冬の長崎の海辺に立つと、まず耳に届くのは「波」じゃない。テントを揺らす、風の低い唸りだ。
アウトドアライターとして全国のキャンプ場を300泊以上渡り歩いてきたけれど、冬の長崎ほど「風」と向き合わされる場所はそう多くない。日本海側から回り込んだ季節風が、大村湾や西海の入り江で表情を変えながらテントを叩いてくる。
夕方、サイトに着くと、大村湾の向こう側はもう群青色。かつて長崎の冬キャンプ特集の取材で訪れたときも、海から吹き上げる風が、ペグケースのチャックをカタカタ鳴らし、「今日は手を抜くなよ」と合図してきたのをよく覚えている。
――今日は、受けて立つか。それとも、風と仲よくやるか。
そんなことを考えながら、僕はいつもより一本多くガイロープを張り、スカートをしっかりと押さえつける。メーカーのフィールドテストに同行して学んだ耐風設営のセオリーと、自分の失敗と成功の経験を、長崎の風に一つずつ試していく感覚だ。防寒が整った瞬間、世界の静けさはご褒美に変わる。焚き火の火の粉が風に乗ってくるくると踊り、「風に挑むんじゃない。風と対話するんだ」と自分に言い聞かせる。
テントサイトから車で10分。取材で何度も救われてきたのが、長崎各地に点在する温泉の存在だ。湯けむりをあげる浴場が、指先のかじかみも、一日の「風とのやり取り」も、やさしくほどいてくれる。冬キャンプで冷えた身体を“ゼロに戻してから焚き火に帰れる”エリアは、国内でもそう多くない。
この記事では、そんな「長崎の冬キャンプ」を、
- 実践とメーカー取材で培った、長崎の風に通用する風対策・設営術
- 気象データと現場経験を踏まえた、防寒レイヤリングと寝床づくり
- 僕自身が足を運び、冬にこそ勧めたい“温泉近くのおすすめキャンプ場”
という3つの軸で、ぎゅっと一冊のガイドブックのようにまとめていく。長崎の冬は、過酷さとやさしさが背中合わせ。その真ん中を、焚き火と温泉と風といっしょに歩けるように、アウトドアライターとしての経験と専門知識をすべてここに注ぎ込んだ。
これから長崎の冬キャンプに挑むあなたが、「怖さ」よりも「楽しみ」の方を少しだけ大きく感じられるように――そんな想いで書き進めていく。
- なぜ「長崎の冬キャンプ」は風との対話なのか【地形と気候をざっくり理解】
- 風を味方につける「冬キャンプの設営術」【テント・サイト選び・張り方】
- よくある質問(風間 陸が友だちに答える感じで)
- 長崎の冬キャンプを生き抜く「防寒術」完全ガイド
- 防寒についてのよくある質問(風間 陸が友だちに答える感じで)
- 長崎の冬キャンプ×温泉が最強な理由【湯けむりまでが旅の一部】
- 温泉×冬キャンプのよくある質問(風間 陸が友だちに答える感じで)
- 冬でも行きやすい!長崎のおすすめキャンプ場【通年営業・温泉近く】
- ソロ/ファミリー別「長崎の冬キャンプ」モデルプラン
- 長崎の冬キャンプ持ち物チェックリスト
- 冬キャンプの安全確認チェック【出発前にここだけは見ておこう】
- まとめ|風と火と湯けむり。長崎の冬キャンプでしか味わえない時間
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- 情報ソース・参考リンク一覧
なぜ「長崎の冬キャンプ」は風との対話なのか【地形と気候をざっくり理解】
海と半島と島に囲まれた「風が集まる地形」長崎
長崎の冬キャンプを語るとき、まず外せないのが「地形」の話なんだよね。長崎県って、地図を眺めてみると一目でわかるけど、九州の西側に細長く伸びた半島と、無数の島々の集合体なんだ。三方向を海に抱かれていて、日本海側・東シナ海側・大村湾・橘湾…と、海の表情がとにかく多彩。
で、この「海に囲まれている」という事実が、冬キャンプではモロに効いてくる。冬になると、日本列島は西寄り〜北西の季節風にずっと叩かれるんだけど、その風が海を渡って長崎にぶつかってくる。海の上を長く吹いてきた風って、山に当たるまで減速しにくくて、海沿いのキャンプ場ほどダイレクトに風の影響を受けやすいんだ。
実際、僕が大村湾沿いのキャンプ場で冬に張ったときも、設営中は「お、今日はそこまで風ないかな?」と思ってたのに、日が傾き始めた途端、湾の奥からスーッと冷たい風が吹き上がってきて、急にテントがバタバタし始めたことがある。海からの風は、スイッチが入るタイミングがあるって体で覚えた瞬間だった。
一方で、内陸側の高原キャンプ場や、森の中のサイトだと少し話が変わる。樹木や地形が“風よけの壁”になってくれるから、同じ長崎県内でも体感の風の強さがガラっと違う。長崎の冬キャンプって、じつは
- 「あえて海の風を受けにいく」スタイル
- 「山や森の陰で風をいなす」スタイル
のどちらを選ぶかで、体験の質がまったく違ってくるんだよね。
長崎県の公式観光サイト「ながさき旅ネット」なんかを見ていると、海沿い・高原・島旅とロケーション別にキャンプやアウトドアの情報がまとまっているから、まずは全体像をつかむのにもおすすめ。旅のプラン段階から「どの風と付き合うか」をイメージしてみてほしい。
長崎県公式観光サイト|ながさき旅ネット
冬の長崎の気温と風速の目安【気象庁データから読み解く】
ここからは、もう少し数字の話もしてみよう。感覚だけじゃなくて、ちゃんとデータも押さえておくと「どのくらいの装備が必要か」が見えやすくなるからね。
気象庁の平年値データを見ると、長崎市の冬(12〜2月)の日平均気温はだいたい7〜8℃前後。日最低気温は3〜4℃前後が目安になっている。都市部の平地だけを見ると、「あれ、思ったより暖かそう?」って感じるかもしれない。
気象庁|長崎(長崎県)平年値
でも、ここでキャンパー的に大事なのは、
- キャンプ場は市街地より標高が高いことが多い
- 海沿いサイトは「気温+風」=体感温度が一気に下がる
という事実。たとえば気温5℃でも、風速5m/sぐらい吹くと体感としては0℃前後に感じることもある。僕も何度か「予報では5〜6℃だったのに、体感は完全に真冬だった…」という夜を経験している。
特に海からの風が直接当たるサイトだと、少し風が回り込むだけでテント全体の体感温度がガクッと下がる。逆に、林間サイトや土手の裏側などで風をうまくよけられると、「数字上はそこそこ寒いのに、意外とぬくぬく」ということも普通にある。
だからこそ、長崎の冬キャンプでは、
- 気温だけじゃなく「風速」の予報もセットで見る
- キャンプ場の標高やロケーション(海沿い・山沿い・盆地)をチェックしておく
という2ステップをルーティンにしてほしい。僕も出発前は必ず気象庁の過去データ+天気アプリの風予報を見て、「今日はどれくらい攻められるか」を判断してる。
冬キャンプのメリットとデメリット
ここまで読んで「え、なんか大変そう…」って思ったかもしれない。でも、僕がわざわざ冬に長崎までキャンプしに行くのは、ちゃんと理由がある。
冬キャンプのメリットを、僕の実感ベースで挙げるとこんな感じ。
- サイトが空いていて静か
人気のキャンプ場でも、冬は人が少なくて本当に静か。隣サイトとの距離感もゆったりしていて、焚き火の音や風の音に集中できる。 - 虫がほぼいない
夏場に悩まされた蚊やブヨから完全解放。これはファミリーにもソロにも大きなメリット。 - 空気が澄んで星空がきれい
特に長崎の海沿いは、空気がクリアな夜に当たると星の抜け方がエグい。大村湾越しの星空は、一度見てほしいレベル。 - 温泉との相性が最強
これが本当にデカい。冷えた体を一回ゼロに戻してから焚き火に帰れるのって、冬キャンプのチート技だと思ってる。
もちろん、デメリットもある。
- 強風でテントがばたつく・最悪倒壊リスクがある
- 防寒装備が足りないと「ガチで眠れない夜」になる
- 山側や島部では、路面凍結やアクセス悪化の可能性もゼロじゃない
でも、このあたりは知識と準備でだいぶコントロールできるんだよね。キャンプ場検索サイト「なっぷ」や「NAP CAMP」でも、
- 通年営業
- AC電源あり
といった条件で冬キャンプ向きのキャンプ場が特集されている。長崎エリアだけを絞ったリストもあるから、冬に強いキャンプ場を選ぶのにめちゃくちゃ役立つ。
NAP CAMP|【通年営業×AC電源有】冬キャンプにもってこいのキャンプ場~長崎~
つまり長崎の冬キャンプは、「危険だからやめたほうがいい」ものではなくて、風と冷えを理解して、こちらから条件をコントロールしてあげれば“むしろご褒美が多い季節”なんだよね。
風を味方につける「冬キャンプの設営術」【テント・サイト選び・張り方】

サイト選びのコツ【風下のくぼみが正解とは限らない】
ここからは、実際に僕が長崎で冬キャンプするときに意識している「設営のコツ」をがっつり共有していくね。まずはサイト選び。
長崎のキャンプ場って本当にバリエーション豊かで、
- 大村湾や西海の入り江を見下ろす海沿いの高台サイト
- 森と林道に囲まれた内陸の高原・里山サイト
- 川沿いや湖畔の水辺サイト
みたいな感じで、同じエリアでもロケーションがまったく違ってくる。で、冬に見るべきは風景の「映え」よりも「風の通り道」だ。
ざっくりした僕の目安はこんな感じ。
- 海沿いの高台サイト
景色は間違いなく最高。ただし冬は本当に風速が上がりやすい。初心者さんにはあまりおすすめしない。行くなら装備と設営スキルに自信があるとき。 - 樹林帯の中のサイト
木々がいい感じに風を分散してくれるので、冬キャンプの“避難場所”的存在。僕も「今日はちょっと風が怖そうだな」というときは迷わず林間を選ぶ。 - 谷筋・吹きおろしが強い場所
一見、くぼ地だから風が弱そうに見えるけど、山からの風が集まる「風の通り道」になっていることも多い。ここは現地の地形と風向を見ながら慎重に決めたいところ。
ポイントは、サイトに着いた瞬間にスマホの天気アプリで風向・風速を確認しつつ、「風上側に何があるか」を見ること。海なのか、山なのか、斜面なのか。それだけで、夜に風が強くなった時のイメージがかなり変わる。
僕は不安なときは、遠慮せず管理人さんに「冬はどのあたりが風マシですか?」って聞いちゃう。ローカル情報がいちばん当てになるからね。
それでも「うーん、今日はちょっと嫌な風だな」と感じたら、キャンプ自体をやめる勇気もめちゃくちゃ大事。撤退する自由があるのがキャンプのいいところだと思ってる。
テントの向きとペグダウン【「あと一本」が安全を変える】
次に、テントの向きとペグダウン。ここは風との対話のど真ん中だと思ってる。
よくやりがちなのが、エントランスを完全に風下に向けてしまうパターン。風下=安全と思いがちなんだけど、風が巻き込んでテントの中に吹き込みやすくなって、フライシートがバタついたり、前室に雪や雨が入り込みやすいレイアウトになっちゃう。
僕が冬に意識しているのは、
- エントランスは「風向に対してやや斜め」に向ける
- テントの一番背が高い面を、極力風に正面からぶつけない
という2点。このちょっとした角度調整だけで、夜中のバタつきがかなり変わる。
そして、冬の長崎ではとにかく「ガイロープとペグをケチらない」こと。メーカーが推奨しているガイロープの本数を全部張るのは最低条件で、できれば追加のロープも数本持っていきたい。ペグは30cm級のスチールや鍛造ペグが安心感ダンチ。
キャンプ場検索サイト「NAP CAMP」の冬キャンプ特集でも、「通年営業×AC電源あり」のキャンプ場がピックアップされているけれど、実際に現地に行くと「地面が硬くてプラペグが刺さらない」「砂地で短いペグが抜けやすい」みたいなこともある。そこは経験者として先回りしておきたいポイントだね。
NAP CAMP|冬キャンプにもってこいのキャンプ場~長崎~
張り綱の基本は、
- テントから見て45度くらいの角度で外側に引く
- ペグは地面に対して斜め45度ぐらいで打ち込む
- ロープのテンションを左右で均等にする
この3つ。僕は設営が終わった後に必ずテントを一周して、「あと一本増やせるところはないか?」を確認してから焚き火を始めるようにしてる。この“あと一本”が、夜中の安心を生むから。
タープは“立てない勇気”も選択肢
最後に、タープの話。ここは正直に言うと、僕も昔ちょっと痛い目を見たことがある。
夏と同じ感覚で大きなレクタタープを高く張ったら、夜から風が強くなってきて、ポールがしなりまくり。ペグも数本抜けかけて、「これ、夜中に一回全部張り直しか…?」って冷や汗をかいたことがある。あのときは本当に、風をナメてた。
それ以来、僕は冬の長崎ではこんなルールを自分に課してる。
- 強風予報の日は、そもそもタープを張らない
- どうしても必要なときは、低く・小さく・風向に対して斜めに張る
- タープポールは細いアルミより、しっかりした径のものを使う
冬は日差しもそこまで強くないから、タープがなくても「テント+前室+風よけのレイアウト」で十分快適に過ごせることが多い。むしろ無理にタープを張るより、その分ペグやガイロープをテントに集中させた方が安心だと感じている。
Snow Peakのスタッフさんが書いている冬キャンプコラムでも、シェルター使用時にはベンチレーションを開けて換気することや、当日の天候と自分の経験値を踏まえて「やる/やらない」を判断することの大切さが何度も強調されている。メーカーのこういう言葉は、現場で事故を見てきたリアルが反映されているから、僕はかなり真面目に受け止めている。
Snow Peak 公式コラム|From STAFF 冬って、いいな。
冬キャンプは、攻めてもいいし、引いてもいい。大事なのは、「風と喧嘩しないこと」だと思ってる。タープを立てない選択肢も、ちゃんとした「技」のひとつなんだよね。
よくある質問(風間 陸が友だちに答える感じで)
