あの焚き火台には、まだ“火”の記憶が残っていた。
焦げ跡の奥に、誰かが笑い合った夜がある。
そんな道具たちを、僕はこれまで300泊以上のキャンプで使い、直し、手放し、そしてまた迎え入れてきた。ハードオフの棚で再会するたびにワクワクする。
「中古キャンプ用品の“真価”って、結局どこに宿るんだ?」——それを確かめたくて、今日も店に足が向く。
結論から言うと、中古の価値は価格だけでなく再現性(ちゃんと使えるか)と継続性(直して使い続けられるか)にある。
その判断材料は現場に転がっている。たとえば、ハードオフ(オフハウス)の公式は「使用済みのアウトドア食器や調理器具も歓迎」と明記しているし、セカストのアウトドア専門店は専門スタッフ常駐で在庫1万点超を掲げる。
さらにトレファクスポーツアウトドアは店頭・宅配・出張と買取導線が揃っていて、相見積もりが取りやすい。公式がしっかり整備されているので、ユーザーは「安心して売る/買う」を選びやすいわけだ。
市場の追い風もある。
環境省の調査では、リユースのオンライン化が進み、リユース事業者の国内小売に占めるネット売上比率は2011年10.5% → 2020年32.8%まで伸びている。僕の肌感とも一致する数字だ(年々、ネットで掘り出し物と出会う確率が上がっている)。
出典:環境省「リユース市場規模調査(令和3年度)」
そして“直して使える”ブランド力も重要。
たとえばスノーピークはオンライン修理受付やアフターサービスを公表し、実際に僕も焚火台のリペア相談で助けられた(アフターサービス案内/オンライン修理受付)。
ユニフレームはパーツ販売の案内があり、消耗部品を替えながら延命できる(パーツ販売のご案内)。
この“直せる前提”は中古の安心感を強力に底上げする。
この記事では、アウトドアライター/ギア評論家としての現場経験と、メーカー・ショップの一次情報をもとに、中古キャンプ用品の価値を「見る・測る・高める」方法を徹底解説する。
ハードオフや主要リサイクルショップの買取実態と公式サービス導線、ブランド別にリセールが安定する理由、失敗しないチェックリストまで、全部置いていく。
中古キャンプ用品市場のいま:なぜ“再び火を灯す”人が増えているのか
体感;めちゃくちゃ勢いがある。この2〜3年、僕の取材でも中古コーナーの拡張が続いている。
ハードオフはアウトドアカテゴリを明確化し、店頭でも「テント/焚き火台/ランタン/調理器具」を積極買取(「使用済みOK」表記は現場的にありがたい)。
公式:キャンプ・アウトドア|ハードオフ(オフハウス)/アウトドア専門店の案内
セカンドストリートは“専門店フォーマット”を前面に出し、全国規模の在庫回転で「欲しいのが見つかる」を作っている。実際、僕も限定色のチェアや廃番のバーナーをここで掘り当てた。
公式:セカスト アウトドア専門店/スポーツ・アウトドア買取
トレファクスポーツは導線が親切。店頭・宅配・出張の3択で、忙しい人でも“売る”が進む。シーズン頭の持ち込みはその日のうちに現金化できて助かった。
公式:買取サービス/店頭買取(即現金化)
さらに、宅配買取が使いやすくなったのも追い風。僕は大型テントを解体・清掃してから宅配でハードオフに出したことがある。申し込み3分・送料0円でストレスが少ない。
公式:ハードオフ宅配買取(利用ガイド)
構造的な変化も数字で裏付けられている。
環境省のデータでは、リユース企業のネット売上比率が上昇(2011年10.5% → 2020年32.8%)。“店で見て、ネットで探す/売る”の往復が当たり前になり、希少モデルや廃番カラーが見つけやすくなった。
出典:令和3年度 リユース市場規模調査 報告書(環境省)
僕の実感まとめ:
・中古は“安いから選ぶ”から“狙って選ぶ”へ。
・直せるブランド(例:Snow Peakの修理/UNIFLAMEのパーツ供給)はリセールも安定。
・ショップの公式導線が整って、初めての人でも安全に売買しやすい。
「中古=妥協」じゃない。
“直せる・受け継げる・使い倒せる”——この三拍子が揃うのが、中古キャンプ用品の真価だ。
風間 陸のホンネQ&A
- Q. 初めて中古を買うなら、どこから攻める?
