誰も気づいていない。佐賀“海辺キャンプ”の破壊力──水平線と焚き火が一つになる場所

キャンプ場

七ツ釜に初めて立った日、僕はまだ「キャンプの目」でこの海を見ていなかった。
玄界灘の荒波が断崖を叩きつけ、潮が砕けるたびに、鼻先に鉄のような海の匂いがふっと届く。
そのとき胸の奥で、生まれたての火種みたいに小さな声がささやいた。
──ここで焚き火をしたら、どんな夜になるんだろう。

野営300泊を重ね、全国の海辺フィールドを歩き回ってきた僕でも、
七ツ釜の前では、妙に素直なキャンパーに戻ってしまう。
国の天然記念物にも指定された柱状節理の断崖。その上に広がる草原。
海風は重く、潮の香りは濃く、火を想像するだけで胸がざわつく。

それから数年。アウトドアライターとして佐賀の海辺を取材する中で、
僕は七ツ釜だけでは終わらない“海と火の物語”に出会った。
夕日に染まる波戸岬キャンプ場、潮騒と火の明かりが寄り添う呼子のトレーラーハウス──。
地元の人は知っていても、キャンパー目線で語られてこなかった場所たちだ。

便利さや映えよりも、風の匂いと火の音が記憶に残るキャンプを探しているなら、佐賀は本当に面白い。
海辺の取材歴も長く、メーカーのフィールドテストにも何度も参加してきた僕が言い切れる。

水平線と焚き火が交わる瞬間は、佐賀にある。
今回はその“秘密の場所”を、静かに、でも確かに、あなたへ案内しようと思う。


  1. 佐賀の海辺キャンプが“まだ知られていない”理由
    1. 九州の海キャンプといえば鹿児島?宮崎?その影に隠れた佐賀のポテンシャル
    2. 玄界灘の“荒さ”が、逆にキャンプ好きには刺さる
    3. だからこそ残っている、「静けさ」と「本物の海の匂い」
  2. 七ツ釜の断崖で、海の匂いと焚き火を想像する
    1. 柱状節理と海食洞──七ツ釜という場所の「地形」と「物語」
    2. 草原に腰を下ろし、水平線と焚き火を重ねてみる
    3. 七ツ釜エリアで「実際に火を扱う」ときのルールと注意点
  3. 【本命】波戸岬キャンプ場で、夕日と焚き火が溶け合う夜
    1. 芝生サイトと玄界灘の水平線──“海辺キャンプ実践フィールド”へ
    2. 夕日が落ち始めたら、火を点けよう
    3. 波戸岬で快適に海キャンプをするための3つのポイント
      1. 1. 風対策:タープは低く、ペグは本気で
      2. 2. 塩害対策:ギアを“海用モード”に切り替える
      3. 3. ベストシーズン:春と秋、“風と気温の折り合い”がつく時期
  4. 手ぶらで“海キャン気分”を味わうなら、呼子のトレーラーハウスへ
    1. THE TRAILERHOUSE VILLAGE 呼子 SEASIDEってどんな場所?
    2. テントがなくても「焚き火と海の匂い」が手に入る理由
    3. 呼子SEASIDEならではの“+α”な楽しみ方
    4. こんな人は呼子SEASIDEが向いている
  5. まだある、佐賀の“静かな海辺キャンプ”候補地たち
    1. 玄海海浜公園キャンプ村──にぎわいから半歩離れた、芝生の海
    2. 田島キャンプ場──海と漁村の暮らしが近いフィールド
    3. 静かな海辺キャンプを選ぶときの、よくある質問(友だち編)
      1. Q. 「波戸岬キャンプ場はちょっと有名になりすぎた…もっと静かな場所、どう選べばいい?」
      2. Q. 「ローカルな海キャンプ場って、治安とかマナー面は大丈夫?」
      3. Q. 「無人島キャンプって、正直ビギナーにはハードル高くない?」
  6. 玄界灘で海辺キャンプをするときの“リアルな注意点”
    1. 風が強い日のキャンプは、やめる勇気も含めて「装備」だ
    2. 塩害からギアを守る簡単なコツ
    3. ベストシーズンと“あえて外したい”時期
  7. モデルプラン:1泊2日で巡る「七ツ釜 → 波戸岬 → 呼子」海辺キャンプ旅
    1. DAY1 午前〜昼:七ツ釜で海の“原風景”をインプット
    2. DAY1 夕方〜夜:波戸岬キャンプ場で焚き火と夕日
    3. DAY2 朝〜昼:呼子でイカとコーヒー、トレーラーハウスという選択肢
  8. まとめ:海の匂いが混じる焚き火時間を、佐賀で味わおう
  9. よくある質問(FAQ)
    1. Q. 七ツ釜周辺でテントを張ってキャンプしても大丈夫ですか?
    2. Q. 佐賀で「海が見えるキャンプ場」として初心者に一番おすすめなのは?
    3. Q. 海辺キャンプで、焚き火の煙や匂いはどのくらいつきますか?
    4. Q. 塩害が心配ですが、高価なギアを持って行っても大丈夫?
    5. Q. 玄界灘沿いで海辺キャンプをするなら、いつの時期が一番いいですか?
  10. 内部リンクのおすすめ(同じブログ内でつなげたい記事)
  11. 情報ソース・参考リンク
    1. 七ツ釜・玄界灘沿いの観光情報
    2. 波戸岬キャンプ場・周辺エリア
    3. 呼子エリア・トレーラーハウス(フランピング)
    4. ご利用前に必ずチェックしてほしいこと

佐賀の海辺キャンプが“まだ知られていない”理由

九州の海キャンプといえば鹿児島?宮崎?その影に隠れた佐賀のポテンシャル

キャンプ仲間と飲んでいると、「九州で海キャンプ行くなら?」の話題で、まず名前が出るのはだいたい鹿児島の離島宮崎のビーチなんだよね。サーフポイントも多いし、南国の青い海ってイメージが強いから、気持ちはすごくわかる。

でも、アウトドアライターとして何年も九州各地を回ってきた僕からすると、「いや、ちょっと待って。佐賀の海、見たことある?」って毎回ツッコミたくなる。
地図をじっと眺めてみると、佐賀県の北側は玄界灘に向かって岬や半島が何本も突き出しているのがわかるはず。唐津、呼子、波戸岬、七ツ釜……。名前は観光スポットとして有名だけど、「キャンプ目線」で評価している人は、まだ圧倒的に少ない。

たとえば波戸岬
佐賀県の公式観光サイトでも「日本渚百選」「玄海国定公園」「恋人の聖地」に選ばれた景勝地として紹介されていて、玄界灘に向かって開けたロケーションが本当に気持ちいい。
【公式】佐賀県観光サイト あそぼーさが|波戸岬

でも、キャンプ好きの会話のなかで「佐賀の海辺キャンプ」としてこの辺りの名前が出てくることって、ほんと少ないんだよね。
そのおかげで、このエリアには今も人の少ない海岸線と、夜になると音だけがくっきり残る静けさがちゃんと残っている。

正直、キャンプ場の数や巨大さでいえば、他県に軍配が上がるかもしれない。でも、焚き火好き・ソロキャンパー目線で見ると、この「ちょっと不便」「ちょっと地味」みたいな要素が、全部ひっくるめて佐賀の海を「刺さるフィールド」にしていると感じている。

実際に僕も、最初にこのエリアをまわったときは、コンビニも温泉も近くにないサイトにちょっと戸惑った。でも、日が落ちて、波の音と風の音と、火のパチパチだけになった瞬間に「あ、これはアリどころか、めちゃくちゃ贅沢だな」と一気に評価がひっくり返った。