Q. 長崎の冬キャンプって、やっぱり風がきつくて危ない?
A. 「危ないかどうか」は、正直コンディションと装備次第かな。ただ、ちゃんと風向・風速をチェックして、キャンプ場とサイトを選べば全然楽しめるよ。
僕もビビりなので(笑)、出発前に気象庁のデータと天気アプリを見て、風速が強すぎる日はそもそも行かない選択をすることも普通にある。海沿いの高台サイトを選ばずに、森の中や内陸のキャンプ場に切り替えるだけで、体感の安心度はかなり変わると思う。
Q. サイト選びで「ここはやめとけ」ってポイントある?
A. 個人的に「ん?」って思うのは、
- 冬なのに高台のど真ん中で、まわりに風よけが何もないサイト
- 明らかに山から風が吹き下ろしてきそうな谷のど真ん中
かな。もちろん条件が良い日もあるんだけど、冬に初チャレンジするならあえてそこを選ばなくてもいいよね、というのが僕の本音。まずは樹林帯や土手裏など「風が一回散らされる場所」から攻めるのが安心。
Q. ペグはどんなのを持っていけばいい? プラペグじゃダメ?
A. プラペグは正直、冬の長崎だと心もとない場面が多い。地面が硬かったり、風が強かったりするからね。僕は30cm前後の鍛造ペグ(スノーピークのソリッドステークとか)をメインにしてる。
「全部を高級ペグにしなきゃ!」ってわけじゃないけど、最低でもテントの四隅+風上側+重要なガイロープ部分だけでも、しっかりしたペグを使うと安心感がまるで違うよ。
Q. タープなしって、冬でも快適なの?なんか寂しくない?
A. これ、めちゃくちゃわかる(笑)。タープがないと“キャンプしてる感”がちょっと薄れる気がするよね。でも冬に関しては、快適さと安全を優先してタープをオフにするのは全然アリだと思ってる。
テントの前室をうまく使えば、「小さいリビングスペース」はちゃんと作れるし、むしろ風の影響を減らして焚き火とテントに集中できるから、僕は結構好きなスタイル。どうしてもタープ張りたい日は、低く・小さく・控えめにね。
長崎の冬キャンプを生き抜く「防寒術」完全ガイド

服装は「3レイヤー+小物」で決まる
冬キャンプの防寒って、「どのブランドを買うか」よりも、まず体をどうやって重ね着で守るか(レイヤリング)なんだよね。これ、登山メーカーも口を揃えて言っていて、モンベルの雪山ウェア解説でも、機能の違う服を重ねて、その場その場で脱ぎ着しながら体温をコントロールすることが大事だと書かれている。
mont-bell|登山装備ガイド 雪山編(レイヤリングの考え方)
僕も実際に長崎の冬キャンプであれこれ試してきて、「これなら大村湾沿いの夜でも余裕だな」と感じている組み合わせがこの3レイヤー+小物。
- ベースレイヤー:メリノウールや速乾性の化繊アンダーウェア。汗をかいてもベタッと冷えない、いわば“素肌の鎧”。
- ミドルレイヤー:フリースや中綿ジャケット。空気をためて断熱してくれる、ふかふかの中間層。
- アウター:防風・撥水性のあるシェルジャケット。風と雨・雪から守ってくれる外側の殻。
コールマンの冬キャンプ記事でも、インナーとミッドレイヤーは保温性の高いものを、アウターは焚き火の火の粉に強い素材が安心と書かれていて、僕の現場感覚とも完全に一致している。
Coleman|冬キャンプにチャレンジ!寒さ対策や服装、必須アイテム
で、この3層の上に、さらに効いてくるのが「末端小物」たち。
- ニット帽(頭からの放熱をガツンと抑える)
- ネックウォーマー(マフラーより隙間ができにくくてラク)
- インナーグローブ+防風グローブ(細かい作業と防寒を両立)
- 厚手ソックス&予備ソックス(濡れたとき用にもう一足あると安心)
このあたりをちゃんとそろえておくと、長崎の海沿いサイトで夜10℃を切るくらいのコンディションでも、かなり快適に過ごせる。逆に言えば、ここをケチると一気に「もう帰りたい…」レベルの寒さになる。
僕は焚き火の前に座るときはダウンジャケットを着るんだけど、その上からさらに難燃素材のアウターを羽織るようにしている。コールマンも「焚き火で引火しやすいフリースはアウターにしないように」と注意していて、これは本当にその通り。
Coleman|キャンプの服装ガイド(季節別の服装)
一度、取材先でうっかり高級ダウンの袖に小さな穴を開けたことがあってね…あのときの心のダメージがすごすぎて、そこからは必ず「焚き火用の一枚」を別で用意するようになった。ダウンを守るアウター、これは冬キャンプの必須アイテムだと思ってる。
寝床の防寒【マット二重+寝袋の選び方】
冬キャンプの失敗談でいちばん多いのが、「寝袋のスペックは十分なのに、なぜか夜中に寒くて眠れなかった…」というパターン。これ、ほとんどの場合、犯人はマット側なんだよね。
地面からの冷気をどれだけ遮断できるかを示す指標として、最近はアウトドア業界でも「R値」という言葉がかなり浸透してきた。R値が高いほど断熱力が高くて暖かい、というイメージでOK。山と道のジャーナルでも、ASTM規格にもとづくR値の解説と製品比較が詳しくまとまっている。
山と道|スリーピングパッドのR値ランキングを見る
ざっくり言うと、
- ホームセンターの薄い銀マット単体…R値0.25〜0.5程度と言われていて、正直冬には心もとない。
- アウトドア用のクローズドセルマット(例:サーマレスト Zライトソル)…R値2前後で3シーズン向き。
- 冬山も視野に入るインフレータブルマット…R値4〜6以上のモデルが多い。
R値の詳しい解説や具体例は、スリーピングパッド専門サイトでも丁寧に説明されているので、スペックを確認しながら選ぶと失敗が減る。
寝袋・マット専門サイト|R値(R-value)とは?
僕自身、長崎の冬キャンプではこんな組み合わせに落ち着いている。
- 下:安価な銀マット or クローズドセルマット
- 上:R値4〜5クラスのインフレータブルマット
この二重構成にすると、「あれ?今日かなり冷えるよね?」って夜でも、背中側のスースー感がほとんどなくなる。体感で言うと、一段階季節が前倒しになるくらい違う感覚。
寝袋は、長崎の沿岸キャンプ場なら
- 快適使用温度:0℃〜−5℃クラスの3〜4シーズンシュラフ
があればかなり安心。山寄りの高原サイトや、風の強い日を狙って行くなら、もう一段スペックの高い冬用シュラフを検討してもいいと思う。
ここにインナーシュラフ・フリースブランケット・湯たんぽ・カイロを組み合わせれば、かなりの寒波が来ても「ぬくぬくゾーン」が作れる。ただし、湯たんぽとカイロは低温やけどのリスクがあるから、絶対に直接肌に当てないこと。タオルや専用カバーに入れて、足元からじんわり温めるイメージで使うのがおすすめ。
僕は毎回、寝る前に「背中側の冷えチェック」をしている。寝袋に入った状態で、少しじっとしてみて、背中や腰のあたりが「じわじわ冷えてくるか」「じわっと温まってくるか」を確認して、後者になるまでマットの重ね方を微調整。これをやるようになってから、「寒くて夜中に何度も目が覚める」ことがほぼなくなった。
暖房器具と一酸化炭素中毒対策
さて、ここからは暖房器具と安全の話。正直、このパートが一番大事と言ってもいい。快適さと安全の綱引きになるからね。
冬キャンプだと、
- カセットガスストーブ
- 石油ストーブ
- 電源サイトでのホットカーペットや電気毛布
あたりを導入したくなると思う。僕も条件が合うときは使うんだけど、絶対に守っているルールがいくつかある。
- テント内で「屋外専用ストーブ」は使わない
スノーピークのガスストーブの製品ページでも、「屋内、車内、テント等では使用しないでください。一酸化炭素中毒死や酸欠の恐れがあります」とはっきり書かれている。これはもう、メーカーからの強烈なメッセージだと思ってる。
Snow Peak|ギガパワーLIストーブ剛炎(注意書き参照) - 一酸化炭素チェッカーは“お守り”じゃなくて必須装備
スノーピークの一酸化炭素チェッカー解説でも、使い方を誤れば正しく検知できず危険になる、とかなりシビアに書かれている。要は「持ってればOK」じゃなくて、「正しく使ってこそ意味がある」ギアなんだよね。
OneCamp|スノーピーク一酸化炭素チェッカー使用上の注意 - どんな暖房器具でも、就寝前には必ず消す
キャンプ専門誌『GARVY』の検証記事では、テント内で灯油ストーブを使った際、一酸化炭素濃度が許容値を超えて上昇していく様子が数値付きで紹介されている。こまめな換気をしていても、寝ている間に何が起こるかわからない。だから僕は、「寝る前に全部オフ」は絶対に崩さないルールにしている。
GARVY PLUS|ストーブ使用時の一酸化炭素リスク検証
実際の僕の運用はこんな感じ。
- 夕方〜就寝1〜2時間前までは、前室かタープ下でガスストーブ or 石油ストーブを使う(※屋外専用モデルはあくまで外で)。
- テント内ではホットカーペットや電気毛布を就寝直前まで使って、寝袋とマットを温める。
- 寝ると決めたら、ストーブも電気毛布も全部オフにして、一酸化炭素チェッカーとベンチレーションに頼る。
スノーピークのストーブ取扱説明書でも、一酸化炭素中毒や火災リスクについてかなり細かく注意書きがある。メーカーがあれだけ強く「換気」「屋外専用」「使用禁止場所」を明記しているのは、それだけ現場で事故が起きている証拠だと思う。
Snow Peak|グローストーブ 取扱説明書(PDF)
僕は、このあたりのルールを決めてから、冬キャンプで「暖房器具こわいな…」という感覚がかなり薄れた。ちゃんと怖がるところは怖がる。その上で、レイヤリングとマットと寝袋を整えて、「最後は自分の体温であったまる」くらいのバランスにしておくと、長崎の冬でも気持ちよく眠れるよ。
防寒についてのよくある質問(風間 陸が友だちに答える感じで)
Q. 長崎の冬キャンプって、どのくらいの服装で行けばいい?ダウン必須?
A. 個人的には、「街中の真冬+一枚」くらいのイメージで準備しておくと安心。ベースレイヤーはメリノか化繊、ミドルにフリースか中綿、アウターに防風シェル。そこにダウンジャケットを「焚き火&停滞用」として持っていく感じ。
日中歩き回るときはダウンを脱いで3レイヤー、夜じっと座るときだけダウンを羽織る運用がちょうどいいよ。ダウンは“常に着るもの”じゃなくて「ここぞの一枚」として考えた方がうまくいく。