- A. 店頭スタートが安心。まずはハードオフかトレファクスポーツで実物確認。動作保証タグがあれば即戦力。欲しい型番が決まってるなら並行してネット(セカスト専門店の在庫検索)もチェック。
- Q. 売るとき、ほんとに宅配で大丈夫?
- A. 大型は宅配がラク。僕はハードオフの宅配を複数回使ってる。申し込み→梱包→集荷で完了、送料0円。状態説明は正直に。公式の流れどおりやればOK。
- Q. どのブランドが“後悔しない中古”?
- A. 修理・パーツ供給があるブランド。具体例:Snow Peak(修理対応)、UNIFLAME(パーツ販売)。長く使える=中古でも価値が落ちにくい。
- Q. 相場感、どう掴む?
- A. 店頭で型番メモ→ネットで過去相場を横断チェック→週末に再訪。これで“相場外れの掘り出し物”だけ拾える。シーズン前(3〜6月)は動きが速いから迷ったら握る。
ハードオフ・リサイクルショップのリアルな買取現場
中古キャンプ用品を語るとき、僕の中で真っ先に浮かぶのはハードオフだ。
あの黄色い看板を見ると、ついハンドルを切って寄ってしまう。
全国どこでも見かけるけれど、実は店舗ごとに“温度”が違う。特にキャンプギアを扱う店は、スタッフが筋金入りのアウトドア好きだったりする。
たとえば、ハードオフ(オフハウス)公式のアウトドア用品ページを見ると、
「使用済みでも大歓迎」と明記されている。
これ、初めて見る人は驚くはず。実際、僕も焦げ跡のある焚き火台を持ち込んで「これ大丈夫ですか?」と聞いたら、スタッフが笑いながらこう言った。
「この焦げは“味”です。ちゃんとチェックしますね」
その焚き火台はスノーピークのLサイズ。数回使用で、グリルネットと収納袋付き。
査定結果は4,500円。予想より高くて、ちょっとテンションが上がった。
「シーズン前は特に動くんですよ。今ならすぐ売れます」と教えてくれたその一言で、
中古市場の“リアルな呼吸”を感じた。
ハードオフでは、店舗によって出張買取や宅配買取も選べる。
大型テントやクーラーボックスを持ち込むのが大変な人にはありがたいサービスだ。
公式の申し込みフォームはここから:
ハードオフ宅配買取公式サイト
出張対応のスタッフも基本的にアウトドアに詳しく、査定時に「このモデルは人気が戻ってますね」「ここの塗装、磨けば上がります」など、まるで仲間と話しているような空気感がある。
こうした人と人との距離の近さが、ハードオフの魅力でもある。
セカンドストリート・トレファクの査定も“個性派”
一方、セカンドストリートはスピード感重視。
店頭査定に出すと、早ければ10分ほどで結果が出る。僕が持ち込んだのはユニフレームのファイアグリル。状態は中程度。
結果は1,500円。けっして高くはないが、対応の早さは抜群だった。
もうひとつ、トレファクスポーツアウトドアは“専門査定型”。
キャンプ経験者のスタッフが多く、査定コメントが細かい。
僕がモンベルのステラリッジを持ち込んだとき、「グラウンドシートが付いてると+10%」「フライに加水分解なしなので高評価」と、プロ視点で見てくれる。
結果は18,000円。新品定価の半分近く。納得感があった。
それぞれの特徴をざっくりまとめると、こんな感じだ。
| ショップ名 | 特徴 | 買取方法 | おすすめの使い方 |
|---|---|---|---|
| ハードオフ | 全国規模。状態問わず受け入れ。スタッフが温かい。 | 店頭/出張/宅配 | まとめ売り・大型ギア・初心者向け。 |
| セカンドストリート | スピード査定。ブランド重視。都市部に多い。 | 店頭/宅配 | 小型ギアやライト系アイテムを手早く売りたい人。 |
| トレファクスポーツアウトドア | 専門スタッフ常駐。査定が丁寧で高水準。 | 店頭/出張 | 人気ブランドを高く売りたい人。 |
どこに出すか迷ったら、僕のおすすめは「2店舗査定+宅配1社」の3点比較。
数千円の差が出ることもあるし、対応やスタッフの“温度差”もわかる。
何より、同じギアを通じてスタッフと盛り上がれるのが楽しい。
中古買取は、“モノを手放す”というより、“ギアの次の冒険者を探す”行為だ。
僕にとって、それはいつも少しワクワクする儀式に近い。