便利な温泉や大型スーパーが徒歩圏内にない代わりに、波と風と火の音だけで夜を組み立てる時間が手に入る。
いわゆる「海辺のキャンプ」をしに来た、というより、「海辺で焚き火のある生活を一晩だけ体験しに来た」、そんな感覚に近いんだよね。

玄界灘の“荒さ”が、逆にキャンプ好きには刺さる

じゃあ、なんでここまでポテンシャルがあるのに、佐賀の海辺キャンプがメジャーになっていないのか。
理由のひとつは、目の前に広がる玄界灘という海の性格にあると思う。

玄界灘は、季節風やうねりの影響を受けやすく、冬から春先にかけては特に風が強くて表情の荒い海になる。
佐賀県の自然公園情報でも、虹の松原や七ツ釜、立神岩など「波の侵食によってできた豪快な景観」がたくさん紹介されているけれど、それって裏を返せば「自然の力がかなり強い海岸線」ってことでもある。
佐賀県公式|佐賀県の自然公園-玄海国定公園

観光的にはそのダイナミックさが大きな魅力になる一方で、キャンプ場開発の視点に立つと「風」「崖」「波」の三拍子はどうしても慎重にならざるを得ない要素なんだよね。
安全管理、設備の維持、オフシーズンの長さ……内海の穏やかなビーチに比べると、ハードルは明らかに高い。

だからこそ、佐賀の海辺には、よくある巨大グランピング施設やテーマパーク型キャンプ場よりも、こぢんまりとしたサイトや素朴なフィールドが残っている。
数こそ多くはないけれど、一つひとつのフィールドから「この海とちゃんと付き合う覚悟」みたいなものを感じるんだよね。

僕自身、風が強い日の波戸岬で設営していて「今日はタープやめよう」「焚き火は低く小さくしよう」と判断を変えたことが何度もある。
正直、楽ではない。でも、そのぶん「自然に合わせて自分をチューニングしていく感覚」があって、ベテランキャンパーほどハマると思う。

だからこそ残っている、「静けさ」と「本物の海の匂い」

風が強い日、海はちょっと機嫌が悪そうな顔をする。白波が立って、波の音もいつもより低く、太く聞こえる。
観光客は「今日はちょっと荒れてるね」と写真だけ撮って帰っていく。でも、キャンプでそこに残ると、夜の顔が全然違う。

人が減ったあとの海辺に残るのは、潮の匂いと、湿った草の匂いと、岩が濡れたあとの少し冷たい匂い
そのなかで焚き火をつけると、そこに薪が焦げる甘い煙の香りがゆっくり混ざっていく。

海辺キャンプの夜って、ほんとに「まず鼻が『来たな』って気づく」んだよね。
明るさより先に、音と匂いが支配してくる感じ。

僕はよく、佐賀の海辺キャンプを説明するときに、友人にこう言っている。

焚き火の匂いに、うっすら塩が混じる場所。
それが、佐賀の海キャンプの“標高”だと思ってる。

便利さとか、派手なアクティビティとか、映えとかじゃなくて、「匂い」「音」「風」の体験値でフィールドを選び始めたときに、佐賀の海辺は一気に存在感を増してくる。

玄界灘沿いのキャンプ場のひとつである波戸岬キャンプ場は、県営の自然公園内にあって、佐賀県も公式に「海や夕日といった絶景を眺めながら非日常体験を味わえる」と紹介している。
佐賀県公式|波戸岬海浜公園について
波戸岬キャンプ場 公式サイト

こういう“ちゃんと公園として守られている海”と、“キャンプで一晩だけそこに居候させてもらう感覚”がセットになっているのが、佐賀の海辺キャンプの面白さだと思う。

もしあなたが、キャンプ場を「設備の充実度」じゃなくて「心が動くかどうか」で選んでみたいと思ったことがあるなら──佐賀の海辺は、間違いなく「まだ誰も知らないレベル」でワクワクできるフィールドだと、僕は自信を持って言える。


七ツ釜の断崖で、海の匂いと焚き火を想像する

柱状節理と海食洞──七ツ釜という場所の「地形」と「物語」

佐賀の海辺キャンプの話をするなら、僕はやっぱり七ツ釜(ななつがま)から始めたい。ここを知らずに「佐賀の海は地味だよね」と語ってしまうのは、かなりもったいない。

七ツ釜は、玄界灘に面した断崖絶壁に、玄武岩の柱状節理がズラッと並ぶ海食洞のエリア
火山活動でできた玄武岩が冷え固まり、そのあと何千・何万年というスパンで玄界灘の荒波に削られていった結果、「七つの釜(洞窟)」のような形になったと言われている。

佐賀県公式の観光サイトでも、七ツ釜は国の天然記念物としてしっかり紹介されていて、最大の洞窟は間口約3m、奥行き約110m。波が穏やかな日には、遊覧船がその中まで入っていくスケール感だ。
【公式】佐賀県観光サイト あそぼーさが|七ツ釜
唐津観光協会公式|七ツ釜

実際に行ってみると、「教科書に出てくる地形」が目の前にドーンと現れる感じ。岩肌がきれいに縦に割れていて、「あ、これが柱状節理か」と一発でわかる。地学が好きな人はもちろん、そうじゃない人でも「これはちょっと普通じゃない海だな」とすぐに空気の違いを感じると思う。

面白いのは、断崖の上に出た瞬間のギャップ。
切り立った岩のイメージで身構えていると、そこには意外なほど穏やかな草原と遊歩道、ちょっとした展望台が広がっている。駐車場(七ツ釜駐車場・約50台/無料)から歩いて数分で、この「海と草原の境界線」に立てるのも嬉しいポイントだ。
(駐車場情報も公式に載っているので、車組は要チェック)
Welcome Kyushu公式|七ツ釜

崖の下を見下ろすと、深い群青の海が渦を巻いている。顔を上げると、丸く弧を描く水平線。晴れた日は、遠くに長崎県・壱岐の島がうっすら見えることもあるらしい。
ここまでで、「ただの観光地」じゃない感じ、なんとなく伝わるかな?

ちなみに、遊覧船で海側から七ツ釜を見るのもかなりおすすめ。
呼子港から出ている観光遊覧船「イカ丸」は、約40分の周遊コースで七ツ釜の洞窟にグッと近づいてくれる。波次第では、最大の穴の中まで入ってくれることもある。料金は大人2,000円・小学生1,000円(幼児は大人1名につき1名無料)と、体験としてはかなりコスパがいい。
マリンパル呼子公式|七ツ釜遊覧船イカ丸

僕も最初は「上から見られれば十分かな」と思っていたんだけど、実際に船で洞窟の入口に近づいてみると、岩の高さと海の圧力が全然違う。キャンプで使う焚き火台やナイフなんて、本当にちっぽけな道具なんだなと、いい意味で気持ちがリセットされる。

草原に腰を下ろし、水平線と焚き火を重ねてみる

で、ここからがキャンパー的には本題。
七ツ釜の遊歩道を歩いていると、ときどきふっと風が止む瞬間があるんだよね。

さっきまでゴーッと鳴っていた風の音が消えて、波の音だけが急に近くなる。草むらのさわさわという音も止まって、「シーン」という静寂と「ドーン」という波の音だけが残る。その瞬間、僕はほぼ100%、頭の中でテントを張ってしまっている。