Q. マットってそんなに重要?寝袋を高級なのにすればOKじゃないの?
A. 正直に言うと、マットをナメると冬キャンプはだいたい負ける。寝袋のスペックを盛るより、まずはR値の高いマット+二重敷きの方がコスパ良く暖かくなることが多いよ。
僕も若いころ、「高級ダウンシュラフさえあれば何とかなるっしょ」と思って銀マット一枚だけで行って、夜中に背中から冷えてガタガタ震えたことがある。そこからはもう、マット信者(笑)。
Q. 一酸化炭素チェッカーって、やっぱり買ったほうがいい?
A. 「ストーブや燃焼系暖房をキャンプで使うなら、絶対に持っておいてほしいギア」の一つ。
ただしさっきも触れたけど、「持っている=安全」ではなくて、「正しく使ってこそ安全」ってところは勘違いしないでほしい。
僕は、テントやシェルター内でストーブを使うときは、
- チェッカーを人の頭の高さに近い位置に設置
- ベンチレーションを必ず複数カ所開ける
- 就寝前にストーブを完全に消してから寝袋に入る
という3点セットを徹底してる。ここまでやって初めて、チェッカーが「最後の保険」として生きてくる感じだね。
Q. 電気毛布って使っても大丈夫?なんか依存しそうで怖い…
A. 電源サイトを使うなら、正しい使い方をすればめちゃくちゃ心強い味方。僕の場合は、
- 就寝1〜2時間前にスイッチON(寝袋とマットを温める)
- 寝る直前にスイッチOFFしてコンセントも抜く
という運用にしてる。これなら「電気に頼り切り」になりすぎないし、ブレーカーが落ちたりしても最悪自前の防寒力だけで戦える。
大事なのは、電気毛布を「便利なブースト機能」として使うことであって、「それがないと寝られない装備バランス」にしないことかな。
長崎の冬キャンプ×温泉が最強な理由【湯けむりまでが旅の一部】

「冷えをリセットしてから焚き火へ戻る」という贅沢
冬キャンプでいちばんの敵って、実は「その場の寒さ」じゃなくて、じわじわたまっていく蓄積した冷えなんだよね。設営で汗をかき、夕方は焚き火のそばでじっとして、夜は星を見上げて…。その都度は楽しいんだけど、少しずつ体の芯に冷えがたまっていって、気づいたら「なんか今日はやたら疲れたな…」ってなるあの感じ。
そこで効いてくるのが、冬キャンプの裏ボスアイテム、そう「温泉の一撃リセット」だ。
テントサイトから車で10〜20分圏内に温泉があるキャンプ場だと、夕飯前か寝る前にひとっ風呂浴びに行ける。熱い湯に肩まで沈んだ瞬間、指先のかじかみだけじゃなくて、風との駆け引きでこわばっていた心まで、ふっとゆるむ。
雲仙白雲の池キャンプ場なんて、まさにその代表例で、雲仙の温泉街から歩いて約20分と公式サイトにも書かれている。つまり、キャンプ場⇄温泉街が徒歩圏という反則級のロケーション。
白雲の池キャンプ場|ながさき旅ネット(長崎県公式観光サイト)
僕もここでキャンプしたときは、設営を終えてから一度雲仙温泉まで歩いて下りて、日帰り湯「雲仙よか湯」でじっくり温まってからサイトに戻る、というルーティンにしていた。強めの硫黄泉で体の芯までぐわっと温まって、キャンプ場に戻る頃には外気の冷たさが逆に気持ちいいくらい。
日帰り温泉 雲仙よか湯|公式サイト
湯けむりが、体温だけじゃなく心の温度まで整えてくれる。キャンプ場に戻って、少しひんやりした空気の中で焚き火の火を眺める時間は、もはや「キャンプの第二ラウンド」だよね。
長崎で温泉が楽しめるキャンプ場エリアの傾向
長崎はご存じの通り、火山と温泉の県。冬キャンプと温泉の相性がいいエリアを、僕の実体験ベースでざっくり整理すると、こんな感じになる。
- 雲仙・小浜エリア
雲仙温泉、小浜温泉という二大温泉地を抱える鉄板エリア。雲仙温泉は硫黄の香りが立ちこめる山の温泉地で、公式サイトでも「雲仙地獄」を中心とした温泉街の歴史や泉質が詳しく紹介されている。
雲仙観光情報サイト Find UNZEN|雲仙観光局
小浜温泉は橘湾に沈む夕日と、全国有数の高温・湯量を誇る温泉地として有名で、旅館や共同浴場、足湯スポットも充実。旅館組合の公式サイトから宿や湯処を一覧できる。
小浜温泉旅館組合オフィシャルサイト
山の高原キャンプ(雲仙)+海沿い温泉街(小浜)という「標高差のある湯めぐり」ができるのは、このエリアならでは。 - 大村湾・西海エリア
内海の大村湾を望むキャンプ場が多く、車で行ける日帰り温泉も点在しているエリア。キャンプ場検索サイト「なっぷ」の温泉付きキャンプ場特集でも、大村湾~川棚エリアがしっかりピックアップされている。
NAP CAMP|長崎のお風呂(立ち寄り温泉)キャンプ場
風の穏やかな湾内の景色と、温泉のぬくもりをセットで楽しめる「海キャンプ×温泉」の王道ルートが組みやすい。 - 川棚・東彼杵エリア
FUN BASE KAWATANA camp field(旧:大崎オートキャンプ場)と、川棚大崎温泉 しおさいの湯の“黄金コンビ”があるエリア。なっぷの公式情報によると、キャンプ場からしおさいの湯までは車3分・徒歩16分とまさに「風呂までワンセット」の距離感。
FUN BASE kawatana camp field|NAP CAMP
しおさいの湯の公式サイトには、大村湾を一望できる露天風呂や、歩行浴・家族風呂などの施設案内が詳しく載っていて、「冷えをほぐしながら海を眺める」体験ができるのが魅力。
川棚大崎温泉 しおさいの湯|公式サイト
長崎の面白いところは、「キャンプ場と温泉の距離感」がエリアごとに全然違うこと。徒歩で湯に行ける雲仙、高温泉の湯けむり立ちのぼる小浜、海を見下ろす露天が気持ちいい川棚…。どのエリアを選ぶかで、「冬キャンプのストーリー」が変わってくるから、ここはぜひこだわってほしいポイントだ。
このあと紹介していくキャンプ場も、できるだけ「温泉までの動線」込みで解説していくつもり。長崎の冬キャンプは、「湯上がりの頬を風がなでるところまで」がワンセット、そういう前提でプランを組むと、旅の満足度が一気に上がるよ。
温泉×冬キャンプのよくある質問(風間 陸が友だちに答える感じで)
Q. 温泉に行くタイミングって、夕飯前と寝る前どっちがいい?
A. 僕は正直どっちも好きなんだけど(笑)、「まずは夕飯前」をおすすめする派。
- 設営や買い出しでたまった疲れと冷えを、夕方の温泉で一回リセット
- 湯上がりのポカポカ状態で焚き火に戻って、夜ごはんをゆっくり楽しむ
という流れが、一番テンション上がるんだよね。
寝る前にもう一回行くパターンも最高なんだけど、帰り道で湯冷めしないようにレイヤリングし直すのがちょっと面倒だから、まずは「夕飯前1回」を軸に考えるといいと思う。
Q. 湯冷めが怖いんだけど、温泉からキャンプ場に戻るときのコツある?
A. コツはシンプルで、
- お風呂から上がったらしっかりタオルドライ(髪も含めて)
- 速乾性インナー+フリース+アウターの3レイヤーを迷わず着る
- 車に乗る前に、ネックウォーマー・ニット帽まできっちり装備
この3つを徹底すると、湯冷めはかなり防げる。特に首と頭を冷やさないのが超大事。僕は小浜温泉で夕陽を見ながら長湯しすぎて、薄着で外に出て一瞬で冷えたことがあってから(笑)、ここは徹底するようにしてる。
Q. 雲仙温泉と小浜温泉、冬キャンプの基地にするならどっちが好き?
A. これは完全に好みなんだけど、
- 山の硫黄泉とひんやりした空気を楽しみたい → 雲仙温泉+白雲の池キャンプ場周辺
- 夕日と海風と高温泉のパンチを味わいたい → 小浜温泉+沿岸キャンプ場
っていう感じで使い分けてる。
雲仙は「山の上の湯治場」って雰囲気で、空気がキリッとしてる分、湯から上がったあとの外気とのギャップが気持ちいい。
小浜は「橘湾に沈む夕日×湯けむり」が強すぎるコンビで、公式サイトの写真を見てるだけでも冬に行きたくなるレベル。
小浜温泉 旅館ゆのか|公式サイト(橘湾に沈む夕日の温泉宿)
Q. FUN BASE KAWATANAとしおさいの湯の組み合わせって実際どう?
A. 個人的には、「冬のファミリー&ビギナーにもめちゃくちゃ推せる組み合わせ」だと思ってる。
- キャンプ場は通年営業、設備もしっかり(電源サイトもあり)
- しおさいの湯までは車3分・徒歩16分と公式に明記されている距離感
- しおさいの湯は大村湾を見ながら入れる露天+歩行浴+食事処つき
「今日はちょっと冷えるな」という夜でも、「まあ最悪しおさいの湯で温まれるし」という安心感があるのはでかい。
キャンプに慣れていない家族やパートナーを冬キャンプに連れて行くなら、まずここから攻めるのはかなりアリだと思う。
FUN BASE kawatana camp field|NAP CAMP
川棚大崎温泉 しおさいの湯|温泉のご紹介
Q. 温泉+お酒+焚き火って、やっぱりやりすぎ?
A. これは本当に注意してほしいところで、「やりすぎると普通に危ない」っていうのが僕の正直な意見。
温泉に入ると血行がよくなって、アルコールが回りやすくなる。そこに焚き火の心地よさが加わると、あっという間に眠くなって、火の始末が雑になったり、テントに戻る足元がふらついたり…。僕も若い頃に「これはやらかす一歩手前だったな…」という反省エピソードが一個ある。
だから今は、
- 「温泉のあとはノンアルか1杯まで」と自分ルールを決める
- 飲むなら焚き火を完全に終わらせてから、ランタンの明かりだけで静かに飲む
というスタイルに落ち着いてる。
せっかく「長崎の冬キャンプ×温泉」という最高の遊び方をするなら、事故やトラブルで台無しにしたくないからね。
冬でも行きやすい!長崎のおすすめキャンプ場【通年営業・温泉近く】
ここからは、僕が「冬でも比較的行きやすく、温泉との相性もいい」と感じている長崎のキャンプ場をピックアップしていく。
雲仙白雲の池キャンプ場(雲仙市)|高原キャンプと温泉街をセットで楽しむ

「長崎でどこか“山っぽい”キャンプ場ない?」って聞かれたら、僕がまず真っ先に出すのが雲仙白雲の池キャンプ場なんだよね。
標高はおよそ700m。雲仙温泉街から歩いて約20分、車なら5分ほどの場所にあって、名前のとおり白雲の池の湖畔にサイトが広がっている。長崎県公式観光サイトでも「雲仙の温泉街より歩いて20分」「湖畔から平成新山を遠望できる」と紹介されていて、まさに“雲仙らしさの詰まった高原キャンプ場”という感じ。
白雲の池キャンプ場|ながさき旅ネット(長崎県公式観光サイト)
公式情報だと、営業はシーズン営業(4月上旬〜12月上旬)で、冬期はしっかりクローズするスタイル。雲仙観光局のサイトやニュースでも、毎年「4月上旬〜12月上旬/火水休(月曜はチェックアウトのみ)」といった形で案内が出ている。つまりここは、いわゆる「真冬の雪中キャンプ場」ではなくて、
- 晩秋〜初冬のひんやりキャンプ
- 夏〜初秋の避暑&高原キャンプ
にドンピシャのフィールドなんだ。
白雲の池キャンプ場|雲仙観光情報サイト Find UNZEN
雲仙観光局|白雲の池キャンプ場 体験アクティビティ/営業案内
僕が初めてここに張ったのは、11月の終わりごろ。長崎市街地では「ちょっと肌寒いな」くらいの日でも、白雲の池に着いた瞬間、空気の密度がガラッと変わる。平地より体感で3〜5℃は低いイメージで、息を吐くとすぐ白くなる。管理棟の横から池を見下ろすと、水面越しに妙見岳や平成新山のシルエットがくっきり浮かんでいて、「あ、今日はこの山の懐で一晩預かってもらうんだな」とちょっと背筋が伸びる感じがした。
サイトはオートキャンプではなく、車は管理棟前の駐車場に置いて荷運びスタイル。面倒に感じる人もいるかもしれないけど、そのぶんサイト内に車の出入りがなくて静かだし、森の中で“キャンプだけに集中できる空気”がある。区画サイトも林に囲まれているところが多くて、海沿いのキャンプ場と比べると風の当たり方はかなりマイルド。とはいえ標高700mクラスなので、晩秋〜初冬は防寒装備は一段階上げておくのが正解だと思う。
で、このキャンプ場の何がズルいって、すぐ近くに雲仙温泉街があること。
公式サイトにも「雲仙の温泉街より歩いて20分」と書かれていて、実際に歩いてみると、
- チェックインして設営
- テント周りを軽く整えたら、タオルと着替えをバッグに突っ込んで温泉街へ
- 共同浴場や日帰り湯で硫黄泉にどっぷり浸かる
- 湯上がりの体で、夕暮れの白雲の池へ戻る
という“完璧な黄金ルーティン”が簡単に組める。
僕がハマっているのは、雲仙温泉街の日帰り湯「雲仙よか湯」に寄るパターン。公式サイトにもある通り、かけ流しの硫黄泉を楽しめる昔ながらの温泉で、肩まで浸かったときの「ふわーっと全身の力が抜ける感」がすごい。湯から上がって外に出ると、山の冷気が一瞬だけ「おいしい冷たさ」に変わる瞬間があって、そのまま白雲の池まで歩いて戻るのがたまらない。
雲仙よか湯|公式サイト
サイトに戻る頃には、空は濃い藍色。池の向こう側の木々のシルエットが黒く浮かんで、そこに焚き火のオレンジが差し込む。「ああ、今日は来てよかったな」と思うのは、だいたいこのタイミングなんだよね。
雲仙白雲の池キャンプ場についてのよくある質問(風間 陸が友だちに答える感じで)