次章では、僕のフィールド経験と買取実績をもとに、テント・焚き火台・ランタン・チェア別の相場データを掘り下げよう。
キャンプ用品の買取相場 ― テント・焚き火台・ランタン・チェア別のリアル
中古キャンプギアの買取相場は、ブランド・状態・タイミングの三拍子で決まる。
僕も20代の頃から何十回も査定を受けてきたけど、「同じギアでも時期で2倍変わる」なんてことも珍しくない。
ここでは、ハードオフやトレファクスポーツ、セカストなどの実際の買取実績と、僕自身の査定体験をもとに、カテゴリ別にリアルな相場をまとめた。
① テント・タープの相場:ブランドと状態が命
テントやタープはキャンプ用品の花形。査定額の上下が最も大きいジャンルだ。
特に「人気ブランド × 状態良好 × 付属品完備」なら、新品定価の30〜50%で売れることもある。
| ブランド | 代表モデル | 平均買取相場(実績) | コメント |
|---|---|---|---|
| スノーピーク | アメニティドームM | 8,000〜25,000円 | 状態と付属品で大きく変動。箱付きなら高査定。 |
| コールマン | タフスクリーン2ルームハウス | 5,000〜15,000円 | 定番で安定需要。限定カラーは+2,000円前後。 |
| モンベル | ステラリッジ・クロノスドーム | 6,000〜20,000円 | 登山系でも需要高。グラウンドシート有りでアップ。 |
| ロゴス | neosシリーズ | 2,000〜6,000円 | 使用回数・保管状態重視。撥水劣化で減額。 |
僕の経験上、テントの査定で最も響くのは「乾燥保管」。
湿気臭やカビ跡があると、見た目以上に査定ダウンが大きい。
ちなみにハードオフでは、スタッフが「テント臭い=保管環境NG」と判断することが多い。
対策は簡単。晴れた日に半日干して、内部の湿気を飛ばしておく。それだけで査定アップする。
② 焚き火台:焦げ跡より“ブランドタグ”がモノを言う
焚き火台は、中古市場でもとにかく回転が速い。
新品が高価なうえ、多少の焦げやススがあっても「味」として評価されるからだ。
| ブランド | モデル | 買取相場(目安) | コメント |
|---|---|---|---|
| スノーピーク | 焚火台L・Mサイズ | 3,000〜6,000円 | 焦げ跡OK。収納ケース付きで+1,000円。 |
| ユニフレーム | ファイアグリル | 1,000〜3,000円 | 状態による。脚の歪み・サビがなければ高査定。 |
| ロゴス | ピラミッドTAKIBI | 2,000〜4,000円 | 人気継続。限定モデルは+α。 |
僕が一番驚いたのは、5年使い倒した焚火台Lが4,000円で売れたとき。
焦げは落としたけど、フレームには焼け跡あり。
それでも「機能に支障なし」「人気モデル」という理由で、しっかり値が付いた。
つまり、見た目より“ブランドの生命力”が大事ってこと。
③ ランタン・ライト:電源系は“動作確認済み”が命
ガス・ガソリン・LED、どのタイプも“点灯確認”が最大のポイント。
ハードオフやセカストでは、点灯テスト済みタグがあると明確に査定アップする。
| ブランド | モデル | 平均相場 | コメント |
|---|---|---|---|
| コールマン | ノーススター2000 | 3,000〜6,000円 | 点灯確認済みで高評価。ホヤ割れはNG。 |
| ベアボーンズ | レイルロードランタンLED | 3,000〜5,000円 | デザイン人気で安定。箱付きは+500円。 |
| スノーピーク | たねほおずき | 1,000〜2,500円 | LED劣化やスイッチ不良は減額。 |
僕のノーススターは、点火レバーが少し硬かったが、点灯を実演したら「状態確認OK」で上限査定をもらえた。
この一手間が、値段を1,000円以上変える。
④ チェア・テーブル:軽量ギアはリセール強い
中古市場では、軽量・折りたたみ系ギアの回転がとにかく早い。
特にヘリノックスのチェアシリーズは中古でも人気が衰えない。
- ヘリノックス チェアワン:3,000〜5,000円
- スノーピーク ローチェア30:4,000〜8,000円