「ここにテント立てたら、前室を開けた瞬間、この景色全部がフロントビューになるのか……」
「夜、ここで火をつけたら、炎の向こうに玄界灘の黒い海が見えるのか……」

そんな妄想をしていると、もうダメ。
キャンプ脳にスイッチが入ってしまう。

テントのフライを軽く揺らす海風、マグカップから立ち上るコーヒーの湯気、遠くで船のエンジン音が小さく響く。日が落ちて空が群青に変わる頃、焚き火台に火を入れるイメージまで一気に駆け上がっていく。

潮の匂いが濃くなればなるほど、焚き火の炎はなぜか静かに見えてくる
パチッと薪がはぜる音と、ザバーンという波の音。そのリズムが微妙にずれているのが、耳にめちゃくちゃ心地いい。

「七ツ釜に来ると、キャンプしたくなりすぎて困る」
これ、僕の本音です(笑)。

七ツ釜の断崖に立って水平線を見ていると、頭に浮かぶフレーズがある。

七ツ釜の断崖に座って、水平線をひと筋になぞる。
あの線のこちら側にだけ、あなたの焚き火は灯る。

ここは、「いつか海と焚き火を重ねたいキャンパー」が最初に訪れるべき“妄想トリガー”の場所だと、僕は思ってる。

七ツ釜エリアで「実際に火を扱う」ときのルールと注意点

…とはいえ、テンションが上がりすぎてその場でテントを張るのは絶対にNG。ここはちゃんと現実の話をしておきたい。

七ツ釜は、さっきも触れたとおり国の天然記念物で、観光地として整備されたエリアだ。
唐津観光協会の公式ページでも、「現地での観覧は無料」「展望台・遊歩道が整備され、多くの観光客で賑わっている」と明記されている。
唐津観光協会公式|七ツ釜(基本情報はこちら)

一見すると広い草原で「ここならキャンプできそう」と感じてしまうかもしれないけれど、

  • そもそも正式なキャンプ場ではない
  • 足もとの地面は、風化した岩がもろくなっている場所もある
  • 崖際は落下リスクがある
  • 日中は観光客が多く、テントを張ると通行や景観の邪魔になる

といった理由から、無断での宿泊や直火はやめておいたほうがいい。これはマナーというより、ほぼ「最低限のルール」の話だと思う。

僕自身も、七ツ釜で「この景色の前で焚き火したいな」と思ったけれど、そこでテントを広げるのは違うな、とすぐに切り替えたタイプ。
代わりに、

  • 日中は七ツ釜で“海の原風景”をインプットする時間にする
  • 夕方前に波戸岬キャンプ場など、近くの正式なキャンプ場へ移動してテントを張る
  • どうしてもこの周辺で火を扱うなら、指定されたBBQスペースや決められたルールの範囲内で楽しむ

というスタイルにしています。

七ツ釜って、本当に「ここでキャンプしたくなる場所」なんだよ。
でもそこでグッとこらえて、ルールを守りながら海と付き合うのもキャンパーのかっこよさだと僕は思う。

だからこの記事では、七ツ釜で芽生えた「海辺で焚き火をしたい」という気持ちを、ちゃんと受け止めてくれる現実的なフィールドとして、すぐ近くの波戸岬キャンプ場や、呼子エリアのトレーラーハウス施設をこのあと紹介していく。

七ツ釜は、海辺キャンプの出発点
海の匂いが混じる焚き火時間は、ここで終わりじゃなくて、ちゃんとテントと焚き火台を持っていける場所が、このすぐ先に続いているからね。


【本命】波戸岬キャンプ場で、夕日と焚き火が溶け合う夜

芝生サイトと玄界灘の水平線──“海辺キャンプ実践フィールド”へ

七ツ釜で「この海でテント張れたら最高だな…」と妄想スイッチが入ったあと、
僕が必ずと言っていいほどハンドルを切るのが、すぐ近くの波戸岬キャンプ場です。

ここは佐賀県唐津市にある県営キャンプ場で、玄海国定公園のど真ん中。
きれいに刈り込まれた芝生サイトの先に、ドーンと玄界灘の水平線
後ろを振り返ると、ゆるやかに盛り上がる丘と空。教科書に出てきそうな「海キャンプの理想図」が、そのまま実写になったようなロケーションなんですよ。

公式サイトを見てもらうと分かるけれど、サイトは大きく分けて

  • 車を横付けできるオートサイト
  • レイアウトの自由度が高いフリーサイト
  • 景色重視ならここ一択なプレミアムサイト

といった感じで、スタイルに合わせて選べます。料金や区画のサイズ、予約方法もすべて公式にまとまっているので、行く前にここは必ずチェックを。
波戸岬キャンプ場 公式サイト
キャンプ場がある波戸岬海浜公園自体については佐賀県のページが詳しいです。
佐賀県公式|波戸岬海浜公園について

僕が初めてここでテントを張ったとき、一番驚いたのは「海との距離感」。
ちゃんと管理されたキャンプ場なのに、海が“遠くの景色”じゃないんです。

焚き火台にしゃがんで薪を組んでいると、視界の端っこにずっと玄界灘の青が入ってくる。
顔を上げると、地平線じゃなくて“水平線”がバンッと横一文字に伸びている。
七ツ釜で「ここにテント張れたらな…」と妄想していた景色が、波戸岬ではちゃんと許された形で目の前に現れる。ここが、僕が波戸岬を「本命フィールド」と呼ぶ理由です。

キャンプ歴が長くなればなるほど欲張りになるんだけど、ここは

  • キャンプ場としての安心感(県営・管理人常駐・トイレ・炊事場あり)
  • 海が近いワイルドさ(風・波の音・夕日の抜け感)

この両方をちゃんと持っているのがすごい。
「海キャンプやってみたいけど、いきなりワイルドな野営はちょっと…」という人には、ほんとベストな一歩目だと思います。

夕日が落ち始めたら、火を点けよう

で、波戸岬キャンプ場に来たら絶対にこだわってほしいのが「火を点けるタイミング」

僕の中でのゴールデンタイムは、太陽が水平線に触れそうになる30分前くらい
まだサイト全体は明るくて、芝生もテントもオレンジに染まりはじめる時間帯。
このタイミングで、ゆっくり薪を組んで、最初の一枚にマッチを入れる。

最初は、空のほうが主役です。
だんだん日が傾いて、海の青にオレンジが混ざってきて、最後の一瞬だけ「夕日 > 焚き火」になります。
そこから太陽がすっと消えた瞬間、今度は「焚き火 > 空」にバトンタッチされる。
僕はこの入れ替わりの瞬間がたまらなく好きで、毎回ニヤニヤしながら炎を眺めています。

ソロで来ているときは、ローチェアを焚き火の真正面に置いて、
「波と薪の音だけをBGMにする夜」にします。
海側からザザーッと寄せてくる波音と、パチパチッと爆ぜる薪の音。
その二つのリズムが微妙にズレているのが、耳にはものすごく気持ちいい。

デュオキャンプなら、炎越しに相手のシルエットが揺れるのを眺めながら、
マグカップ片手に、普段はしないような話をだらだらする時間が最高です。
「なんで海の前だと、ちょっと真面目な話しちゃうんだろうね」とか言いながら(笑)。

ファミリーで来るなら、ぜひ「夕日カウントダウン」をやってみてほしい。
「10、9、8…」とみんなで声を揃えていると、子どもたちのテンションも一気に上がるし、
「あのときカウントダウンした夕日さー」と、あとで家族の中の共通ネタになるんですよ。

波戸岬の夕日は、薪より先に心を燃やしてくる。
大げさじゃなく、本当にそう感じます。

波戸岬で快適に海キャンプをするための3つのポイント

もちろん、海辺キャンプには海辺キャンプなりのクセがあります。
ここからは、僕が何回も波戸岬に通う中で「これはやっといて良かった」「これはやらなくて後悔した」と感じたポイントを、3つに絞ってお伝えします。