Q. ここって冬(1〜2月)も張れる?「真冬キャンプ」できますか?
A. 正直に言うと、ガチ真冬キャンプ場としては向いてないよ。
公式情報だと営業は「4月上旬〜12月上旬」のシーズン営業で、冬期間はしっかり閉鎖。なっぷのページにも「12月1日からの冬季閉鎖時はトイレ・炊事棟の水抜きをするので使用不可」とハッキリ書いてある。
雲仙白雲の池キャンプ場|NAP CAMP
だからここは、
- 11月ごろの晩秋〜初冬キャンプ(かなり冷え込むけど、雪中ではない)
- 夏の避暑キャンプ(平地より5℃くらい低い体感で快適)
あたりを狙うのがベスト。1〜2月の「ど真冬」をやりたいなら、別の通年営業キャンプ場+温泉の組み合わせを選んだ方が現実的だね。
Q. サイトまで車を入れられないって聞いたけど、荷物運びしんどくない?
A. たしかにオートサイトじゃないから、初めて行くと「え、全部手で運ぶの?」ってなると思う。ただ、
- サイト自体がそこまで広大ではない
- 通路もしっかり整備されている
ので、キャリーワゴンが一台あれば全然いける。荷物は「二往復で運べる量」に絞るっていう前提でパッキングすると、逆にキャンプ道具の取捨選択がうまくなるよ。
Q. 風とか寒さって、どれくらい覚悟していけばいい?
A. 僕の感覚だと、
- 平地で最低気温8℃くらいの日 → 白雲の池では3〜5℃くらいまで下がるイメージ
- 風は森に守られているぶん、海沿いキャンプ場よりだいぶマシ
って感じ。
だから装備としては、
- 服装 → 「長崎市街地の真冬+1枚」くらいのレイヤリング
- 寝袋 → 快適温度0〜−5℃クラス+マット二重
を最低ラインにしておくと安心。あとは、「寒くなったら温泉に逃げられる」っていうチートカードがあるから、それ込みで計画すると心の余裕が全然違うよ。
Q. 子連れでも楽しめる?遊ぶ場所とかある?
A. むしろ子連れとの相性はかなりいいと思う。
白雲の池の周りは自然散策路が整備されていて、池ではボートやパックラフトのアクティビティも公式に用意されてる。ツリークライミング体験もあって、雲仙観光局のサイトや島原半島観光連盟のページで詳しく紹介されているよ。
雲仙ポータル|白雲の池アクティビティ
島原半島観光連盟|白雲の池 アウトドアアクティビティ
「昼間は池で遊ぶ→夕方は温泉→夜は星と焚き火」という流れを一つのキャンプ場エリアで完結できるから、移動時間が少なくて子連れには本当にありがたいフィールドだよ。
ながさき県民の森キャンプ場(長崎市)|通年営業の“森のベースキャンプ”

「冬キャンプ、いきなり海沿いの爆風はちょっと怖いんだよね…」って人に、僕がまず推すのがながさき県民の森キャンプ場。ここは、長崎市北部・西彼杵半島の真ん中あたり、標高約500mの森の中にある、いわば“長崎市民のベースキャンプ”みたいな存在なんだ。
長崎県公式観光サイト「ながさき旅ネット」でも、
- 長崎市中心部から車で約65分
- 標高500mの野山に囲まれた森林公園
- キャンプ場・アスレチック・木工館・天文台などがある総合アウトドアフィールド
と紹介されていて、実際に行ってみると「ここ一か所でだいたい何でもできるじゃん」という安心感がすごい。
ながさき県民の森|ながさき旅ネット(長崎県公式観光サイト)
公式サイトのキャンプ場ページを見ると、
- オートキャンプ場
- 一般キャンプ場
- バンガロー
- 常設テントサイト
- 芝張りサイト(持ち込みテント)
と、タイプの違うサイトがずらっと並んでいる。しかも、オートキャンプ場は全区画AC電源&水道&流し台&テーブル・ベンチ付きという、冬キャンプ初心者にはうれしすぎる仕様。
ながさき県民の森|キャンプ場案内
長崎県民の森キャンプ場|キャンプ場ガイド
営業情報は、キャンプ場情報サイト「なっぷ」「hinata」など複数のサイトで通年営業と明記されていて、定休日は「12月29日〜1月3日」の年末年始のみ。つまり、
- 「冬キャンプに挑戦したいけど、いきなり雪中は無理」
- 「暖房器具や電気毛布も併用しながら、まずは安全に試したい」
という人にはドンピシャな“冬キャンプ練習場”なんだよね。
ながさき県民の森キャンプ場|NAP CAMP
ながさき県民の森キャンプ場|hinata camp
僕も実際にここで何度か張っているけど、まずありがたいのが「風の当たり方がやさしい」こと。エリア全体が森に囲まれていて、オートサイトも林に守られているので、海沿いでテントがバッサバサに揺れるような状況とはだいぶ違う。もちろん、冬の山の冷え込み自体はしっかりあるから、寝袋とマットのスペックはちゃんと上げておく必要はあるけど、
- 風でテントが煽られまくって心が折れる
- ペグが抜けないか一晩中そわそわする
みたいなストレスはかなり少ない。
設備面もかなり頼りがいがあって、なっぷの情報を見ても、
- 炊事棟(給湯あり)
- シャワー
- ゴミ捨て場
- 売店・自動販売機
- ランドリー
- ウォシュレットトイレ
と、ほぼフル装備。公式サイトでも、キャンプ場だけでなく「冒険の森アスレチック」「いやしの森散策ルート」「木工館」「天文台」など、子どもから大人まで一日中遊べる施設が紹介されている。
ながさき県民の森|公式サイト
僕が好きなのは、冬の早朝にサイトからちょっと抜け出して「いやしの森」周辺を軽く歩く時間。霜の降りた芝生、うっすら白い息、まだ誰も歩いていない森の道。戻ってきて、サイトで淹れたコーヒーを飲みながら「今日はどう攻めるか」を考えるのが、なんか“山のベースキャンプ”っぽくてワクワクするんだよね。
入浴に関しては、場内にはシャワー設備があって、お湯でさっと汗を流せる。ゆっくり湯船につかりたい派は、車で長崎市街地方面に下りれば温泉・スーパー銭湯・入浴施設の選択肢も豊富だから、
- 「今日はテントで簡単に済ませる日」
- 「がっつり温泉まで行く日」
とメリハリつけて楽しむのがおすすめ。
僕の中では、ここは「がっつり冬山」ではなく、「森のベースキャンプ感覚で冬キャンプを試せる場所」という位置づけだね。
ながさき県民の森キャンプ場についてのよくある質問(風間 陸が友だちに答える感じで)
Q. 本当に冬もやってる?雪とか大丈夫?
A. 公式・なっぷ・BBQ情報サイトなど、どこを見ても「営業期間:通年」と出ているから、基本的には一年中使えるよ。
定休日は「12/29〜1/3」で、この期間だけお休み。標高500mだから、冬にうっすら雪がつもることはあっても、いわゆる豪雪地帯ではない。
公式サイト|ながさき県民の森
ながさき県民の森|ながさき旅ネット
ただし、山間部だから路面凍結の可能性はゼロじゃない。冬場に行くなら、出発前に気象情報+道路情報はチェックしておいて損はないかな。
Q. 冬キャンプ初心者でもいける?「いきなりは怖いんだけど…」
A. 個人的には、長崎で冬キャンプデビューするならかなりアリな選択肢だと思う。
- オートサイトは全区画AC電源つきで、ホットカーペットや電気毛布も使える(使い方と安全対策は別途ちゃんとね)。
- 風は森がある程度守ってくれるので、海沿いの爆風より心が折れにくい。
- 売店・自販機・炊事棟の設備が整っているから、「うっかり忘れた」系のミスにもある程度対応できる。
「いきなり日本海沿いの暴風キャンプ」より、まずはここでレイヤリング&寝床の防寒の練習をしてみて、慣れてきたら海キャンプや標高の高いキャンプ場にステップアップ、って流れが現実的かなと思う。
Q. 森のキャンプって、子ども連れでも楽しめる?遊ぶものある?
A. むしろファミリーキャンプにはかなり強いフィールド。
- アスレチック広場(「冒険の森」)
- 散策路やつり橋
- 木工館でのクラフト体験
- 天文台での星空観察イベント
など、公式サイトやYouTubeの紹介動画でも「1日じゃ遊びきれない」レベルでコンテンツが紹介されてる。
ながさき県民の森|公式サイト
ながさき県民の森を楽しもう!(NCC長崎文化放送)
だから、冬は「昼はしっかり動いて、夜は早めにテントでぬくぬく」が作りやすい。子どもが飽きづらいって、ファミリー冬キャンプではめちゃくちゃ大事なポイントなんだよね。
