲気をつかむのに便利です。
https://visitokinawajapan.com/ - 環境省|やんばる国立公園
世界自然遺産にもなった「やんばる」の自然環境やエリア概要を紹介する環境省の公式情報。
森サイトでソロをする前に、エリアの特徴や保護方針を知っておくと、現地での感じ方が変わります。
Yambaru National Park [MOE] - NAP CAMP(なっぷ)|キャンプ場検索・予約
全国のキャンプ場情報・口コミ・予約がまとまった日本最大級のキャンプ場検索サイト。
「沖縄」エリアで検索すると、設備・料金・ルール・レビューまで一気にチェックできます。
沖縄のキャンプ場沖縄のキャンプ場59件から探せるのは、キャンプ場検索サイト【なっぷ】だけ。沖縄のキャンプ場情報が充実!おすすめ・人気・ランキング・地図から検索・比較できます! - 国頭村森林公園(公式サイト)
やんばるの入口にある「星と森のキャンプ場」。
キャンプサイトの区画情報・料金・レンタル品・イベント・最新のお知らせなどは、必ず公式で確認を。
https://www.kunigami-forest-park.org/ - Okinawa Camping Guide(Outdoor Japan)
海外目線から見た沖縄キャンプの楽しみ方や、代表的なキャンプスポットを英語で紹介しているガイド記事。
インバウンドの友人に沖縄キャンプを紹介したいときや、英語情報を探すときに役立ちます。
https://www.outdoorjapan.com/seasons/summer/okinawa-camping-guide/
※各サイトの内容(料金・ルール・営業時間など)は変更される場合があります。
実際に予約・訪問する前に、必ず公式サイトで最新の情報を確認してください。