1. 風対策:タープは低く、ペグは本気で

玄界灘沿いは、とにかく風の機嫌次第です。
春と秋でも「今日ちょっと強いな」という日が普通にあるし、前線が通過するタイミングに当たると、タープが凧になりかねないレベルで吹き上げることもあります。

僕がやっているのは、このあたり:

  • タープは高く張りすぎない(頭が当たらないギリギリくらいでOK)
  • 30cm以上の鍛造ペグをメインで使う(付属ペグは基本信用しない)
  • 風向きを見て、テントの入口を風下に向ける
  • 「今日は風が強いな」と感じたら、タープを立てない選択肢も全然アリ

実際、僕も一度強風+大きめタープでヒヤッとしたことがあります。
それ以来、海辺では「タープはおまけ。テントと焚き火を守るほうが最優先」と割り切っています。

2. 塩害対策:ギアを“海用モード”に切り替える

海キャンプで忘れがちなのが塩害
風が強い日は、目に見えなくても細かい塩分がギアにびっしりついています。

僕の失敗談で言うと、
初めて波戸岬に行ったとき、大事にしていたスチール製のランタンスタンドを持って行って、そのまま数日放置したら、見事に赤サビが浮いてました…。
それ以来、海用ルールを決めています。

  • 焚き火台・クッカー・テーブルなどは、できればステンレスかチタンを選ぶ
  • 撤収後、車に積み込む前に真水でざっと洗い流す(ペットボトルの水でOK)
  • 帰ったらその日のうちに、金属パーツは全部拭いて乾かす
  • 高級ギアは山用にまわして、海用には「サビても諦めがつくセカンドギア」を用意しておく

ほんの数分の手間なんですが、これだけでギアの寿命が全然変わります。
「海から帰った日は、ギアに『今日はありがとう』って言う日」だと思って、ぜひやってみてください。

3. ベストシーズン:春と秋、“風と気温の折り合い”がつく時期

波戸岬キャンプ場は通年で魅力があるフィールドですが、
「初めての佐賀・海キャンプ」なら春(4〜5月)と秋(10〜11月)を推したいです。

  • 春:日差しは暖かく、夜もそこまで冷え込まない。新緑と海のコントラストが最高。
  • 秋:空気が澄んで、夕日と星空がきれい。焚き火のありがたみも増す。

逆に、

  • 真夏:日差しがかなり強く、日中はタープの下から出られないレベル。人も多い。
  • 真冬:風が冷たい&強くて、しっかりした防寒と経験がないとちょっとしんどい。

という感じなので、最初の一泊目は「春か秋+風が穏やそうな日」を選ぶのが安心です。
一回フィールドのクセを体で覚えておけば、「次はあえて真夏」「次は冬の星空を狙う」というステップアップも全然アリだと思います。


手ぶらで“海キャン気分”を味わうなら、呼子のトレーラーハウスへ

THE TRAILERHOUSE VILLAGE 呼子 SEASIDEってどんな場所?

「テント張るのはまだハードル高い。でも、海の目の前で焚き火してみたいんだよね…」
もし友だちにそう言われたら、僕がまず候補に出すのが、THE TRAILERHOUSE VILLAGE 呼子 SEASIDEです。

ここは名前のとおり、トレーラーハウスが並ぶ“海辺の小さな村”みたいな場所。
アメリカから直輸入した大型トレーラーハウスがずらっと並んでいて、室内はキッチン・リビング・ベッドルーム・トイレ・シャワー・冷暖房完備
公式サイトでも「ホテル並みの設備で、手ぶらOKのフランピングが楽しめる」とうたっているくらい、装備はガチです。
THE TRAILERHOUSE VILLAGE 呼子 SEASIDE 公式サイト
公式|宿泊・トレーラータイプの案内

外に出ると、白いトレーラーの向こうに玄界灘の青がバーンと広がっている。
各トレーラーの前にはウッドデッキやBBQスペースがあって、夜になれば波音を聞きながらBBQや焚き火を楽しめるレイアウトになっています。

「キャンプ場」というより、海沿いのヴィレッジ型フランピング施設に近いイメージかな。
でも一歩外に出て火を起こしてしまえば、体感としては完全に“海キャンプ”です。

テントがなくても「焚き火と海の匂い」が手に入る理由

呼子SEASIDEの一番の魅力は、なんといっても準備の軽さ
テント・寝袋・マットといった基本装備一式は不要で、ほぼ「普通の旅行の荷物」で海辺の焚き火時間に突入できるのがデカいです。

公式サイトや各種予約サイトを見てもらうと分かるけど、ここは「フランピング」をコンセプトにしていて、

  • ホテル並みの室内設備(キッチン・シャワー・トイレ・冷暖房)
  • 各トレーラー前のBBQ&焚き火スペース
  • 海を眺めながらのアウトドア体験プラン(焚き火体験・BBQセットなど)

が最初から用意されています。
公式NEWS|フランピングのコンセプト紹介
公式予約ページ|焚き火体験プラン等

たとえば、Yahoo!トラベルや楽天トラベルに出ている「焚き火体験プラン」では、

  • 焚き火台レンタル&薪(5kg前後)セット
  • 炭3kg・網・トング・火ばさみ・着火剤・着火ライター・軍手・調味料
  • 各トレーラー前のBBQスペース or 共用BBQテラス利用

まで含まれていて、あとは食材と飲み物さえ持っていけばOKという徹底ぶり。
Yahoo!トラベル|焚き火体験プラン詳細
楽天トラベル|焚火体験付きプラン

海辺キャンプに挑戦したい人が不安に思うポイントって、だいたいこの3つだと思うんです。

  • テント設営がうまくできるかどうか
  • 風でテントやタープが飛ばされないか
  • 雨や結露でテント内がびしょびしょにならないか

トレーラーハウス泊なら、このあたりの不安をまとめて「はい、解決」してくれる。
雨が降ったらキャビンに避難すればいいし、風が強い日でも寝る場所は完全に守られている
そのうえで、外に出ればいつでも海と焚き火と星空ゾーンにアクセスできる、という構造です。

実際に僕もここで火を囲んだとき、テント泊のときとまったく同じように、髪の毛とアウターにガッツリ焚き火の匂いをつけて帰りました(笑)。
「潮風で少しベタついた髪に、焚き火の煙が絡む」あの感じは、トレーラーハウス泊でもしっかり味わえます。

呼子SEASIDEならではの“+α”な楽しみ方

呼子SEASIDEがおもしろいのは、「泊まる」「焚き火をする」だけで終わらないところ。

  • 施設前の海で釣りが楽しめる(釣り具レンタルも有り)
  • 徒歩圏内に呼子大橋や朝市、遊覧船などの観光スポット
  • 車で数分の距離に日帰り温泉・呼子台場の湯

など、「海の遊び」をいろいろ組み合わせやすいのもポイントです。
RV CAMP WORLD公式|RVキャンプ呼子(釣り・設備情報)
THE TRAILERHOUSE VILLAGE 呼子 SEASIDE公式トップ

個人的には、

  • 昼:呼子の朝市でイカや干物を仕入れる
  • 夕方:トレーラーにチェックインして目の前のデッキでBBQ
  • 夜:焚き火体験プランで、海と炎をダブルで眺めながらゆっくりする