Q. ペット連れでも行ける?焚き火はできる?
A. ここは注意点が一点あって、キャンプ場紹介サイト「Camphoney」や公式の利用規約でも「ペット同伴の入場禁止」「焚き火台使用でも直焚き禁止」と明記されている。
【ながさき県民の森】基本情報|Camphoney
ながさき県民の森キャンプ場 利用規約(PDF)
なので、
- ペットと一緒にキャンプしたい → 他のキャンプ場を検討
- 焚き火したい → 焚き火台+耐熱シート+ルール確認で運用(直火NG)
という前提で考えておこう。
ルールがしっかりしている分、場内の雰囲気は落ち着いていて、初心者やファミリーでも安心して過ごせる空気があると感じてる。
四本堂公園キャンプ場(西海市)|大村湾を望む海キャンプと冬の風

「長崎で“海の冬キャンプ”やるならどこ?」って聞かれたら、僕がニヤッとしながら名前を出すのが四本堂公園キャンプ場だ。
ここは、長崎県西海市・大村湾北西部の海岸線にある公園キャンプ場。西海市公式と指定管理者グリーンメイクのページでも、
- 大村湾北西部海岸(西海市西彼町)に位置
- 公園北端・母衣崎(ぼらざき)へ下る斜面に45区画のキャンプサイト
- オートキャンプ場と一般キャンプ場があり、炉付きサイトでは直火OK
- キャンプ・バーベキューが一年中楽しめる
としっかり明記されている。
西海市立 四本堂公園|指定管理者グリーンメイク公式
四本堂公園キャンプ/バーベキュー案内|グリーンメイク
四本堂公園|ながさき旅ネット(長崎県公式観光サイト)
四本堂公園キャンプ場|NAP CAMP
実際に現地に立つと一発でわかるんだけど、園内のキャンプサイトは大村湾に向かって傾斜する階段状の丘に並んでいて、どの区画からも西側の海がドーンと見える。GARVY系のキャンプ場紹介でも「全サイトから西に海が見える」と書かれているけど、これは大げさじゃなくてマジ。
四本堂公園キャンプ場|GARVY PLUS キャンプ場情報
で、この「全サイト海ビュー」という最高のロケーションは、冬になると「風との勝負どころ」にもなる。
僕が冬に入ったときも、昼間は「お、今日は大村湾らしく穏やかだな〜」なんて思って油断してたんだけど、日が落ちてから空気のスイッチがカチッと変わった。湾の奥から吹き抜けてくる冷たい風が一段強くなって、テントのフライが急にパタパタ言い出す。
キャンプ場クチコミでも、
- 「冬の夜は風が強くてテントがかなり揺れた」
- 「翌朝は地面の冷えがきつかった」
みたいな声がちらほら出ていて、「穏やかな大村湾」とはいえ冬の北西風はちゃんと仕事をしてくるのを感じるはず。
だからこそ、四本堂公園を冬に攻めるなら、こんな意識で行きたい。
- サイト選びは“映え”より風を優先
公園管理事務所のサイトマップを見ると、オートサイトと一般サイトが段々に分かれていて、海側の上段ほどビューが強い。風が心配な日は、少し内側寄り・木立が近い区画を選ぶと、風の直撃をいくらか和らげられる。
四本堂公園キャンプサイトマップ|グリーンメイク - タープは「立てない」という選択肢も持っておく
夏と同じノリで大きなレクタタープを高く張ると、風をモロに受けてポールがしなりまくる。僕も一回、夜中に風が上がってきて「これ、ポール折れるかも…」って冷や汗をかいたことがある。それ以来、四本堂の冬は基本テント+前室のみ、張っても低めのタープにしてる。 - ペグ・ガイロープは“多め・長め・しっかり”
海に面した斜面サイトだから、ペグは30cm級の鍛造かスチールをメインに。グリーンメイク公式の案内でも「炉付きサイトあり」とあるように、地面はしっかり固めの土+芝。プラペグだけだと冬の風で抜けるリスクが高いので、重要箇所にはしっかりしたペグを打っておきたい。
入浴は、車移動で西彼保健福祉センター「遊湯館」などの日帰り温泉と組み合わせるのがおすすめ。遊湯館は西海市公式・社協サイトでも案内されている公共の温泉で、ナトリウム-塩化物強塩泉の茶褐色のお湯がしっかり温めてくれる。
西彼保健福祉センター 遊湯館|西海市社会福祉協議会 公式
西彼保健福祉センター(遊湯館)|西海市公式ブログ
キャンプ場紹介サイトのまとめでは、四本堂公園から遊湯館までは車で10分ちょっとの距離感とされていて、
- 昼:海キャンプ&磯遊び
- 夕方:遊湯館で塩泉にどっぷり
- 夜:大村湾の向こうに沈む夕日と焚き火
という「冬の大村湾フルコース」が組める。風はちょっと手ごわいけど、その分だけ、うまく付き合えた夜の満足度は高いフィールドだと思ってる。
四本堂公園キャンプ場についてのよくある質問(風間 陸が友だちに答える感じで)
Q. 四本堂って、冬でも本当に営業してる?年越しキャンプとかできる?
A. うん、ここは基本「通年営業」だよ。
グリーンメイクの公式やキャンプ場情報サイトを見ると、
- 営業期間:通年
- 休業日:12月29日〜翌1月3日(この期間だけクローズ)
- チェックイン12:00/チェックアウト12:00
という形でまとまってる。JTB系のキャンプ特集でも同じ条件で紹介されていたから、「冬キャンプOK」の前提で大丈夫。ただし年末年始だけはNGなので、年越ししたい人は日程に注意だね。
四本堂公園キャンプ/バーベキュー案内
四本堂公園キャンプ場|NAP CAMP
るるぶ&more.|四本堂公園キャンプ場紹介
Q. 風、そんなに強いの?ビギナーが行くのはやめたほうがいい?
A. 「やめとけ」とまでは言わないけど、“最初の1回”に選ぶなら、森のキャンプ場(ながさき県民の森とか)のほうが安心かな、っていうのが僕の本音。
理由はシンプルで、
- サイトが海に向かって開いた斜面にある
- 西向きなので、冬の西〜北西の季節風の抜け道になりやすい
- 夜の冷え込みは、同じ気温表示でも体感でワンランク下に感じる
から。
ただ、
- 林に近い、少し内側の区画を選ぶ
- タープはやめて、テント+前室だけにする
- ペグ・ガイロープは多めに持っていく
この3つを徹底すれば、「冬の海キャンプデビューの舞台」としては全然アリ。
ビギナーの友だちを連れていくなら、僕だったら県民の森で冬キャンプ練習 → 四本堂で海デビューって順番で組むかな。
Q. 近くに温泉ある?四本堂からだとどこをセットにするのがいい?
A. 僕がよく使うのは、さっきも出した「西彼保健福祉センター 遊湯館」。
- 西海市の公共温泉施設で、ナトリウム−塩化物強塩泉の茶褐色のお湯
- 料金は大人310円前後(市民割あり)とかなり良心的
- R206沿いで、四本堂から車で10分ちょいのイメージ
公式と関連サイトでも、営業時間・休館日・料金がしっかり公開されているから、行く前に一度チェックしておくと安心。
遊湯館|西海市社会福祉協議会 公式案内
西彼保健福祉センター 遊湯館|ゆる〜と温泉情報
「昼は四本堂で海キャンプ → 夕方は遊湯館で塩泉 → 夜は大村湾に沈む夕日と焚き火」ってルートは、冬の長崎ではかなり中毒性ある組み合わせだと思う。
Q. 直火OKって聞いたけど、焚き火のルールどうなってる?
A. ここは「炉付きサイトは直火OK」っていう、今どきかなりレアなスタイル。
グリーンメイクのキャンプ案内でも、
- オートキャンプ/一般キャンプともに炉付きサイトがある
- 焚き火などの直火が使えるのは、その炉付きサイトのみ
と書かれている。
キャンプ/バーベキュー案内|四本堂公園
なので、
- 炉付きサイト → 炉の中で直火OK(とはいえ薪の量と火の粉には配慮)
- それ以外のサイト → 焚き火台+耐熱シートを使うのがマナー
って感じで考えておくのがいいと思う。
僕は炉付きサイトでも、基本は焚き火台を炉の上に置く運用にしてる。地面へのダメージも減るし、片付けもしやすいしね。
Q. 子連れでも楽しめる?冬でも遊び場ある?
A. 四本堂はファミリーキャンプとも相性いいよ。
- 公園中央に石積みの展望台があって、大村湾の眺めが最高
- キャンプ場横には磯遊びができる浜もある(冬は安全第一でね)
- アスレチック的な遊具や広場もあって、子どもが走り回れる
るるぶ&more.やキャンプ専門メディアでも、「ファミリーキャンプにもぴったり」「スナメリが見えることもある」と紹介されていて、実際に子連れキャンパーも多い。
四本堂公園キャンプ場|るるぶ&more.
運が良ければスナメリに会えるかも?四本堂公園キャンプ場|ソトラバ
冬は海遊びというより、
- 展望台からの景色を楽しむ
- 公園内を軽く散歩する
- 昼間にしっかり体を動かして、夜は早めにテントでぬくぬく
っていう組み立てがちょうどいい。
「風とどう付き合うか」を子どもと一緒に考えるのも、冬の海キャンプならではのいい経験になると思う。
FUN BASE KAWATANA camp field(東彼杵郡川棚町)|海と山の「間」でゆったり過ごす

旧・大崎オートキャンプ場の名前を聞いてピンとくる人もいると思うけど、あのエリアが今は「FUN BASE KAWATANA camp field」として生まれ変わっている。
川棚町の公式サイトやキャンプ場情報サイトでも、しっかり「旧大崎オートキャンプ場/通年営業」と紹介されていて、ハウステンボスから車で約15分・大村湾を望むロケーションのキャンプ場だ。
FUN BASE kawatana camp field|NAP CAMP(旧:大崎オートキャンプ場)
FUN BASE kawatana camp field 基本情報|campla
なっぷのプラン紹介でも、
- 電源ありのオートサイト
- 「海の目の前 絶景サイト」フリーサイト
- フラットな芝生のフリーサイト
- 常設テント付きオートサイト
といった感じで、スタイルに合わせて選べる構成になっている。中でも人気なのが、説明文にも書かれている「大村湾が一望できる一番人気のエリア」。
大村湾が一望できる絶景サイトプラン|FUN BASE kawatana(NAP CAMP)
電源付きオートサイトプラン|FUN BASE kawatana(NAP CAMP)
説明の文言をそのまま借りると、
「大村湾が一望できる一番人気のエリア♬ 子供は海でチャプチャプ♪ 大人は絶景と心地よい波の音、浜風を感じながらゆっくりとした贅沢な時間を過ごせるエリア♬」
って書いてあって、実際行ってみるとほんとそのまんま(笑)。サイトに立った瞬間、「あ〜これはもう、のんびりするしかないやつだ」と肩の力が抜ける。
ただ、ここで冬キャンプ目線のポイントを正直に言うと、
- 海に近いサイトほど、冬はしっかり風を受ける
- 少し内側の芝生サイトやオートサイトの方が、風を逃がしやすい
っていう傾向がある。
なっぷのサイト情報でも「地面:芝・土」「海の目の前」「海と山に囲まれた自然豊かなキャンプ場」と書かれていて、オートとフリーで微妙にロケーションが違う。
FUN BASE kawatana camp field 詳細データ|Walkerplus
僕が最初に冬で入ったときは、テンション上がりすぎて「海ド真ん前フリーサイト」を取ったんだけど、夕方からの浜風が思ったより手ごわくて、「これは設営からちゃんと作戦立てないとな」と反省した。
- フリーサイト
大村湾ビューを全身で浴びたい人向け。風の影響はダイレクトだけど、景色と解放感は最高。なっぷのプラン説明にも「フラットな芝生サイトを自由に使える」「自分好みの場所を見つけて」と書かれていて、レイアウトの自由度は高い。
芝生フリーサイトプラン|FUN BASE kawatana(NAP CAMP) - オートサイト(電源あり)
車横付けOK&AC電源付きで、冬キャンプ初心者にはかなり心強い。サイトはフラットな芝+土で、タープや大型テントも張りやすい。電源を使ってホットカーペットや電気毛布を「ブースト」にできるのは大きな安心材料。
電源付きオートサイト詳細|FUN BASE kawatana
冬に関して言うと、僕は
- 風が穏やそうな予報の日 → 思い切って海側フリーサイト
- 風がちょっと怪しい日 → オートサイト or 芝生サイトで「風向きと地形を見てレイアウト」
みたいに使い分けてる。どっちを選ぶにしても、チェックイン時に管理人さんと風の話をするのがおすすめ。
「今日って、夜どのへんがまだマシですかね?」って聞くと、だいたい「こっち側の列は山の陰になるから」「この辺は風が抜けやすいよ」みたいなローカル情報を教えてくれる。現地スタッフの一言が、冬キャンプの快適さをガラッと変えるから、遠慮せずに相談したほうがいい。
そして、このキャンプ場が冬と相性バツグンな理由がもう一つ。
それが、同じ大崎半島エリアにある「川棚大崎温泉 しおさいの湯」の存在だ。
川棚町の観光ガイドでは、
- 大村湾を一望できる露天風呂
- ナトリウム-塩化物泉の天然温泉
- 入浴料:大人600円、小人350円
- 営業時間:9:30〜22:00(休館日:第2水曜)
と紹介されていて、公式サイトでも大浴場・露天・歩行浴・家族風呂などが詳しく案内されている。
川棚大崎温泉 しおさいの湯|公式サイト
しおさいの湯|温泉のご紹介
川棚大崎温泉 しおさいの湯|川棚町観光ガイド
なっぷのキャンプ場紹介でも、
「キャンプ場から大崎温泉しおさいの湯までは車3分・徒歩16分」
と書かれていて、実際この距離感は本当にデカい。
FUN BASE kawatana camp field|施設詳細(なっぷ)
僕がやっている冬の鉄板ルーティンは、だいたいこんな感じ。
- 昼:チェックイン → のんびり設営 → サイトから大村湾を眺めながらコーヒー
- 夕方:体が冷え切る前に、車で「しおさいの湯」へ移動
- 日が落ちる頃:海を眺めながら露天でじっくり温まる
- 夜:キャンプ場に戻って、少し冷えた海風の中で焚き火タイム
この「温泉で一回リセットしてから焚き火に戻る」流れは、一度ハマると毎回やりたくなるやつ。
しおさいの湯は歩行浴やサウナもあって、公式の健康増進ページを見ると「冷え症や疲労回復にも◎」と書かれているから、冬キャンプとの相性はほんと抜群だと思う。
しおさいの湯|健康増進(歩行浴)のご案内
FUN BASE KAWATANA camp fieldについてのよくある質問(風間 陸が友だちに答える感じで)