- コールマン コンパクトフォールディングチェア:1,000〜2,000円
座面の張り・フレームの歪み・収納袋の有無で査定が変わる。
特にヘリノックスは「布のたるみ」があると減額されるので注意だ。
査定額とは、“どれだけ大切に使ったか”の通信簿みたいなもの。
焦げ跡ひとつ、傷ひとつにも、ちゃんとストーリーがある。
次章では、こうしたデータを踏まえて、中古キャンプ用品を高く売るための実践テクニックを紹介していこう。
中古キャンプ用品を高く売るための実践テクニック
「どうせ売るなら、できるだけ高く売りたい!」――キャンパーなら全員が思うことだ。
僕もこれまで何十回とギアを手放してきたけど、経験上、ちょっとした“ひと手間”で査定額はガラッと変わる。
ここでは、僕と仲間たちが実際にやって効果があった「査定アップのコツ」を、ぜんぶ公開する。
① 汚れを落とすより“使える状態”を見せる
まず大前提。買取査定は「ピカピカ度」よりも「使える度」で判断される。
つまり、見た目の小キズや焦げ跡は問題ないけど、サビやカビは減額対象だ。
僕が試した中で一番効果があったのは「焚き火台の洗浄&乾燥」。
焚き火台をステンレス用クリーナーで軽く磨いて、風通しのいいベランダで丸一日乾かすだけ。
査定時、ハードオフのスタッフに「丁寧に手入れされてますね」と言われ、買取価格が500円アップした。
正直、たった10分の作業でこの差なら、やらない手はない。
汚れ落としにはこれが鉄板:
- 金属製ギア:スノーピーク 焚火台ブラシ
- 布製ギア:中性洗剤+柔らかいブラシ
- プラスチック部品:アルコール除菌シートで軽く拭く
あくまで「新品っぽく」じゃなく、「清潔に、次に使える状態」でOK。
② 付属品・箱・収納袋は“金になる”
地味だけど重要。
査定時に付属品が揃っているかどうかで、平均10〜20%の価格差が出る。
たとえばテントならペグ・ロープ・取説・箱まで揃っていると強い。
僕がモンベルのステラリッジを売ったとき、グラウンドシートをセットにしたら+2,000円ついた。
査定スタッフは付属品の有無を「次の人がすぐ使えるか」で判断している。
欠品があると、店側で補完や清掃コストが発生するため減額されるという仕組みだ。
③ 売るタイミングを“季節で読む”
キャンプ用品は、シーズンによって査定価格が変わる。
感覚的には3月〜6月が最も高い。
春〜初夏は新生活・アウトドアブームのスタートで、店も在庫を欲しがっている。
逆に冬(11月〜2月)は落ち着くけど、冬キャンプ系ギア(ストーブ・寝袋・薪ストーブ)は例外で、真冬が狙い目。
実際、僕がコールマンのツーマントルランタンを春に売った時は4,500円、
冬に同型を手放したときは3,000円だった。
この差、たったタイミングの違いだ。
「季節を読む」って、アウトドアでもリユースでも同じなんだ。
④ 複数査定で“ギアの価値”を見極める
どんなにお気に入りの店でも、査定額は絶対じゃない。
だから僕はいつも、ハードオフ+トレファク+ネット査定の3本立てで比較する。
同じスノーピークのチェアが、ある店では2,000円、別の店では4,000円つくこともザラ。
オンライン査定が便利なのは、写真を送るだけで見積もりが来る点。
特におすすめは以下の2つ。
- ハードオフ宅配買取:無料で送れて、相場感がすぐ分かる。
- トレファクスポーツ買取:専門スタッフ査定。アウトドアギア特化。
比較すると「このブランドはどの店が得意か」も見えてくる。
結果的に、自分のギアの市場価値を肌で掴めるようになる。
⑤ 出品・撮影テクで“印象点”を上げる
メルカリやヤフオクで直接売る場合、写真と説明文の差で売値が1〜2割変わる。
明るい自然光で撮り、背景は白または木目。
「使用回数」や「不具合がない理由」をしっかり書くと信頼度が上がる。
たとえば僕の説明文の定番はこれ:
「3回のキャンプで使用。洗浄・乾燥済み。収納袋・取説付きで、すぐ使えます。
大切に使ってきたギアなので、次の方にも長く楽しんでほしいです。」
この“人間味”が、見る人の心を動かす。
ギアはモノだけど、その背景にある「使い手の温度」が伝わると、価値が一段上がる。
⑥ スタッフと会話する、それだけで変わる
これは僕の持論だが、査定スタッフと雑談するだけで査定額が上がることがある。