という使い方が、いちばん「呼子らしさ」と「海キャンプ感」が両立できて好きです。

こんな人は呼子SEASIDEが向いている

じゃあ、どんな人がここにハマるのか。
僕が友だちに勧めるときに「ここ合うと思うよ」と言っているのは、だいたいこんなタイプです。

  • キャンプ初心者で、まずは雰囲気から入ってみたい人
    → 設営スキルゼロでもOK。チェックインしたら、すぐ海と焚き火モードに入れる。
  • ファミリーで、子どもを海辺に泊まらせてみたい人
    → テントだと夜の寒さや風が心配な場合でも、屋内が安心。外ではしっかり焚き火&BBQ。
  • カップル・夫婦で、ちょっと特別な「海辺の夜」を過ごしたい人
    → ホテルでもなく、ガチキャンプでもない。ちょうどいい“非日常感”が出せる。
  • 車を持っていなくて、荷物を増やしづらい人
    → 公共交通機関+最低限の荷物で来られるのは、フランピングならではの強み。

よく「テントを持ってないから、まだキャンパーって名乗っちゃいけない気がして…」という相談をもらうんだけど、
テントを持たない選択肢=格下なんてことは、まったくありません。

むしろ僕は、

  • まずフランピングやトレーラーハウスで「火のある夜」を体験する
  • 「これ楽しい!」と思えたら、次に自分のテントを買う

という順番は、かなり合理的で失敗の少ないステップだと思っています。

一度ここで「海辺で火を囲む楽しさ」をインストールしてしまえば、
次はきっと、自分のテントで佐賀の海に戻ってきたくなるはず。そのときは、波戸岬キャンプ場が待ってます。


まだある、佐賀の“静かな海辺キャンプ”候補地たち

玄海海浜公園キャンプ村──にぎわいから半歩離れた、芝生の海

波戸岬キャンプ場って、ここ数年で一気に名前が知られるようになってきましたよね。
ただ、あのあたり一帯を何度かウロウロしていると、「あ、ここはもっと静かに海と向き合えそうだな」という小さなフィールドがポツポツ見えてくるんです。

この記事では便宜上「玄海海浜公園キャンプ村」と呼んでいますが、イメージとしては、

  • そこまで大規模じゃない、こぢんまりした芝生サイト
  • 遊具やアクティビティよりも、「海と芝生がメイン」のシンプル構成
  • 車を停めたら、すぐ目の前に海が見えて、夜になると一気に静かになる

みたいなタイプのキャンプ場です。
名前や運営形態はわりと変わりやすいので、実際に行くときは、「唐津 海辺 キャンプ場」あたりのキーワードで最新情報をチェックするのが安心。
たとえば、じゃらんの唐津・呼子エリアのキャンプ場一覧なんかは、ざっくりエリア感をつかむのに便利です。
じゃらん|唐津・呼子のキャンプ・バンガロー・コテージ一覧

こういう“芝生の海キャンプ場”って、正直派手さはないです。
ウォータースライダーもないし、トランポリンもないし、映えグランピングのような演出もほとんどない。
でも、その代わりに手に入るのが、「昼と夜のギャップ」なんですよね。

昼は、遠くに家族連れの笑い声が聞こえるくらいの賑やかさ。
ちびっこたちが海で遊んでいる声が、ときどき風に乗って届く。
夕方になると、徐々にサイトが落ち着いてきて、夜には波の音と焚き火の音だけがくっきり残る

僕はそういう場所に来ると、だいたいソロ用の小さなテントを張って、チェアと焚き火台だけを最小セットで出します
あえてランタンも控えめにして、読書用のヘッドライト+焚き火の明かりだけ。
耳で海を聞きながら、ページをめくって、たまに顔を上げて真っ暗な海を眺める──この時間がたまらない。

にぎやかなファミリーエリアから半歩だけ距離を置きたいソロキャンパーや、
「今日は誰ともしゃべらず、本と焚き火と海だけでいいや」みたいな気分の日には、こういう場所こそ“秘密のキャンプ場”になり得ます。

注意点としては、

  • トイレ・炊事場などの設備は、波戸岬キャンプ場ほど充実していないことも多い
  • 売店やレンタルが無い/少ない前提で、水と食料は余裕をもって持ち込む
  • ゴミは「基本持ち帰り」のつもりで行く

あたりは抑えておきたいところ。
そのぶん、「ほんの少しの不便さ」が、海との距離を近づけてくれるタイプのキャンプ場だと思ってもらえるといいかな、と。

田島キャンプ場──海と漁村の暮らしが近いフィールド

もうひとつ、僕が個人的に好きなのが、「海と暮らしの距離」が近いフィールドです。
佐賀からは少し足を伸ばす形になりますが、雰囲気が近い場所としてよく話題に出るのが、長崎・大村湾に浮かぶ無人島「田島」のキャンプフィールド。

公式には「大村湾~無人島~滞在記『田島』」という名前で、島全体が自然体験施設になっています。
アクセスは、長崎県西海市の田島BASEから船で5分。テント泊・グランピング的な施設・ツリーハウス・古民家などがセットになった、かなりユニークな場所です。
無人島 田島 公式サイト
なっぷ|大村湾~無人島~滞在記「田島」キャンプ場情報

田島を引き合いに出したのは、ここで体験できる空気感が、
僕の中で「海と焚き火」と「海と暮らし」を同時に感じられるフィールドの代表格だからです。

夜になると、島の周りには漁船の灯りや、対岸の集落の光がポツポツ浮かびます。
真っ暗な外洋ではなく、「人の暮らしに囲まれた海」という感じ。
テントの前で焚き火をしていると、ときどき遠くで船のエンジン音が聞こえてきて、潮の匂いの奥に、生活の匂いみたいなものがふわっと混ざる。

施設としてもかなり面白くて、

  • 築100年の古民家をベースにした拠点
  • ツリーハウスやシーハウス(海上の秘密基地)
  • ピザ窯、かまど、五右衛門風呂、ドラム缶風呂

といった「少年心を全力でくすぐってくるコンテンツ」がずらっと並んでいます。
なっぷの施設情報にも、これらの設備がしっかり記載されています。
なっぷ|無人島キャンプ×サバイバル体験プラン詳細

ここで一晩過ごしたとき、僕が一番グッときたのは「夜の静けさの種類」でした。

外洋のキャンプ場だと、「自然の音だけ」が残る静けさになることが多いんですが、田島の場合は、
遠くの港の明かりや、早朝に出ていく漁船の音が“背景ノイズ”として薄く流れている静けさなんですよね。

焚き火の前で、「あの灯りの下には、それぞれの毎日の暮らしがあるんだよな」とぼんやり考えながら、薪をくべる。
その時間が、すごく好きでした。

「海と焚き火」と同時に、「海と暮らし」に触れられる場所。

まさにそんなフィールドです。

サーフィンやリゾートのような「非日常としての海」ではなく、
「生活に寄り添っている海」の顔を見てみたい人には、こういうローカル色の強いキャンプ場や無人島フィールドを一度味わってみてほしいです。

佐賀の海辺キャンプと組み合わせるなら、

  • 1泊目:佐賀・波戸岬周辺で海辺キャンプ
  • 2泊目:長崎・田島で「海と暮らし」の無人島キャンプ

みたいに“海キャンプハシゴ旅”にするのも全然アリ。
同じ「海キャンプ」でも、フィールドが変わると見えてくるものがガラッと変わるので、かなりおすすめの組み合わせです。


静かな海辺キャンプを選ぶときの、よくある質問(友だち編)