Q. ここって冬も普通に張れる?営業期間とかどうなってる?
A. うん、ここは通年営業のキャンプ場として案内されているよ。
Walkerplusやなっぷのデータでも、
- 営業期間:通年
- 管理棟営業時間:9:00〜18:00
- 定休日:不定休
という形になっているから、真冬でも基本的には予約さえ取れればOK。ただし天候やメンテでクローズする可能性もあるから、直前に公式Instagramや電話で確認するクセはつけておいたほうが安心かな。
FUN BASE kawatana 詳細データ|Walkerplus
FUN BASE kawatana 公式Instagram
Q. 冬キャンプ初心者なんだけど、いきなり海側サイトはキツい?
A. これは正直、「その日の風次第」ってところもあるけど、ビギナーならまずは電源付きオートサイト or 芝生サイトから攻めるのがおすすめ。
理由は、
- 海ド真ん前サイトは、強風の日にモロに風を食らう可能性がある
- オートサイトは木立や地形の影響で、多少風が和らぐことが多い
- 電源があると「最悪寒かったらホットカーペットで底冷えだけ防げる」という保険が持てる
から。
「一発目から絶景フリーサイトで勝負!」ももちろんアリなんだけど、その場合は、
- タープを欲張らない(立てない選択肢も含めて)
- ペグ・ガイロープは多め&鍛造メイン
- 風向きに対してテントの向きを斜めに逃がす
あたりをしっかり意識してもらえたら安心。
Q. しおさいの湯って、実際キャンプとの相性どう?混んでない?
A. 僕の体感だと、
- 週末の夕方〜夜はそれなりに賑わう
- でも「洗い場が全然空かない」みたいな激混みまでは行かないことが多い
って感じ。
川棚町観光ガイドやながさき旅ネットの情報を見ると、
- 営業時間:9:30〜22:00
- 休館日:毎月第2水曜
- 入浴料:大人600円、小人350円
とあるので、キャンプと組み合わせるなら「夕食前に早めに行く」のが一番ストレス少ないと思う。
川棚大崎温泉しおさいの湯|ながさき旅ネット
Q. ペット連れでも大丈夫?
A. なっぷやWalkerplusの情報を見る限り、FUN BASE kawatanaはペット同伴OK(※ルールあり)のキャンプ場だよ。
- 無駄吠えしないこと
- リード必須
- 初回は狂犬病などの証明書の提示を求められる場合あり
など、細かい条件は事前にチェックしておいてほしい。
ペット同伴情報|FUN BASE kawatana(Walkerplus)
ペットと一緒に海を眺めながら冬キャンプって、かなり最高の時間になると思うから、そのぶんマナーだけはしっかり守っていきたいところだね。
Q. 冬の風対策、ここならではのコツってある?
A. 僕がやっているのは、
- チェックイン時に管理人さんに風向とサイトのクセを聞く
- テントは湾から吹いてくる風に対して少し斜め向きに張る
- タープは「今日はやめとく」という選択肢を常に持っておく
の3つ。
特に「今日は風強そうだな」という日は、「景色8割・安全2割」じゃなくて「安全8割・景色2割」くらいの気持ちでサイトを選ぶと、夜の心の余裕がまったく違う。
そのぶん、温泉と焚き火の時間をしっかり楽しめば、トータルでは「来てよかったわ〜」になるから大丈夫。
ソロ/ファミリー別「長崎の冬キャンプ」モデルプラン

ソロキャンパー向け|風と焚き火をじっくり味わう1泊2日
まずはソロ。正直、僕がいちばんワクワクしちゃうパターンだ(笑)。ここでは、ながさき県民の森やFUN BASE KAWATANA camp fieldみたいな「通年営業×アクセスしやすい」キャンプ場をベースに組んでみるね。
どちらも公式情報で通年利用が案内されているから、冬でもプランを組みやすい。
・ながさき県民の森公式サイト:https://n-kenmori.jp/
・FUN BASE KAWATANA camp field(情報ページ):https://www.nap-camp.com/nagasaki/12164
- 1日目 午前|「今日は風と遊べる日か?」を見極める時間
僕はまず、高速のPAとかコンビニで一回止まって、気象庁と天気アプリで風予報をチェックするクセをつけてる。
・気象庁 天気予報トップ:https://www.jma.go.jp/bosai/map.html
「風速5m/s超えが夜にガッツリ続きそうだな…」と思ったら、海側フィールドはやめて県民の森みたいな森サイトに切り替える、くらいの柔軟さがあると安心。
買い出しは現地近くのスーパーでサクッと済ませて、チェックイン時間ちょうどくらいに到着するイメージで動くと、設営にも余裕ができるよ。 - 1日目 午後|まずは「寝床と風対策」から固める
サイトに入ったら、椅子やテーブルを出す前に、風向を確認してテント位置を決める。
僕はだいたい、スマホのコンパスアプリと体感風向を合わせて、- 入口は風向きに対して少し斜め
- 背の高い面を風に正対させない
っていうレイアウトにしている。
そのあと、「ペグ&ガイロープ→寝床(マット+シュラフ)→焚き火周り」の順で組んでいくと、もし途中で天候が悪化しても最低限の防寒ラインは守れる。 - 1日目 夕方〜夜|温泉で一回ゼロに戻してから、焚き火の第一ラウンドへ
FUN BASE KAWATANAに張るなら、夕方はほぼ自動的に「川棚大崎温泉 しおさいの湯」行きになる(笑)。
・しおさいの湯公式:https://shiosai.kankou-kawatana.jp/
キャンプ場から車3分・徒歩16分という近さだから、「ちょっと冷えてきたな」と感じたタイミングでサッと行けるのが本当にデカい。
露天で大村湾を眺めながら十分にあたたまって、サイトに戻ってから第一ラウンドの焚き火。
ここでは、火と風の音に集中できるように、あえてスマホは少し離しておくのが僕のルール。お湯を沸かしてホットウイスキーやホットココアを飲みながら、「今日はこの風とちゃんと付き合えたな」と振り返る時間がたまらない。 - 2日目 朝|無理して「修行キャンプ」にしない
冬は夜明け前後がいちばん冷えるから、ソロでも無理に4時起きとかはしなくていいと思う(笑)。
日が当たりだしてテントの結露が少し飛んできたくらいを見計らって、簡単な朝ごはん(パン+スープ+コーヒーくらい)でゆるっとスタート。
片付けも「シュラフ→マット→前室→テント本体」の順で、体が冷えないようにちょこちょこ動きながらやると楽。
撤収後、時間に余裕があれば、県民の森なら「いやしの森」遊歩道を少し歩いたり、FUN BASEなら海沿いを散歩してから帰ると、気持ちの整理もつきやすいよ。
・ながさき県民の森(施設案内):https://n-kenmori.jp/park/
ソロの冬キャンプって、「風の強さ=不安」じゃなくて、ちゃんと準備した上で「風の変化=ご褒美の時間」に変えていく遊びなんだよね。そこに気づくと、一泊二日でもめちゃくちゃ満足度が上がるはず。
ファミリー向け|無理しない“ぬくぬく冬キャンプ”1泊2日
次はファミリー編。ここはもう、「攻める」じゃなくて「全員がご機嫌で帰ってくる」のが正解だと僕は思ってる。
モデルキャンプ場は、電源サイトが充実していて設備も整っているながさき県民の森がイメージしやすいかな。
- 1日目 午前〜昼|子どものコンディション最優先で動く
出発時間は「親のテンション」じゃなくて「子どもの睡眠リズム」ベースで決めるのが◎。
県民の森のオートサイトは、公式情報でもAC電源・水道・流し台・テーブル・ベンチ付きと明記されていて、設営の負担をかなり減らせる。
・オートキャンプ場案内:https://n-kenmori.jp/campsite/
到着したら、まずは車内を「子ども用待機ベース」にして、おやつ・飲み物・お気に入りの本や動画をセット。
そのあとで、大人が一気にテントとタープを立ち上げる。ここでモタモタすると、たいてい子どもの機嫌がガタッと崩れるから、「設営は30〜40分で終わる装備量」に抑えておくのがおすすめ。 - 1日目 夕方|温かい一品ごはん+早めの焚き火タイム
冬のファミキャンでよくある失敗が、「メニューを盛りすぎてキッチン担当が凍える」パターン。
僕は基本、鍋一発かシチュー+パンくらいに絞っちゃう。具材も家である程度カットして持って行けば、現地では「煮るだけ」でOK。
それでもまだ余裕があるなら、子どもと一緒にマシュマロ・焼きリンゴ・焼きおにぎりくらいを焚き火でやると、冬キャンプ感が一気に高まる。 - 1日目 夜|子どもは早めにイン、親は“ちょい大人時間”をつまみ食い
寒さでぐずる前に、子どもは早めに寝袋へ誘導。
電源サイトなら、電気毛布を「寝る前の30分だけON」にしてシュラフとマットを温めておくと、そのあと切ってもかなり快適に眠れる(就寝中つけっぱなしはやめたほうがいいと僕は思ってる)。
子どもが寝たあと、大人は焚き火の前で1時間だけ“ごほうびタイム”を作る。ホットワインでもノンアルココアでもいいから、「今日のベストシーン」を夫婦で喋る時間を10分でも取れると、キャンプの満足度がグンと上がるよ。 - 2日目 朝|“映え朝ごはん”よりも、スムーズ撤収を優先
インスタで見るようなホットサンドメーカー総動員の朝ごはんも楽しいけど、冬のファミキャンでは、パン+スープ+ホットミルクくらいのシンプル構成のほうが結果的に幸せになりやすい。
県民の森なら、テントを少し乾かしている間に「冒険の森」アスレチックや散策路を軽く歩いて、子どものエネルギーを発散させてから帰路へ。
帰りの車で寝てくれるので、大人も少しホッとできるはず。
ファミリーの冬キャンプでいちばん大事なのは、「もう一回行きたい」と誰かが口にしてくれるかどうか。
そのためには、“攻めの一泊”じゃなくて、“ぬくぬくの一泊”を丁寧に組み立てるのがコツだと思ってる。
モデルプランについてのよくある質問(風間 陸が友だちに答える感じで)