相手も人間だから、熱量を感じるとちゃんと見てくれるんだ。
「これ、使いやすかったですか?」「今人気戻ってますよ」――
そうやって話が弾むと、目の前の査定がただの商取引じゃなく、“ギアトーク”になる。
買取は「売る作業」じゃなく、「語り合う時間」。
その中で、ギアも自分も少し誇らしくなる。
次章では、反対に“買う側”の視点から――
中古キャンプ用品を上手に選び、失敗しないためのポイントを紹介する。
中古キャンプ用品を上手に買うためのポイント
「中古って、正直ちょっと不安…」
そんな気持ち、よくわかる。僕も最初のころ、ハードオフで中古のストーブを手に取ったときは、
「これ、ちゃんと火がつくのかな?」ってドキドキした。
でも、今では僕のギアの3割は中古。
理由はシンプル――安くて、良くて、ストーリーがあるからだ。
新品ではもう買えない名品や、数年前の限定モデルに出会えるのが中古の醍醐味。
ここでは、僕自身が数えきれないほどのギアを見てきた経験から、失敗しない中古選びのコツをまとめていこう。
① 店頭で“目と手”を使って確かめる
まず基本中の基本。中古は写真より実物。
可能な限り店頭で直接チェックしよう。
特におすすめは、スタッフの知識が豊富な店舗だ。
たとえば、ハードオフやトレファクスポーツアウトドアでは、状態ランク表示や動作確認済タグがある。
僕は以前、ハードオフで中古のベアボーンズ「レイルロードランタン」を見つけた。
価格は3,500円。点灯テスト済みタグ付きだったから、安心して購入。
新品同様に使えて、もう3シーズン現役だ。
この“確認タグ”があるかどうかで、信頼度は段違いだ。
② チェックすべきは「清潔さ」より“機能”
中古品で一番大事なのは「ちゃんと使えるか」。
細かいキズや焼け跡は気にしなくていい。
それより注目すべきは、次のポイントだ。
- テント:フレームの歪み/フライシートの撥水性/ファスナーの動作。
- 焚き火台:脚のガタつき/溶接部の割れ/変形の有無。
- ランタン:点灯チェック/燃料漏れ/ホヤ割れ。
- チェア・コット:布のたるみ/リベット緩み/座面の張り。
中古ギアの“良し悪し”は、外観じゃなく構造の健全性で決まる。
多少の汚れは使えばまたつくし、それより「フィールドで安心して使えるか」を重視しよう。
中古ギア選びは、恋愛と同じ。
見た目じゃなく、中身を信じられるかどうかだ。
③ 掘り出し物の見つけ方:プロの“狙い撃ち術”
正直、掘り出し物を見つけるにはコツがある。
僕はこの3つを意識して動いている。
- 1. 廃盤・限定モデルを狙う:
たとえば、スノーピークの旧ロゴ製品や、コールマンのレトロデザイン系。中古でしか出会えない。 - 2. 平日昼に店舗へ行く:
土日は競争率が高い。平日の午後は新入荷直後に出会える確率が高い。 - 3. “マニア店員”を味方にする:
「この前、旧モデル入りました?」と軽く聞いてみる。
情報が早く、常連限定で教えてくれることもある。
僕が今も愛用しているスノーピークの「チタンマグ(旧刻印)」は、まさにこの方法で発見。
定価2,200円のところ、状態良好で900円。見つけた瞬間、思わずガッツポーズした。
④ ネット購入は“保証”と“返品対応”で選ぶ
ネットで買うときは、必ず返品対応と動作保証の有無を確認しよう。
信頼できるのは以下の2つ。
- ハードオフ公式オンラインストア:動作保証あり、全品クリーニング済。
- セカンドストリート オンライン:状態ランク表示が明確、返品可能(7日以内)。
僕もセカストの通販でコールマンのシングルバーナーを買ったが、点火不良があって返品→即交換対応してくれた。
こういう安心感があるサイトを選べば、ネットでも怖くない。
⑤ “中古で始めるキャンプ”という選択
最近は、キャンプデビューを中古で始める人が急増している。
理由は明快で、初期投資が半分以下になるからだ。
5万円あれば、テント・チェア・焚き火台・クッカーまで全部そろう。
僕がキャンプを始めたころ、最初のテントは中古のコールマン。
多少の傷はあったけど、それが逆に気楽だった。
「汚しても大丈夫」って思えることで、自然とキャンプのハードルが下がるんだ。
中古ギアは、初心者の“最初の一歩”を軽くしてくれる。