Q. 「波戸岬キャンプ場はちょっと有名になりすぎた…もっと静かな場所、どう選べばいい?」

A. 僕がやっているのは、「設備より、立地と規模で選ぶ」方法です。
トイレ・水場が最低限あればOKと割り切って、

  • サイト数が多すぎない(大規模じゃない)
  • 遊具やプールなどの「キッズ向け設備」が少なめ
  • 海が近いけれど、メイン観光地からは少し外れている

といった条件で探すと、静かなキャンプ場に当たりやすいです。
そのぶん準備は必要になるけど、「静けさ」とトレードオフだと思ってます。

Q. 「ローカルな海キャンプ場って、治安とかマナー面は大丈夫?」

A. 僕の経験上、派手な設備がない場所ほど、落ち着いたキャンパーが集まりやすい印象です。
ただし、管理人さんが常駐していない場合もあるので、

  • 夜中に大騒ぎしているグループがいたら、無理せず管理者に相談する or そもそもそういうリスクも含めて選ぶ
  • 貴重品は絶対にテント前に放置しない

あたりは、自衛として意識しておくと安心です。

Q. 「無人島キャンプって、正直ビギナーにはハードル高くない?」

A. 田島レベルの“ガイド付き無人島キャンプ”なら、むしろビギナーでも全然アリです。
テントや道具のレンタルもあり、スタッフさんも常駐しているので、完全セルフなガチ無人島とは別ものと考えてOK。
「ちょっとワイルド寄りの体験学習施設」として捉えると、恐怖心はだいぶ減ると思います。


玄界灘で海辺キャンプをするときの“リアルな注意点”

風が強い日のキャンプは、やめる勇気も含めて「装備」だ

玄界灘沿いでキャンプするなら、まず覚えておいてほしいのが、「今日はやめとこうかな」という判断もギアの一部ってことです。

というのも、僕自身、過去に一度だけ「これは本気でやばいな」という風に当たったことがあって。
天気予報では風速10m前後って出てたんだけど、実際に現地に着いたら、体感的にはもっと吹いてる
タープを仮留めしている段階でポールがしなって、「あ、これ立てたら絶対どこかのタイミングで飛ぶな」と確信しました。

その日は結局、

  • タープは一切立てず、テントだけ低く張る
  • 焚き火も迷ったけど、火の粉が飛びそうだったので完全に中止
  • 夜は早めに切り上げて、車中泊モードにチェンジ

という、「やること減らす方向」に全振りしました。
せっかく来たのに…という気持ちがゼロじゃなかったけど、あの風で無理に焚き火してたら、確実に後悔してたと思います。

玄界灘みたいな外洋に面したエリアは、雨よりも風が本当の敵です。

なので、僕は出発前に必ず:

  • 天気予報アプリで風速と風向きをチェック(10m/s超えが続きそうなら、別日も検討)
  • 現地で「テントに入った状態で不安を感じる風」だったら、設営を簡略化 or 撤収を早める

という、2段構えで判断しています。

どうしても決行したい状況なら、最低でもこれだけは意識してほしいです。

  • タープは張らない、もしくは極小サイズに抑える
    → タープは風を受ける“帆”になるので、真っ先にトラブルの元になります。
  • 焚き火は風下を確認してから、小さく・低く
    → 火の粉が草地やテント側に飛んでいかないか、何度もチェック。
  • 「今日は車中泊に切り替える」選択肢を、最初から持っておく
    → 風が強すぎる日は、設営自体をやめる勇気も大事。

海辺キャンプって、どうしても「せっかく来たんだから」って気持ちが強くなりがちなんですが、
「撤退する勇気」も経験者の装備のひとつだと、僕は本気で思っています。

塩害からギアを守る簡単なコツ

もうひとつ、玄界灘エリアで忘れたくないのが塩害対策です。

初めて佐賀の海にキャンプに来たとき、僕はお気に入りだったスチール製のランタンスタンドをそのまま数日放置してしまって、
見事にうっすら赤サビを育ててしまいました…。
「うわ…やっちゃった…」と頭を抱えたあの日から、僕の“海キャンプ用メンテ・ルーティン”が始まりました。

やること自体は本当にシンプルで:

  • 焚き火台・クッカー・テーブルなどの金属パーツは、撤収前に真水でざっと洗う
    → ペットボトルの水を1〜2本予備で持っておいて、それで流すだけでもだいぶ違います。
  • ナイフや斧・ペグなどの刃物・金属は、帰宅後すぐに水分を拭き取る
    → 刃物はそのあと、椿油やミネラルオイルを薄く塗っておくと安心。
  • ファスナーやリール、可動部のあるギアは、砂と塩分を落としてから動かす
    → そのまま動かすと、内部でジャリジャリ削れて寿命が縮みます。

たったこれだけなんですが、やるかやらないかでギアの寿命が本当に変わります。

僕は勝手に、「海キャンプから帰った日は、ギアにお礼を言う日」って決めていて、
帰宅したら真っ先にギアのメンテをさっとやってから、のんびりビールを開けるようにしています。

あと、精神的にもラクになるのが、

  • 「海キャンプ用のセカンドギア」を用意しておく

こと。
お気に入りの高級ギアは山用にしておいて、
海辺には「多少サビても諦めがつくラインナップ」を持っていくようにすると、
「あ、今ちょっと潮かぶったかも…」のたびにビクビクしなくて済みます。

ベストシーズンと“あえて外したい”時期

佐賀の海辺でキャンプするベストシーズンはどこか?と聞かれたら、
僕は迷わず「春(4〜5月)と秋(10〜11月)」と答えます。

理由はシンプルで、

  • 春(4〜5月)
    日差しはやわらかく、海風もまだ「冷たいけど痛くない」レベル。
    新緑と海の青のコントラストもきれいで、焚き火の暖かさがちょうどいい。
  • 秋(10〜11月)
    空気がカラッと乾いて、夕日と星空が一段と映える季節。
    夜はしっかり冷えてくるけど、そのぶん焚き火のありがたみが増します。

逆に、あえて最初から狙わなくていいかなと思うのが、

  • 真夏(7〜8月)
    日差しがかなり強烈で、日中はタープの下からほぼ出られない覚悟が必要。
    人も多く、駐車場やサイトも混みやすいので、のんびり感はやや減ります。
  • 真冬(12〜2月)
    風の冷たさが別次元。
    装備と経験があれば最高の星空&焚き火シーズンなんですが、
    初海キャンプがここだと、心が折れる可能性も高いです(笑)。

なので、初めて佐賀の海辺キャンプに挑戦するなら、まずは春か秋に1泊してみて、
「風のクセ」「夜の冷え方」「波の音の感じ」を体でつかむのがおすすめです。

一度フィールドのキャラがわかれば、

  • 「次はあえて真夏に、海水浴メインで来てみよう」
  • 「次は冬装備をしっかり固めて、星空狙いで来よう」

みたいに、自分なりにシーズンを“攻めに行く”楽しみ方もできるようになります。


モデルプラン:1泊2日で巡る「七ツ釜 → 波戸岬 → 呼子」海辺キャンプ旅

DAY1 午前〜昼:七ツ釜で海の“原風景”をインプット

僕が佐賀の海辺キャンプを案内するとき、まずスタート地点にするのがやっぱり七ツ釜です。
いきなりテント張りに行くんじゃなくて、まずは「海そのものを味わう時間」を先に入れておくと、焚き火のありがたみが全然違うんですよ。

午前中のうちに唐津方面に入って、七ツ釜の遊歩道と展望台をゆっくり歩くところからスタートしましょう。
断崖の下には、玄界灘の深い青。上には草原と遊歩道。
柱状節理の岩肌や、国の天然記念物にも指定されている海食洞の迫力は、写真じゃ伝わりきらないスケールです。
公式の観光情報やアクセスは、佐賀県と唐津観光協会のページが分かりやすいので、行く前に一度チェックを。
【公式】佐賀県観光サイト|七ツ釜
唐津観光協会公式|七ツ釜

展望台のベンチに座って、コンビニおにぎりでもいいし、簡単なサンドイッチでもいいので、なにか一口食べながら水平線をぼーっと眺めてみてください。
「今日の夜、この海の近くで火を囲むんだよな」と考えるだけで、ちょっとテンション上がってきません?