Q. ソロで行くなら、ながさき県民の森とFUN BASE KAWATANA、どっちが先がいい?
A. 個人的なおすすめ順は、①県民の森 → ②FUN BASE(海)かな。
- 県民の森:森に守られていて風がマイルド。設備も高規格寄りで、冬キャンプの「基礎練習」にちょうどいい。
- FUN BASE:海の抜け感が最高なぶん、風の影響も受けやすい。ここは「風と仲良くなる第二ステップ」として攻めてほしいフィールド。
いきなり海から入って「風こわ…」で終わっちゃうともったいないから、段階を踏んだほうが楽しめると思う。
Q. ファミリーで冬キャンプデビューするなら、何月くらいがいい?
A. 初チャレンジなら、「12月前半 or 2月末〜3月頭」くらいが無難かな、というのが僕の感覚。
- 1〜2月のど真ん中は、放射冷却がキツい&路面状況が読みにくい日もある
- 11月〜12月頭は冷え込むけど、まだ「笑って耐えられる寒さ」な日が多い
もちろん、その年の気温次第だから、出発前に気象庁の週間予報と、キャンプ場のInstagramなどで「最近の冷え具合」をチェックしておくと安心だよ。
Q. モデルプラン通りに動けなかったら失敗?
A. 全然そんなことなくて、むしろ「その日のコンディションで柔軟にいじる前提」でいてほしい。
たとえば、
- 風が強すぎて焚き火をあきらめた → テントの中でカードゲーム大会に切り替え
- 子どもが早く寝ちゃった → 夜の温泉を翌朝にスライド
みたいな「現地アレンジ」込みでキャンプだと思ってる。
このモデルプランはあくまで“地図”みたいなもので、実際に歩くルートは、あなたとその日の風次第で変えてOKだよ。
長崎の冬キャンプ持ち物チェックリスト

最後に、僕が実際に長崎で冬キャンプするときに使っている「リアル版チェックリスト」をまとめておくね。
正直ここに挙げるものを一通り押さえておけば、長崎エリアの冬キャンプならかなり安心して戦えるはず。印刷してチェックボックスつけてもいいし、スマホのメモにコピペしてもOK。
基本装備(まずはここから。忘れるとキャンプが始まらないゾーン)
- テント一式(ペグ・ガイロープ込み+予備ペグ数本)
→ 風の話をずっとしてきたけど、結局ペグとガイロープの数&質が安心度を決める。
・ペグは30cm級の鍛造 or スチールをメインに(プラペグだけはやめておこう)。
・ガイロープは「メーカー推奨本数+予備2〜4本」が理想。 - グランドシート・インナーマット
→ 地面からの湿気&冷気をカットする“フロアの防寒”。
グランドシートは純正じゃなくてもOKだけど、テントより一回り小さくなるようにたたんで使うと、雨の日に水がたまらなくて済む。 - タープ(ただし強風予報なら立てない判断もセットで)
→ 冬は「タープを張る技術」より「張らない勇気」のほうが大事な日もある。
風予報を見て「今日はやめとこ」と判断できるようにしておこう。 - テーブル・チェア
→ 椅子は座面が低すぎないもののほうが、冬場は立ち座りで体が温まりやすい。
ローチェアは快適だけど、冷えやすい人はミドル〜少し高めも選択肢に入れてほしい。 - ランタン(メイン+サブ)・ヘッドライト・予備電池
→ 冬は日没が早くて「16時過ぎたらもう暗い」なんてことも普通。
メインはサイト全体、サブはテーブル周り、ヘッデンはトイレ&夜の設営・撤収用、と役割を分けておくと安心。 - 焚き火台・耐熱シート・火ばさみ・着火剤・ライター/マッチ
→ 多くのキャンプ場で直火NG or 炉付きサイトのみOKだから、焚き火台は必須。
最近は各自治体やキャンプ場で耐熱シートの使用を推奨(半ば必須)しているところも多いので、1枚持っておくとどこでも堂々と焚き火できる。 - クーラーボックス(冬でも必要)
→ 「冬だから要らないでしょ?」って思いがちだけど、生もの・乳製品・調味料の管理には必須。
保冷剤は少なめでOKなので、“冷えすぎ防止”としてタオルでくるむくらいの運用がちょうどいい。 - 調理器具(バーナー・クッカー・ケトル・カトラリー一式)
→ バーナーはOD缶 or 寒冷地対応のCB缶を選ぼう。
普通のCB缶は気温が下がると火力が落ちるので、メーカーが出している「パワーガス」「寒冷地用」シリーズを一本は忍ばせておくと安心。
防寒・寝具(ここをケチると「二度と冬キャンプ行かん…」になります)
- ベースレイヤー(メリノウール/高機能化繊アンダー)
→ 直接肌に触れる“素肌の鎧”。
モンベルなどの公式でも、冬山・冬キャンプ向けとして吸湿速乾+保温性のあるベースレイヤーが推奨されている。
・参考:mont-bell|雪山のレイヤリング - ミドルレイヤー(フリース・中綿ジャケット)
→ 「空気をためて断熱する層」。
フリースは軽くて扱いやすいし、中綿は雨・湿気にも比較的強いので、天候によって選び分ける感じで。 - 防風シェルジャケット・パンツ
→ 長崎の冬キャンプで体感温度を決めるのは風。
シェルは「完全防水レインウェア」でもいいし、「防風性の高いソフトシェル」でもOK。どちらにしても“風を通しにくいこと”が大事。 - ダウンジャケット+難燃エプロン/難燃アウター
→ ダウン単体で焚き火の前に座ると、高確率で穴を開ける(笑)。
難燃素材のエプロンやコットン系アウターを上から羽織って、ダウンを火の粉から守る運用がおすすめ。 - ニット帽・ネックウォーマー・手袋(防風)
→ 体感温度を一気に変えるのがこの3つ。
頭・首・手首といった「血管が表面に近い場所」を温めると、ぐっと楽になる。 - 厚手ソックス+予備ソックス
→ 足先が冷えると一気に戦意喪失するので、濡れたとき用に最低一足は予備を。
夜用に「寝るときだけ履くふかふかソックス」を用意すると、寝袋に入る楽しみが増える。 - 冬用寝袋(快適温度0〜−5℃クラスが目安)
→ 長崎沿岸のキャンプ場なら、快適0℃〜−5℃くらいの3〜4シーズンシュラフが一つの基準。
メーカー表記はあくまで目安なので、「寒がりならワンランク下げて考える」くらいがちょうどいい。 - マット2枚(クローズドセル+エア/インフレータブル)
→ 何度も書いてるけど、冬は「寝袋よりマット」。
クローズドセル(銀マット等)+R値4〜5クラスのインフレータブルを重ねると、体感がほんとに別世界になる。 - インナーシュラフ・ブランケット
→ 「今日はちょっと冷えそうだな」という夜の保険。
シュラフの中に入れるシーツ型のインナーや、外側からかけるブランケットが一枚あると、温度調整がしやすい。 - 湯たんぽ・カイロ(低温やけどに注意)
→ 個人的に冬キャンプの三種の神器の一つ。
ただし、湯たんぽはタオルや専用カバーで包んで、足元に置くくらいがちょうどいい。カイロも直接肌に貼らない、これ徹底。
安全・健康・その他(ここを甘く見ると笑えないトラブルになります)
- 一酸化炭素チェッカー
→ ストーブや燃焼系ギアを使う人はマジで必須。
スノーピークの一酸化炭素チェッカーの注意書きでも、「正しい使い方をしないと危険」とかなり強い表現で書かれているくらい、扱いには注意が必要。
・参考:スノーピーク一酸化炭素チェッカー解説 - 救急セット(常備薬・絆創膏・鎮痛薬など)
→ キャンプ場の売店では揃わないことも多いので、自分と家族の体質に合った薬を小分けで持っていこう。
特に冬は頭痛薬(寒さ・肩こり)と胃薬(食べすぎ・飲みすぎ)あたりが出番多め。 - 防水グローブ(設営・撤収用)
→ ペグ抜き・ロープの結び直し・濡れたテントの撤収…素手だと一気に冷える作業ばかり。
厚手の防寒グローブとは別に、多少汚れてもいい作業用グローブがあると心が楽。 - レインウェア(防水・防風兼用)
→ 雨が降っていなくても、「最強の防風シェル」としてかなり使える。
長崎は天気の変化が早いことも多いので、上下セットで持っておくと安心感が段違い。 - 予備のバッテリー・モバイルバッテリー
→ 冬はバッテリーの減りが速い。
スマホ・ヘッデン・ランタン・一酸化炭素チェッカーなど、電池に頼っているギアが多いほど、「モバイルバッテリー+乾電池予備」は必須になってくる。 - 車の冬装備(スタッドレス・タイヤチェーン・ブランケット)
→ 長崎市街地は雪が少なくても、雲仙周辺や標高のあるエリアは路面凍結する日もある。
目的地の標高と天気予報を見て、「タイヤどうする?」は事前に判断しておこう。 - 保険証のコピー・緊急連絡先メモ
→ 普段スマホに入っている情報も、電池が切れた瞬間にただの黒い板になる。
紙のメモに「自分と家族の名前・住所・連絡先」「かかりつけ医」「アレルギー情報」くらいを書いておくと、いざというとき心強い。
ここまで揃えておけば、長崎の冬キャンプはもう「無謀な挑戦」じゃなくて「計算されたチャレンジ」になる。
チェックリストとして使うなら、各項目の前に□をつけて、出発前夜に一個ずつ塗りつぶしていくのがおすすめ。あの時間がいちばんワクワクするんだよね。
持ち物チェックについてのよくある質問(風間 陸が友だちに答える感じで)
Q. 正直、このリスト全部そろえるのはキツい…優先順位つけるなら?
A. ぶっちゃけると、冬キャンプの優先順位はこんな感じかな。
- ①寝具(マット2枚+冬用シュラフ)
- ②レイヤリング(ベース・ミドル・シェル)+小物
- ③灯り(ランタン+ヘッデン)と火まわり
- ④その他の快適装備(テーブル・チェア・クーラー等)
「ちょっと不便」くらいなら笑い話になるけど、「寒くて眠れない」「暗くて危ない」は笑えないから、このあたりだけは優先してほしい。
Q. 一酸化炭素チェッカーってやっぱり必要?持ってないけど…
A. テントやシェルターの中で燃焼系暖房(ストーブ・薪ストーブなど)を使うなら、本気であったほうがいい。
ただし、さっきも書いたとおり「持っていれば無敵」じゃないから、
- そもそも「屋外専用ストーブはテント内で使わない」
- 使う場合もベンチレーションを必ず開ける
- 就寝中は燃焼系暖房を使わない
この3つのルールは別枠で守ってほしい。
Q. ダウン寝袋持ってないんだけど、化繊+毛布でなんとかなる?
A. コンディション次第では「ギリいける」けど、個人的には、
- 化繊シュラフ(3シーズン)
- +インナーシュラフ
- +フリースブランケット
- +マット2枚構成
くらいまでは絶対に積み増ししておいてほしい。
特に長崎でも山側(雲仙方面)に行くなら、一段上の防寒力を持っておいたほうが安心だよ。
Q. 「これ持ってきてよかった!」って毎回思う意外なアイテムある?
A. 僕の中で殿堂入りしてるのは、
- 大きめの洗濯バサミ or クリップ(手袋・タオル・ゴミ袋をテントに止める用)
- 小さめのゴムバンド(マットやグランドシートのまとめ直し用)
- 折りたたみバケツ(薪運び・足洗い・洗い物の一時保管に万能)
あたりかな。どれも地味だけど、現場にあると「うわ、助かった!」ってなる回数が多い小物たち。
チェックリストは、一回行くごとに「今回いらなかったもの」「逆に必要だったもの」を書き足していくと、どんどん“自分専用の型”になっていく。
この記事のリストは、ぜひその叩き台としてガンガンいじって使ってみてほしい。
冬キャンプの安全確認チェック【出発前にここだけは見ておこう】

気象情報・風速のチェック
冬の長崎キャンプは、もう「気温」より「風」が主役だと僕は思ってる。だから出発前は必ず、
- キャンプ場周辺の天気予報(気温・降水・風速)
- 風向き(海からなのか、山から吹き下ろすのか)
この2つをセットで確認してる。チェックに使うのは、まずは鉄板の気象庁公式サイト。地図上で風予報を確認できる「天気分布」や、1週間先までの予報ページをブックマークしておくとめちゃくちゃ便利。
気象庁|天気予報マップ
体感の目安として、僕はざっくりこんなラインを意識してる。
- 3〜5m/s:
焚き火やタープに気をつければ、経験者なら十分対応できるレベル。ソロなら「ちょっと楽しい向かい風」くらい。 - 5〜8m/s:
初心者には正直おすすめしない。タープは「張らない」前提でプランを組むレベル。サイト選びも相当シビアにやる必要がある。 - 8m/s以上:
ベテランでも撤退を本気で視野に入れるべき強風ゾーン。海沿い高台サイトなんて選んだ日には、夜通しテントと綱引きになる。
一度だけ、僕も「最大風速8m/sくらいならいけるっしょ」とナメて大村湾沿いに突っ込んで、夜中ずっとテントのバタつきと格闘したことがある。あのとき学んだのは、
- 迷ったら、行かない勇気を優先していい
- 「風速の数字」は、現場での体感より甘めに見積もらないこと
の2つ。とくに海沿い×冬×高台の3点セットは、数字以上に体感がツラくなることが多いから、出発前の風チェックはほんとにクセにしてほしい。
キャンプ場公式情報・道路状況の確認
もうひとつ、冬に必ず見ておきたいのがキャンプ場の営業情報と道路状況。
たとえば、この記事でも紹介している雲仙 白雲の池キャンプ場。長崎県公式観光サイトや国立公園の案内ページを見ると、
- 雲仙温泉街から徒歩約20分の高原キャンプ場
- 4月上旬〜12月上旬のシーズン営業(冬期はクローズ)
といった情報がきちんと出ている。なので、真冬の1〜2月に「白雲の池で雪中キャンプしよう!」はそもそも選択肢に入らない。
白雲の池キャンプ場|ながさき旅ネット/Discover Nagasaki
一方で、ながさき県民の森キャンプ場は公式サイト・観光サイトともに通年営業と明記されていて、年末年始のごく一部期間を除けば冬も利用OK。オートサイト・バンガロー・常設テントなどタイプもいろいろで、「冬キャンプのベース」にしやすい。
ながさき県民の森|キャンプ場案内
このあたりの情報は、
- キャンプ場の公式サイト
- ながさき旅ネットなどの県公式観光サイト
- 予約サイト(なっぷ・じゃらん等)の最新情報
を組み合わせてチェックしておくのが安心。曖昧なときは、素直に管理棟に電話するのがいちばん確実だよ。
あと、長崎の冬キャンプで地味に大事なのが道路状況。雲仙方面や標高の高いエリアに向かう場合、
- 前日〜当日の道路規制情報・チェーン規制
- 山間部の路面凍結の有無
は絶対に確認しておきたい。
「キャンプ場に着いたけど、帰りに下り坂が凍結して動けない」みたいな状況は、さすがにシャレにならないからね。
自分の経験値と装備で「行かない」選択肢を持つ
Snow Peakの冬キャンプコラムを読んでいても、必ず出てくるのが、
「冬キャンプは装備と知識が揃えば最高だけど、無理は絶対にしないこと」
というメッセージ。シェルター内ストーブの扱い方や、一酸化炭素中毒への注意喚起など、メーカー目線でも「安全>快適」が徹底されているのが伝わってくる。
Snow Peak コラム|From STAFF 冬って、いいな。
さらに、一酸化炭素チェッカーなど「安全を見える化するギア」が公式に出てきているのも、それだけリスクが意識されている証拠だと思う。
僕自身も、冬キャンプは「攻める遊び」じゃなくて、
- 天気・風・路面・メンバーの体調を見て、
- その日の装備と経験値でちゃんとコントロールできる範囲まで攻める遊び
だと思ってる。
正直、出発前に天気予報を見ていて、
- 風速が予想より上がりそう
- 雨+強風のコンボになりそう
- 冷え込みが予想をかなり超えてきた
みたいなときは、僕も普通に「今回はやめとくか…」って引き返すことがある。車の中でコンビニコーヒー飲みながら次に行くキャンプ場を調べる時間も、それはそれで嫌いじゃない。
大事なのは、
- キャンプには「撤退する自由」がいつでもあるってことを忘れないこと
- 「無理して行って、現地でヒヤヒヤ」は楽しくないし、記憶にも残りづらい
ってことかな。
風に挑むんじゃなくて、風と対話する。
その対話の一つとして、「今日は話をしない(=行かない)」って選択肢も、ちゃんと手元に置いておいてほしい。
冬キャンプの安全チェックについてのよくある質問(風間 陸が友だちに答える感じで)