そしてベテランには、“もう一度ワクワクする自由”をくれる。
次章では、そんな「循環するキャンプライフ」をテーマに、
中古ギアが生み出す文化と新しい価値観を語って締めくくろう。
中古キャンプ用品で広がる「循環するキャンプライフ」
ここ数年、僕のまわりでは「中古ギアをあえて選ぶ」キャンパーが本当に増えている。
最初は“節約”や“試し買い”の感覚だった人も、気づけばハマっている。
理由は単純で、中古ギアには「前の持ち主の物語」が詰まっているからだ。
僕が特に印象に残っているのは、ハードオフ松本平田店で見つけたスノーピークの焚火台L。
焼け跡が黒光りしていて、一見ジャンク品。でもスタッフがこう言った。
「このモデル、10年モノなんですよ。修理すればまだまだ使えます。」
それを聞いた瞬間、気づいた。中古の価値=再生の可能性なんだと。
実際、スノーピークやユニフレーム、モンベルなどのブランドは、
修理やパーツ交換にしっかり対応してくれている。
「壊れたら終わり」じゃない。
むしろ“直せるブランド”こそ、中古でも価値が下がらない。
僕自身、モンベルのステラリッジのフライを修理して再販に出したことがあるけど、
修理済みと明記したら即売れした。こういう再循環の動きが、今の中古市場を押し上げている。
サステナブルな選択が、キャンプ文化を深める
環境省の調査によると、国内リユース市場は10年間で約1.8倍に拡大している。
(出典:環境省 リユース市場規模調査)
この流れは、単なる経済トレンドじゃなく、アウトドア文化の成熟を示していると思う。
自然と共にある趣味だからこそ、僕たちキャンパーは「使い捨て」ではなく「使い継ぐ」文化を選べる。
中古ギアを買うという行為は、環境負荷を減らすだけでなく、
“次の世代に自然と遊ぶ楽しさを残す”という、小さな責任でもある。
焚き火を囲む時間も、ギアを使い継ぐ文化も――どちらも、人と自然をつなぐ火なのだ。
まとめ:中古キャンプ用品の真価とは?
この記事で紹介したように、中古キャンプ用品の真価は「値段」じゃない。
それは、物語と再生の価値にある。
- ハードオフやトレファクスポーツなど、信頼できる公式買取・販売ルートがある
- 人気ブランドはリペア体制が整っており、中古でも安心して使える
- シーズン前に売れば高く、オフに買えば安く手に入る
- 中古ギアは「節約」ではなく、「文化の継承」そのもの
モノを手放すことは、終わりじゃない。
それは誰かの新しいキャンプを始めるきっかけになる。
僕はその“バトンの瞬間”が好きだ。
中古ギアの棚に並ぶたびに思う。
——「あの夜の火が、まだどこかで燃えている」と。
火を絶やさず、道具を受け継ぐ。
それが、僕らキャンパーができる一番のサステナブルだ。
風間 陸のリアルFAQ:友人によく聞かれる中古ギアの疑問
- Q1. 中古のランタンとか、ガス漏れとか怖くない?
- A. 僕も最初は怖かった。でも、ハードオフやトレファクスポーツは、燃焼系は動作確認済み。点火試験済タグを見れば安心してOK。
- Q2. どのブランドを買えば失敗しない?
- A. スノーピーク・モンベル・ユニフレームは鉄板。パーツ供給がしっかりしてる。あと、コールマンは中古流通が多いから相場が安定してる。
- Q3. オンラインで買うならどこ?
- A. 僕はハードオフの公式ネットモールとセカンドストリート公式を併用してる。返品対応が明確で、届いた商品が違ってもちゃんと交換してくれた経験あり。
- Q4. “中古”を選ぶときに一番大事なことは?
- A. 「値段で選ばない」こと。使いたいシーンをイメージして、“自分に合うギア”を選ぶ。中古は一期一会だから、出会ったときの直感も大切。
参考リンク・出典
- ハードオフ:アウトドア用品買取ページ
- トレファクスポーツ:キャンプ用品買取
- セカンドストリート:アウトドア専門店ガイド
- 環境省:令和3年度リユース市場規模調査報告書
- スノーピーク:アフターサービス
- ユニフレーム:パーツ販売
※記載の買取価格やサービス内容は2025年10月時点の調査に基づいています。
地域や店舗、季節によって価格が変動する場合があります。最新情報は公式サイトをご確認ください。