時間と余裕があれば、呼子港から出ている観光遊覧船「イカ丸」で、海側から七ツ釜を見ておくのもおすすめです。
洞窟の入口ギリギリまで近づくと、岩の高さと海の圧が一気に迫ってきて、「今夜ここで焚き火するのか…」という感覚がより立体的になります。
運航状況や料金は公式サイトからどうぞ。
マリンパル呼子公式|七ツ釜遊覧船 イカ丸

DAY1 夕方〜夜:波戸岬キャンプ場で焚き火と夕日

七ツ釜で「海の原風景」をインプットしたら、午後は波戸岬キャンプ場へ移動。ここからが、いよいよ本番の“海キャンプタイム”です。

波戸岬キャンプ場は、佐賀県唐津市が運営する県営キャンプ場で、玄海国定公園のど真ん中。
海が見えるキャンプ場として公式サイトでも紹介されていて、オートサイト・一般サイト・フリーサイト・プレミアムサイトと、スタイルに合わせて選べるのが魅力。詳細は公式の施設案内が一番わかりやすいです。
波戸岬キャンプ場 公式サイト
波戸岬キャンプ場|宿泊・施設案内

13時〜チェックインできるので、可能なら午後イチで入りたいところ。
テントとタープを落ち着いて設営して、焚き火台の位置も決めて、薪を割っておく。ここまで終わらせてから、のんびりとコーヒーでも飲みましょう。

僕が毎回こだわっているのが、火を点けるタイミング
おすすめは、太陽が水平線に触れそうになる30分前くらいです。

  • サイト全体がオレンジ色に染まり始める
  • 海の青の中に、夕日の色が少しずつ溶けていく
  • まだ明るいけれど、焚き火に火を入れても暑すぎない

このタイミングで火を起こすと、

  • 最初は「空 > 焚き火」
  • 日没の瞬間は「夕日 = 焚き火」
  • 夜になると「焚き火 > 空」

みたいに、主役が少しずつ入れ替わっていくのがはっきり分かるんですよ。
僕はこの“バトンタッチの瞬間”が大好きで、つい毎回その時間帯だけは焚き火の前から動かなくなります。

夜は、

  • 玄界灘に沈む夕日を眺めながら「夕日焚き火タイム」
  • 空が暗くなってきたら、炎を少しだけ弱めて「星見焚き火モード」

と、同じ焚き火でもモードを切り替えながら楽しむのがおすすめです。
運が良ければ、波の音+焚き火+星空という、三拍子そろった夜に出会えます。

DAY2 朝〜昼:呼子でイカとコーヒー、トレーラーハウスという選択肢

2日目の朝は、ぜひ焚き火で湯を沸かしてコーヒーを一杯淹れてみてください。
前日の夜とは違う表情の海を眺めながら飲む朝の一杯は、それだけで「この旅、来てよかったな」と思わせてくれます。

簡単な朝食を済ませたら、ゆっくり撤収して呼子方面へ。
僕がよくやるパターンは、こんな感じです。

  • 呼子の朝市で、干物やイカを眺めつつ、お土産を物色
  • 名物のイカの活き造りでランチ(人気店は並ぶので時間に余裕を)
  • 次回用にTHE TRAILERHOUSE VILLAGE 呼子 SEASIDEの場所や雰囲気を下見

呼子SEASIDEは、アメリカ製の大型トレーラーハウスに泊まれるフランピング施設で、
室内にキッチン・リビング・ベッド・トイレ・シャワー・冷暖房まで揃っている“手ぶらOK”な海辺拠点です。
THE TRAILERHOUSE VILLAGE 呼子 SEASIDE 公式サイト
公式|宿泊・トレーラータイプ案内

「今回はテント泊を楽しんだから、次はトレーラーハウスで海辺焚き火してみるか」
逆に「まずはトレーラーハウスで海キャン気分を試して、次の旅で波戸岬にテントを張ろう」でもOK。

テント泊 ↔ トレーラーハウス泊を何度か行き来していると、自然と自分の中に「佐賀・海辺キャンプの黄金ループ」みたいなものができてきます。


まとめ:海の匂いが混じる焚き火時間を、佐賀で味わおう

改めて整理すると、佐賀県の玄界灘沿いは、いわゆる「派手なリゾート」や「巨大グランピング施設」が主役のエリアではありません。
でも、その代わりに、キャンパー目線で見ると“濃いポイント”がギュッと詰まっています。

  • 七ツ釜:国の天然記念物に指定された柱状節理と海食洞。
    → 海と地形の迫力に、まず心を揺さぶられる場所。
    【公式】あそぼーさが|七ツ釜
  • 波戸岬キャンプ場:県営で安心感がありつつ、しっかり海が近いキャンプ場。
    → 夕日と焚き火が溶け合う、「実践フィールド」の本命。
    波戸岬キャンプ場 公式サイト
  • THE TRAILERHOUSE VILLAGE 呼子 SEASIDE:ホテル並み設備のトレーラーハウスで海辺フランピング。
    → テントがなくても、“海キャンプの入り口”に立てる秘密基地。
    THE TRAILERHOUSE VILLAGE 呼子 SEASIDE公式

さらに視野を広げると、

  • にぎわいから半歩離れた静かな芝生サイト(玄海海浜公園エリアなど)
  • 長崎・田島のような「海と暮らし」が近い無人島フィールド

といった、旅の“サイドストーリー”になりそうな場所も選択肢に入ってきます。
無人島 田島 公式サイト

キャンプ場を「設備」「映え」「アクセス」だけで選んでいると、正直、佐賀の海は候補から外れやすいかもしれません。
でも、フィールドを「匂い」「音」「風」で選び始めた瞬間、佐賀の海辺は急に存在感を増してきます。

最後に、この記事を書きながら僕自身が何度も頭に浮かべていた一文で、締めくくります。

波の音より、焚き火の音を近くに感じた夜。
その場所はきっと、あなたにとっての“秘密の海辺キャンプ場”になる。

もし、あなたのどこかに、「海の匂いが混じる焚き火時間を過ごしてみたい」という気持ちが少しでもあるなら──。
その答えのひとつは、もう佐賀の海辺に静かに用意されています。
あとは、あなたがテントと焚き火台を車に積むだけです。


よくある質問(FAQ)

Q. 七ツ釜周辺でテントを張ってキャンプしても大丈夫ですか?

A. これは、七ツ釜に興味を持ったキャンパーから一番よく聞かれる質問です。
結論から言うと、おすすめしないどころか「やめておきましょう」の案件です。

七ツ釜は、佐賀県と唐津市も公式に案内しているとおり、国の天然記念物であり、玄海国定公園の一部としてきちんと保護されている景勝地です。

昔は「七ツ釜キャンプ場」という名前で紹介されていた場所もありましたが、
キャンプメディア各社が唐津市観光課に確認した結果、数年前にキャンプ場としては閉鎖され、テント設営・焚き火ともにNGという回答が出ています。