Q. 風速5〜6m/sくらいって、実際どのぐらいの体感?行っても大丈夫?
A. これはね、「場所とレイアウト次第で天国にも地獄にもなる数字」だと思ってる。
- 森の中のサイト(ながさき県民の森みたいなロケーション)
→ 木が風を分散してくれるから、ちゃんと設営すればまだ十分楽しめる。 - 海沿いの高台サイト(四本堂公園の上段とか)
→ 同じ5〜6m/sでも、体感は「もっと吹いてない?」ってレベルになることもある。
初心者さんがいきなり海沿いで5〜6m/sは、正直おすすめしない。僕だったら、
- 冬デビューは森サイト(県民の森など)で3〜5m/sくらいを狙う
- 慣れてきたら、晴れ&風弱めの日に海キャンプへステップアップ
って段階を踏むかな。
Q. 雨+風の予報の日は、どう判断してる?
A. 僕の基準はけっこうシンプルで、
- 「横殴りの雨になりそう」なら、基本やめる
って決めてる。
縦に落ちる雨だけなら、タープやシェルターでなんとかなる。でも風をともなった雨は、
- タープやテントのフライのバタつきがエグくなる
- 前室に吹き込んで、ギアが全部じわじわ濡れていく
- 精神的ダメージがデカい(笑)
っていう三重苦になるんだよね。
「ちょっとでも不安が残る雨風コンボ」の日は、思いきって日程をずらしたほうが、トータルで見たときにキャンプがもっと好きになれると思う。
Q. 子連れ・初心者が「これは中止したほうがいい」って条件ある?
A. 僕ならこういう条件が揃ったら、かなり中止寄りで考える。
- 最大風速が7〜8m/s以上の予報
- 気温が0℃前後+風ありで、なおかつ雨の可能性もある
- 山間部で路面凍結の可能性が出ている
どれか一つなら装備と経験次第でカバーできるけど、2つ以上重なってきたら「次回に回そう」ってサインだと思ってる。
初めての冬キャンプで「もう二度と行きたくない…」ってなっちゃうと本当にもったいないからね。
Q. 出発直前に中止を決めるのってアリ?なんか負けた気がして…
A. むしろ「よくぞ決めた!」ってハイタッチしたいレベルでアリだと思う。
キャンプって、山登りとかと違って「行かない自由」がめちゃくちゃ残されてる遊びなんだよね。
僕も何度か、
- 前夜までは行く気満々だった
- 朝になって風予報が悪化していた
- コーヒー飲みながら1時間悩んで、「よし、今日はやめよ」
って中止にしたことがあるけど、その判断を後悔したことは一度もない。
その代わり、その日は家のストーブ前で地図やキャンプ場のサイトを眺めながら、「次はどこに張ろうかな」ってニヤニヤしてる。これも立派なキャンプ時間だと思ってるよ。
まとめ|風と火と湯けむり。長崎の冬キャンプでしか味わえない時間
ここまで読んでくれて、本当にありがとう。もう頭の中に、長崎の冬キャンプのイメージがだいぶ出来てきてるんじゃないかな。
あらためて振り返ると、長崎の冬キャンプってやっぱりやさしくはないフィールドなんだよね。
大村湾沿いのサイトで、夜になった途端に風のスイッチが入ってテントがバタついたり、雲仙の高原で「平地より3〜5℃低い世界」に身体ごと放り込まれたり。
でも、そのぶん「整えた時間」の濃さがエグい。
レイヤリングを考えて、マットを二重にして、風向きを見ながらテントを立てて、ガイロープを一本ずつ張って、一酸化炭素チェッカーの位置まで気にする。
こうやって一つひとつ積み上げていった先で見る焚き火は、もはやただの炎じゃなくて、
「今日ここまでたどり着いた自分へのご褒美」
みたいに見えてくるんだよね。
そこに温泉が加わると、もう反則級の気持ちよさになる。
雲仙の硫黄泉でも、小浜温泉の橘湾ビューでも、川棚「しおさいの湯」の塩泉でもいい。公式サイトを見てるだけでも「これは冬に入りたい」と思わせてくる湯処ばかりだ。
・雲仙観光局 Find UNZEN:https://www.unzen.org/
・小浜温泉旅館組合:https://obama.or.jp/
・川棚大崎温泉 しおさいの湯:https://shiosai.kankou-kawatana.jp/
テントを出て車で数分〜十数分。湯けむりの立つ浴場に入って、熱めのお湯に肩まで沈む。
指先のかじかみだけじゃなくて、一日中「風とどう付き合うか」を考えていた頭の中まで、じわ〜っとほぐれていく感覚がある。
湯上がりの頬が少しピンク色になった状態で、キャンプ場に戻る。
まだ冷たいけど、さっきまでよりちょっとやさしく感じる空気。
その中で焚き火に再点火して、マグカップに熱いスープやホットウイスキーを注ぐ。
「うん、今日はちゃんとやり切ったな」と思えるのは、だいたいこの瞬間だ。
長崎の冬は、「過酷さ」と「やさしさ」がほんとに紙一重で隣り合ってる季節だと思う。
- 風を読まずに行けば、ただただツラいキャンプになるかもしれない
- でも、準備と判断を重ねていけば、「こんな時間があったんだ」と驚くような一夜になる
その真ん中に立っているのが、これを読んでくれているあなた自身なんだよね。
この記事で紹介してきたキャンプ場や情報源も、どれもちゃんと現場に根ざした公式ソースがある場所ばかりだ。
・ながさき県民の森(通年営業×森のベースキャンプ):https://n-kenmori.jp/
・FUN BASE KAWATANA camp field(旧・大崎オートキャンプ場):https://www.nap-camp.com/nagasaki/12164
・四本堂公園キャンプ場(大村湾ビューの海キャンプ):https://s-gm.jp/pages/18/
・白雲の池キャンプ場(雲仙の高原キャンプ):https://www.nagasaki-tabinet.com/guide/530
出発前には、こうした公式サイト+気象庁の天気予報をセットで確認して、
- 今日の風と気温で、本当に自分の装備と経験でいけるか?
- ルート上の道路状況は大丈夫そうか?
を一度冷静にジャッジしてみてほしい。
気象庁の天気マップは、長崎エリアの風予報を見る意味でもめちゃくちゃ頼りになる。
・気象庁 天気予報マップ:https://www.jma.go.jp/bosai/map.html#contents=forecast
もしそこで、
- 「うーん、ちょっと今回は条件がキツいな」
と感じたら、その判断も含めてちゃんと“冬キャンプ力”が上がっている証拠だと思ってほしい。
行かない判断ができる人ほど、長く安全にアウトドアを楽しんでいけるからね。
ここまで一緒に妄想してきた長崎の冬キャンプ、どこか一つでも「ここ行ってみたいな」「このプランやってみたいな」と思えるものがあったら、もう半分は成功だと思ってる。
次の休みは、長崎の風の音を聞きに行こう。
そのときは、この記事をまた開いて、チェックリストと一緒にニヤニヤしながら準備してもらえたら嬉しい。
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情報ソース・参考リンク一覧
この記事で紹介している内容は、僕の実体験に公的機関・公式サイト・専門メディアの情報を重ねて整理したものです。実際に出かけるときは、必ずリンク先で最新の公式情報をチェックしてから計画を立ててください。
- 長崎のキャンプ場&冬キャンプ向きフィールド
・NAP CAMP「冬キャンプにもってこいのキャンプ場~長崎~」
┗ 長崎エリアの「通年営業」「AC電源あり」など、冬キャンプ向き条件で絞り込まれたキャンプ場特集。この記事で紹介したキャンプ場を選ぶ際のベース情報にしています。・NAP CAMP「長崎のお風呂(立ち寄り温泉)キャンプ場」
┗ キャンプ場と温泉の距離感を把握するのに便利な一覧。「キャンプ場から車で何分くらいか」の目安をつかむのに役立ちます。 - 気温・風速などの気象データ
・気象庁「過去の気象データ検索」
┗ 長崎市や雲仙周辺の冬季の平均気温・最低気温・風速を確認する際に参照しています。「平地の7〜8℃が、高原や海沿いでどう体感が変わるか」を考えるベースとして使用。
・あわせて、出発前の最新の天気予報・風予報は気象庁の天気マップからチェックするのがおすすめです。
┗ 気象庁|天気予報マップ - キャンプ場公式サイト・観光公式情報
・ながさき県民の森 公式サイト
┗ 通年営業の森のキャンプ場。オートサイトの設備(AC電源・水道・テーブル・ベンチなど)や、アスレチック・天文台など場内施設の最新情報を確認するのに使っています。・白雲の池キャンプ場|ながさき旅ネット(長崎県公式観光サイト)
┗ 雲仙エリアの高原キャンプ場。営業期間(おおむね4月上旬〜12月上旬)やロケーションの概要を確認するために参照。冬季クローズのシーズン営業なので、最新の営業日程は必ずチェックを。・雲仙温泉観光協会公式サイト(Find UNZEN)
┗ 雲仙温泉街全体の情報源。白雲の池キャンプ場と組み合わせる共同浴場・日帰り温泉・周辺散策情報の確認に使用。・西海市立 四本堂公園 公式案内
┗ 大村湾を望む公園キャンプ場の概要・園内マップ・キャンプサイトの基本情報はこちらで確認。直火ができる炉付きサイトの有無なども、最新のルールをチェックするのに活用しています。・川棚町観光サイト
┗ FUN BASE KAWATANA camp field(旧・大崎オートキャンプ場)周辺の観光情報・大崎半島エリア全体の案内。大崎温泉 しおさいの湯との組み合わせを考えるときのベース情報です。・FUN BASE KAWATANA camp field 施設詳細:
┗ https://www.nap-camp.com/nagasaki/12164 - 温泉・スパ施設の公式情報
・川棚大崎温泉 しおさいの湯|公式サイト
┗ FUN BASE KAWATANAとセットで利用しやすい日帰り温泉。営業時間・定休日・料金・泉質・歩行浴の案内などを確認する際に参照しています。・小浜温泉・雲仙温泉など、本文中で触れた温泉地についても、それぞれ旅館組合・観光協会の公式サイトをもとに位置関係や特徴を整理しています。
┗ 小浜温泉旅館組合:https://obama.or.jp/ - 防寒・レイヤリング・冬キャンプの考え方
・mont-bell 公式サイト
┗ 登山・雪山装備のレイヤリング解説をもとに、ベースレイヤー/ミドルレイヤー/アウターの考え方や、冬場の汗冷え対策について整理しています。・Snow Peak 公式サイト
┗ 冬キャンプにおけるシェルター運用・ストーブ使用時の換気・一酸化炭素対策など、「安全第一」の視点を確認するために参照。スタッフコラムや取扱説明書の注意書きは、実際のリスクをイメージするうえでとても参考になります。
※上記リンクは執筆時点で確認したもので、営業期間・料金・予約方法・利用ルール・道路状況・天候は変更される可能性があります。必ずお出かけ前に、各キャンプ場・温泉・自治体の最新の公式情報をチェックしてからプランを組んでください。