なので、

  • 七ツ釜 → あくまで“海を味わう観光スポット”
  • テント&焚き火 → 波戸岬キャンプ場など、正式なキャンプ場側でやる

という住み分けが、いまの正解だと思ってください。

僕も最初に七ツ釜に立ったとき、
「うわ、ここでテント張れたら最高じゃん」と一瞬だけ本気で思いましたが(笑)、
調べれば調べるほど「ここは妄想専用で留めておくべき場所だな」と納得しました。

海のすぐそばでキャンプをしたいなら、車で数分の波戸岬キャンプ場がベストです。
県営で管理も行き届いていて、海もちゃんと近い。
公式サイトもわかりやすいので、まずはここをチェックしてみてください。


Q. 佐賀で「海が見えるキャンプ場」として初心者に一番おすすめなのは?

A. 僕が初心者さんに胸を張ってすすめられる“海が見えるキャンプ場”は、今のところやっぱり波戸岬キャンプ場ですね。

理由はいくつかあって、公式情報ベースでも、

  • 玄界灘が目の前に広がるロケーション(海がしっかり“主役”)
  • 2018年リニューアルでフリーサイト・オートサイト・プレミアムサイトなど選択肢が豊富
  • トイレ・炊事場・シャワー・売店など設備がキャンプビギナーにもやさしい構成

という条件がそろっているうえに、実際に使ってみても、

  • 「とりあえず困ったら管理棟に相談できる」安心感
  • サイトの雰囲気が全体的に穏やかで、初心者さんでも浮かない
  • フリーサイトの海側エリアは、「これぞ海キャンプ!」な景色を味わえる

と、かなりバランスがいいんです。

もちろん、ほかにも良いキャンプ場はありますが、
「初めての佐賀・海キャンプ」という条件があるなら、
まずは波戸岬から入るのが、経験上いちばん失敗しにくいルートだと感じています。


Q. 海辺キャンプで、焚き火の煙や匂いはどのくらいつきますか?

A. 正直に言うと、しっかり付きます。ただ、それがまたいいんですよ(笑)。

玄界灘沿いは風がよく吹くので、煙自体はスーッと流れてくれることも多いんですが、
それでも終わってみると、

  • 髪の毛 → 潮+煙のミックス香
  • アウター → 完全に「焚き火してきました」な香り

になります。

僕がよくやっている対策はこんな感じ。

  • 「焚き火専用アウター」を一着決めておく
    → フリースでもワークジャケットでもOK。とにかく「この服は燻される前提」と割り切る。
  • インナーやパンツは、速乾性の高いもの+帰宅後すぐ洗濯
  • 髪は帰宅したらすぐシャンプー。
    → どうしても気になる人は、キャップやニット帽である程度ガードするのもアリ。

あと、トレーラーハウス泊(呼子SEASIDEなど)の場合は、
焚き火用アウターをキャビンの外にかけておくだけでも、室内に匂いを持ち込まずに済みます。

個人的には、「潮風+焚き火の匂いが混ざった帰り道」って、旅が終わる合図みたいでけっこう好きなんですよね。


Q. 塩害が心配ですが、高価なギアを持って行っても大丈夫?

A. 「絶対ダメ!」とは言いませんが、ちょっとだけ工夫したほうがいいです。

公式情報でも、波戸岬キャンプ場が位置する一帯は玄界灘に面したエリアで、
潮風が強い日には、目に見えないレベルの塩分がギアに付着します。

僕のスタンスはこんな感じ。

  • 「本命ギア」は山キャンプ用、「セカンドギア」を海キャンプ用にする
  • 海に持っていく金属ギアは、できるだけステンレス or チタン素材を選ぶ
  • 撤収前 or 帰宅後に真水で軽く洗い流して、必ずしっかり乾かす
  • 刃物や鋳鉄などサビやすいものは、使用後にオイルを薄く塗る

「どうしてもこのお気に入りギアを海にも連れて行きたい!」という気持ちはよく分かります。
その場合は、上のメンテだけはサボらないようにしてあげてください。

逆に、

  • 最初から「これは海用」と決めたギアセットを組んでおく

と、精神的にもかなりラクになります。
「ちょっとサビ出てきたけど、まあ海用だしな」と笑って流せるので(笑)。


Q. 玄界灘沿いで海辺キャンプをするなら、いつの時期が一番いいですか?

A. 僕の答えは一貫していて、「春(4〜5月)と秋(10〜11月)」です。

佐賀県やキャンプ場公式の情報を見ても、波戸岬キャンプ場は通年で楽しめるフィールドですが、
風と気温のバランス、混雑具合などをトータルで考えると、やっぱりこの2シーズンが頭ひとつ抜けておすすめ。

  • 春(4〜5月)
    ・日差しがやわらかい/海風も「ちょっと冷たい」くらいでちょうどいい
    ・新緑の丘と海の青、どっちも色が濃くて気持ちいい
    ・焚き火をつける理由が「寒いから」じゃなく「やりたいから」で済む季節
  • 秋(10〜11月)
    ・空気が澄んで、夕日と星空がとにかくきれい
    ・夜は冷えるけど、そのぶん焚き火のあたたかさが身体に染みる
    ・夏ほど混まないので、静かに海と向き合いやすい

逆に、

  • 真夏(7〜8月)
    ・日中はかなりハード。タープ必須&熱中症対策もマスト。
    ・海水浴+キャンプをがっつり楽しみたい玄人向け。
  • 真冬(12〜2月)
    ・風の冷たさが一段上。防寒装備と経験がないと普通に心折れます。
    ・ただし装備が整っていれば、「星空+焚き火+静かな海」の最強コンボ。

なので、
「初めての佐賀・海辺キャンプ」なら、まずは春か秋に1回、
波戸岬キャンプ場あたりで様子見をするのがベストだと思います。

一度フィールドのクセを体で覚えてしまえば、
次はあえて真夏に攻めてみたり、真冬に星空狙いで行ってみたりと、シーズンごとの楽しみ方にチャレンジしやすくなります。


内部リンクのおすすめ(同じブログ内でつなげたい記事)

情報ソース・参考リンク

この記事は、僕自身のキャンプ経験や現地取材で感じたことをベースにしつつ、
それだけに頼らず、一次情報(公式サイト)と信頼できるキャンプ専門メディアをあわせて確認しながら構成しています。

「自分でもちゃんと元情報をチェックしたい」「最新情報を確認してから行きたい」という方のために、
参考にした主なサイトをジャンルごとにまとめておきます。

七ツ釜・玄界灘沿いの観光情報

波戸岬キャンプ場・周辺エリア

呼子エリア・トレーラーハウス(フランピング)

ご利用前に必ずチェックしてほしいこと

キャンプ場やフランピング施設は、

  • 営業期間・定休日
  • 料金体系・予約方法
  • 焚き火や花火の可否(直火NG・焚き火台必須など)
  • チェックイン/チェックアウト時間
  • ゴミの扱い(持ち帰り or 分別回収)

といったルールが、シーズンや運営方針の変更で変わることがあります。

この記事では執筆時点での情報をもとに紹介していますが、
実際に出かける前には、必ず各施設の最新の公式情報を確認してください。

特に、

  • 「七ツ釜周辺でのキャンプ可否」
  • 「焚き火・直火のルール」
  • 「強風時や荒天時の対応」

あたりは安全に直結する部分なので、
公式サイトや管理者からのアナウンスを最優先にしてもらえると嬉しいです。

この記事がきっかけで佐賀の海に興味を持ってくれたなら、
あとは公式情報と自分の感覚を頼りに、あなたなりの“海辺キャンプの正解”を探しに行ってみてください。

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